Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
12981:[2025 Fall]IR18‐EBJ203 Regional Cooperation and Integration (R) § 12982:IR-EBR203 Regional Cooperation and Integration (R) 2025 Fall Tue1 College Of International Relations HOSHINO KAORU 2

Campus

KIC

Class Venue

KOSHINKAN KS305

Language

日本語

Course Outline and Method

【+R授業について】
9月20日までにmanaba+Rのコースニュースに+R授業の案内を掲載する。必ずmanaba+Rのコースニュースを確認すること。

1990年代以降、経済のグローバル化が進展し、それと並行する形で、ヨーロッパ(EU)に加えて、北米(NAFTA)や南米(メルコスール)そしてアジアでも、地域レベルでの経済統合・協力が進展していた。こうした地域レベルでの経済統合・協力の進展は、グローバルなレベルでの経済統合や経済成長、グローバル経済・社会の安定につながると考えられてきた。
しかし、2008年に始まるグローバルな金融・経済危機により、アメリカとヨーロッパ(大西洋経済圏)が大きな打撃を受け、さらには2013年以降中国やブラジルをはじめとする新興国も大きな経済的、政治・社会的困難に直面するようになっている。そして、2月に勃発したウクライナ戦争は、さらに地域統合・協力のあり方を大きく変えつつある。
EUは、ユーロ危機に続いて難民危機に見舞われ、イギリスが離脱しただけでなく、新型コロナ危機を経て、ウクライナ戦争にも直面し、地政学上の危機や経済停滞、極右の台頭などに悩まされている。地域経済統合協力の成功例と見られたNAFTAも、米トランプ政権により見直しを余儀なくされ、アメリカにより有利なUSMCAへと改定されものの、メキシコやカナダはさらにアメリカからの譲歩を求められている。ラテンアメリカでは、多くの国々で政治的・社会的混乱が続く一方で、ブラジルが地域の大国ないしグローバル・サウスの牽引車として頭角を表しつつある。
他方、アジアは、順調な経済成長を続けてきたが、中国と米欧との対立が深まり、アジアの地域統合の核であったASEANにも、中国やミャンマーへの対応をめぐる亀裂が広がっている。同じく、インドが大国として頭角を表つつあり、ロシアや一帯一路を追求する中国との間で、米欧も交え、インド太平洋ないしユーラシアを舞台とする地政学的ゲームを展開している。 
本講義では、世界の各地域における統合・協力が進展してきた歴史と背景について概説するとともに、今日それらの地域統合・協力が直面している諸問題を、グローバルな政治・経済の動向とも絡ませながら解説する。

Student Attainment Objectives

・グローバル経済の変遷と地域統合・協力の関係についての理解を深める。
・政治経済学および地政学的な観点から国際関係を見る眼を養う。
・ヨーロッパ、南北アメリカ、アジア、ユーラシアなど、各々地域統合・協力の歴史・現状・課題について理解を深めると同時に、地域統合相互間の関係やグローバルな経済・政治・社会に与える影響について理解を深める。

Recommended Preparatory Course

国際経済学、国際政治学、北米・ラテンアメリカ・ヨーロッパ・東南アジア地域研究などと併せて履修することが望ましい。

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1

ガイダンス

グローバリズムとリージョナリズム、覇権安定論、パックスアメリカーナ、FTAおよびEPA、Gゼロの時代、米欧中露対立

2

世界経済の現状と主要な地域統合・協力の概観

21世紀以降の世界経済の構図、新興国の成長、グローバル・インバランス、米欧発のグローバル金融・経済危機、ユーロ危機、米欧の後退と新興国の台頭、米国の回復と新興国経済の苦境、ヨーロッパ・中東・ロシア、北米・南米、アジア・インド太平洋における新潮流、ウクライナ戦争とその影響

3〜5

アメリカの地域統合Ⅰ:北アメリカにおける地域統合の展開

アメリカの通商戦略の変遷(グローバリズムからリージョナリズムへ?)、ラテンアメリカの累積債務問題、IMF構造調整、NAFTA(北米自由貿易協定)、TPPやAPECを通じたアジアへの接近、トランプ政権下での保護主義・アメリカ一国主義ての転換、NAFTAからUSMCAへの転換、対立深まる米対カナダ・メキシコ

6

アメリカの地域統合Ⅱ:南アメリカにおける地域統合

ラテンアメリカにおける地域統合の現状、中南米における地域経済統合(メルコスール、太平洋同盟),

7〜8

ヨーロッパの地域統合Ⅰ:ヨーロッパ統合の成立と発展

ヨーロッパ統合の出発点、冷戦体制、統合戦略をめぐる対立(連邦か国家連合か)、経済統合の進展(欧州石炭鉄鋼共同体、関税同盟、共同市場)、高度成長の終焉、ユーロスクレローシス(ヨーロッパの動脈硬化)、域内市場統合、新自由主義、冷戦体制の崩壊、マーストリヒト条約、EMU(経済・通貨同盟)、ユーロ、中東欧への拡大、リスボン条約

9〜10

ヨーロッパの地域統合Ⅱ:ヨーロッパ統合危機の時代への突入

グローバル金融・経済危機、ユーロ危機、難民危機、イギリスのEU離脱、気候変動対策の光と影、ロシアとの緊張の増大とウクライナ戦争、対中東・北アフリカ政策、揺らぐ米欧関係(大西洋同盟の黄昏?)、対中接近から離反へ

11〜13

アジア・インド太平洋の地域統合Ⅰ:東アジアの経済発展と経済統合の進展

東アジアの経済発展、ASEANの成立と発展、EAEG(東アジア経済共同体)、APEC、アジアの通貨危機、まぼろしの東アジア共同体、中国の台頭、一帯一路

14

アジア・インド太平洋の地域統合Ⅱ:激化するアジア・インド太平洋地域のパワーゲーム

TPP、RCEP、インドの台頭、ロシアのユーラシアシフト、米中対立の増大、クワッド・AUKUSなど米国主導の軍事同盟と中露軍事協力、問われる日本の立ち位置

Class Format

第1回から第14回まで、対面で実施する。

Recommendations for Private Study

授業では、世界経済並び各地の地域統合の現状について紹介するので、世界経済の動向や、授業で扱うアメリカ、ヨーロッパ、アジアの主要地域の経済・政治・社会問題には、各種メディアを通じて絶えず気を配っておいて欲しい。
授業では、毎回授業アンケートの提出を求める。また、時折課題も出すので、しっかり回答して欲しい。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written) 0

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
100

平常点評価(課題への回答、感想・コメントの提出状況)および課題レポートで評価する。

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

各地域およびグローバル経済・政治・社会に関する時事的な話題を随時取り上げる予定なので、日本や欧米の主要雑誌(日本経済新聞、 Financial Times等)に目を通しておくことを勧める。

Textbooks

Textbooks (Frequency of Use, Note)

テキストは使用しない。毎回資料を配布する予定。参考文献については、下記に掲げるものに加えて、適宜紹介する。

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
「Gゼロ」後の世界―主導国なき時代の勝者はだれか イアン・ブレマー(北沢訳) 日本経済新聞出版社 978-4-532-35522-7
2020−2030アメリカ分断:危機の地政学 ジョージ・フリードマン(濱野訳) 早川書房
グローバリゼーション・パラドクス ダニ・ロドリック 白水社 978-4560082768
グローバルエコノミー(新版) 奥・岩本・小倉・金・星野 有斐閣アルマ、2007 978-4-641-12328-1
米中争覇-新冷戦は始まったのか 朝日新聞取材班 朝日新聞出版
THE PIVOT アメリカのアジア・シフト カート・キャンベル (著), 村井 浩紀 (翻訳) 日本経済新聞出版 978-4532176136
新たな地域形成、東アジア共同体の構築1 山本武彦・天児慧編 岩波書店、2007 978-4-00-026357-3
地域共同体とグローバリゼーション 田中祐二・中本悟編 晃洋書房
世界変動と脱EU/超EU ポスト・コロナ、米中覇権競争下の国際関係 岡部みどり編 日本経済評論社 978-4-8188-2603-8
ユーラシア「超大陸」の地政学 ブルーノ・マサンエス(熊谷訳) 東京堂出版
インド太平洋戦略ー大国間競争の地政学 ブレンドン・J・キャノン/墓田桂編著 中央公論新社 978-4-12-005572-0

Reference Books (Frequency of Use, Note)

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Learning Management System (manaba+R),Talk with Students,Other (Separate instructions will be provided)

Other Comments

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/