Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
10712:Modern Young People (S) 2023 Fall Fri2 College Of Social Sciences FUJIMOTO YOSHITAKA 2

Campus

KIC

Class Venue

IGAKUKAN IG303

Language

Japanese

Course Outline and Method

【授業の概要】
 1960年代以降、日本社会において若者の標準的な〈社会化〉様式と考えられてきた日本型青年期モデルは、これまた日本型と称される固有の社会構造と雇用慣行によって下支えされてきた。ところが1990年代に入ると、急激な雇用流動化や非正規雇用の拡大などの影響により、これまで標準とみなされてきた若者の〈社会化〉のありようは根底から揺らぎ始める。こうした変化は、独特の「生きづらさ」や「居場所のなさ」といった感覚を若者らの間に生み出すとともに、青年期を象徴する「アイデンティティ」形成のあり方に根本的な変容をもたらし、そのまま今日に至っている。
 そこで本講義では、昨今の若者を取り巻くさまざまな社会問題についてその客観的状況を把握したうえで、上記のように若者の〈社会化〉に向けたプロセスが困難かつ不安定化していった背景について社会的-歴史的視点から検討する。今まさに“学校から社会へ”の移行段階にある受講生らが、自らの主観的立場に依拠しつつ目の前の社会問題状況について客観的認識を獲得し、これからの〈社会化〉のありようを展望できるよう、授業を展開していきたい。
主なキーワード:若者、社会化、青年期、アイデンティティほか

【授業の方法】
導入コミュニケーションペーパーや数回の課題を通じて、双方向型授業を行う。
本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

Student Attainment Objectives

(1) 現代日本における「若者」が置かれている社会状況について、歴史的経緯も踏まえつつ客観的認識を獲得できる。
(2) 自らをそうした社会状況の「一当事者」として位置づけたうえで、現代若者を取り巻く困難の本質について自ら考え言語化する認識能力と、展望を拓くための実践的想像力とを持つことができる。

Recommended Preparatory Course

事前に履修しておくべき科目は特にないが、それなりに難解かつ抽象度の高い授業内容となるので、そのつもりで受講すること。単位取得のみを目的とした受講ではかなり難しいと思われるので、注意されたい。

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1<対面授業>

<以下のスケジュールはあくまで予定。受講生の反応や理解度等に応じて一部変更の可能性あり>
講義の概要と方法、到達目標、評価方法等の説明

導入コミュニケーションペーパーの実施(予定)
「若者」と若者の〈社会化〉に対して、どのようなイメージを持つか?

2<対面授業>

前回コミュニケーションペーパーへのレスポンス(予定)

導入講義:若者の〈社会化〉はこれまでどのように考えられてきたか

3<対面授業>

導入講義の続き:若者の〈社会化〉はこれまでどのように考えられてきたか

戦後の経済発展における家庭・学校・会社の三位一体、直線的移行

4<対面授業>

現代若者を取り巻く困難と問題①

新しい貧困、格差増大、社会的排除

5<対面授業>

現代若者を取り巻く困難と問題②

分断、二極化、家族形態の変容・多様化・解体

6<対面授業>

現代若者を取り巻く困難と問題③

居場所のなさ、居場所のスプロール化、過剰居場所化

7<対面授業>

現代若者が直面する「存在証明」とその困難①

青年期、モラトリアム、アイデンティティの統合、承認

8<対面授業>

現代若者が直面する「存在証明」とその困難②

縁辺化、アイデンティティの流動化、再帰的自己

9<対面授業>

〈社会化〉をめぐる困難・問題への社会的-歴史的視点①

“学校から社会(会社)へ”、日本型社会構造、日本型青年期モデル

10<対面授業>

〈社会化〉をめぐる困難・問題への社会的-歴史的視点②

雇用流動化(不安定化)、ポスト青年期をめぐる変遷

11<対面授業>

〈社会化〉をめぐる困難・問題への社会的-歴史的視点③

ポスト工業化時代の「リスク」と「模索」、多元的能力主義、自己責任

12<対面授業>

「自立」へ追い立てられる若者、「自立」へ追い立てられる社会

自立/自律/自助、自立的規範、新たな統治性

13<対面授業>

〈社会化〉をめぐる困難・問題への取り組みをどう評価すべきか①

社会的包摂政策、ワークフェア、「生きる場」の提供

14<対面授業>

〈社会化〉をめぐる困難・問題への取り組みをどう評価すべきか②

補論:若者を取り巻く新しい宿命観?

15<対面授業>

総括:これからの社会において展望すべき〈社会化〉のあり方とは?

Class Format

【注意】
BCPの運用停止に伴って、2023年度春学期より対面授業を受けるにあたっての配慮は行いません。
新型コロナウイルスに罹患した場合等については、学び支援サイトを確認してください。

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

【授業形態】
BCPレベル1~2:対面授業
BCPレベル3~4:メディアを利用した授業(ライブ配信またはオンデマンド)

【配慮要件(BCPレベル1以上の場合)】
以下の要件に該当する学生に対しては、ライブ配信またはオンデマンドでの配慮を行う。(申請内容に確認すべき点がある場合は、必要に応じて診断書等の公的な証明書の提出を求めることがある)
① 基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い学生
② 基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い同居家族がいる学生
③ 海外との往来制限により、学生本人が渡日・入国できない場合
(※) 呼吸器疾患、糖尿病、心不全等の国が定める基礎疾患を有する場合

【備考】
授業スケジュールはBCPレベル1~2を想定して記載している。BCPレベルの変更あるいは受講登録の結果によって、授業形態の切り替えを行う場合がある。変更があった場合にはmanaba+Rで周知を行う。

Recommendations for Private Study

主要テキストや配布資料だけでなく、参考文献も適宜紹介するので、授業外での積極的な学習ツールとしてほしい。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written)

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
100

成績評価は、①学期中に数回実施する課題の提出と、②学期末に課す最終レポートの提出によって行う(どちらもmanaba+Rからの提出を予定。それぞれの配点割合については初回授業にて伝える)。
①学期中に数回実施する課題では、講義内容に関して、自らのオリジナルな考えを説得的かつコンパクトに記述できているかを主に評価する。なお、提出されたものの中からいくつか選定し、後日の授業で紹介・共有することで、講義内容のさらなる理解促進につとめたい。
②学期末に課す最終レポートでは、講義内容を踏まえたうえでのオリジナルな考察を要求する。評価ポイントの詳細は授業の中で改めて話題にするが、傍観者目線での客観的記述に留まるのではなく、現代を生きる「一若者」としての当事者的観点に依拠した客観性・論理性・説得性に富む記述を要求したい。単なる感想文や自身の経験談に終始したものなどは評価の対象とはしない。

Grade Evaluation Method (Note)

※BCPレベルが3~4になった場合も、上記の成績評価方法は変更しない予定。
※学期中の課題も学期末の最終レポートも、剽窃等の不正行為には厳正に対処する。

Advice to Students on Study and Research Methods

講義では、導入コミュニケーションペーパー(※評価対象外)や数回の課題のやり取りを通じて、現代の若者を取り巻く複雑な社会状況や意識のあり方について、教室全体で問題を共有しあう機会をもうける。単位取得という次元を超えて、当事者的視点に立って広く社会的な問いを発信しあえる、学術的に意義のある時間としてもらいたい。
(なお、受講生の反応を見ながら、講義の方向性や話題の順序、内容そのものの水準を変更することがある)

Textbooks

Title Author Publisher ISBN Code Comment
孤独と居場所の社会学:なんでもない“わたし”で生きるには 阿比留久美 大和書房 978-4479393801

Textbooks (Frequency of Use, Note)

基本的には主要テキストに沿って講義を進めるので、毎回忘れずに持ってくること(事前に購入の上、目を通しておいてほしい)。テキスト以外の参考資料は、必要に応じて配布する予定。

Reference Books

Reference Books (Frequency of Use, Note)

参考文献については、授業内で適宜紹介する。

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Communication Paper,Learning Management System (manaba+R)

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