授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12979:[2025 春セメスター]IR18‐EBJ202 環境経済論(R) § 12980:IR-EBR202 環境経済論Ⅰ(R) 2025 春セメスター 月3 国際関係学部 林 大祐 2

キャンパス

衣笠

授業施設

恒心館KS209号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【+R授業について】
4⽉1⽇までにmanaba+Rのコースニュースに+R授業の案内を掲載する。必ずmanaba+Rのコースニュースを確認すること。

 本講義では、環境経済学の基礎理論を学び、環境問題の原因・結果・対策方法を理解することを目的とする。環境問題は自然に起こる現象ではなく、人間の経済活動が引き起こす問題である。第二次世界大戦以降、人間の経済活動は拡大の一途をたどり、地球環境にも多大なる負荷をかけてきた。その結果、世界各地で産業公害、大気汚染、水産資源の枯渇などの問題が深刻化し、経済のグローバル化に伴い、オゾン層破壊、気候変動、海洋汚染といった地球規模の環境問題が発生するに至った。環境経済学は、現実社会で起こる環境問題の経済的な原因を解明し、具体的な解決策を示すことを目的とする実践的な学問である。本講義を通じて、環境に優しく持続可能な社会の実現方法を考える。成績評価は、各授業回の内容(リーディングを含む)に関する小問題×12回および期末レポート(計算問題と2,000字程度の論述問題)に基づく。各課題の講評は、授業中もしくはmanaba+R上で行う。

受講生の到達目標

• 環境経済学の基礎理論について理解を深める。
• 主な環境問題の原因と結果を説明できるようになる。
• 環境問題解決のための政策手段を論じられるようになる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

 経済学の基礎知識があれば本講義の理解に役立つが、必須ではない。本講義でもミクロ経済学の基礎を分かりやすく解説する。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

経済発展と環境問題

環境と経済の関係、成長の限界、環境クズネッツ曲線、持続可能な発展、プラネタリー・バウンダリー、限界削減費用
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 1〜2

2

外部性と市場の失敗

環境問題と外部性、外部費用、社会的費用、死荷重ロス、最適汚染水準、電力の社会的費用
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 3〜4

3

日本の四大公害病

水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく、政府の失敗
リーディング:除本他(2010)第3章

4

福島第一原子力発電所事故と日本のエネルギー政策

市場の失敗とエネルギー、ふるさとの喪失、地域分散型エネルギーへの転換
リーディング:高橋(2017)第12章(参考:大島(2011)、大島(2021))

5

越境汚染をめぐる国際的対応

環境問題の原因と結果の国際化、越境汚染の4つの類型、欧州と北米の酸性雨問題
リーディング:除本他(2010)第8章

6

経済のグローバル化と公害輸出

環境正義、中国の癌村、底辺への競争、規制の虜、公害輸出
リーディング:除本他(2010)第9章(参考:知足(2015)第2章)

7

地球規模の環境問題

地球温暖化、共通だが差異ある責任、国連気候変動枠組条約、京都議定書、パリ協定、脱炭素化
リーディング:林(2021)

8

自然資源管理のアプローチ

コモンズの悲劇、囚人のジレンマ、オープン・アクセス、公有制、私有制、共有制
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 5〜6

9

計算問題のレビュー①

各自、授業中に指示された計算問題を事前に解いておくこと。

10

直接規制、環境税と補助金

直接規制、経済的手法、ピグー税、経済厚生の最大化、ボーモル=オーツ税、限界削減費用の均等化
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 7〜8(参考:諸富他(2008)第3章)

11

環境財の所有権、排出量取引

コースの定理、取引費用、キャップ・アンド・トレード、限界削減費用の均等化
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 9〜10(参考:諸富他(2008)第11章)

12

排出量取引の実践 【期末レポート出題】

京都議定書、クリーン開発メカニズム、ベースライン・アンド・クレジット、持続可能な開発
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 13

13

環境の価値評価、費用便益分析

利用価値、非利用価値、支払意思額、受入補償額、顕示選好法、表明選好法、現在価値、割引率、パレート最適
リーディング:栗山・馬奈木(2024)unit 15、18(参考:同unit 16〜17)

14

計算問題のレビュー②、授業内容に関するQ&A

各自、授業中に指示された計算問題を事前に解いておくこと。

授業実施形態

 全ての授業において原則「対面授業」とする。

授業外学習の指示

 各回の授業で指定された文献(リーディング)は必ず授業前に読み、問題意識を明確にして授業に臨むこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

• 各授業回の内容(リーディングを含む)に関する小問題×12回:40%
• 期末レポート(計算問題と2,000字程度の論述問題):60%
注)6回以上の欠席はF評価とする。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

 特別な支援を必要とする学生に対しては、授業運営において合理的な配慮を行うので、セメスター始めに教員に申し出ること。
 成績評価に関わる課題において不正行為があった場合、立命館大学学生懲戒規定に則り厳正に対処する(https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=227385&f=.pdf)。期末レポートの執筆にあたり、IRナビの「論文・レポートの書き方」を熟読し、引用方法と剽窃について理解すること(https://www.ritsumei.ac.jp/ir/ir-navi/technic/technic01.html/)。また、人工知能(AI)で生成された情報をコピペしたり、改変して利用することは禁止する。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
環境経済学をつかむ(第5版) 栗山浩一・馬奈木俊介 有斐閣 978-4641177345 2024年出版。環境経済学の入門テキスト。

教科書(使用頻度、その他補足)

全授業回の3分の2程度でリーディングとして利用する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
原発のコスト―エネルギー転換への視座 大島堅一 岩波書店 978-4004313427 2011年出版。原発の社会的費用を分析し、省エネと再エネの普及による脱原発の合理性を訴える。
炭素排出ゼロ時代の地域分散型エネルギーシステム 大島堅一(編著) 日本評論社 978-4-535-55958-5 2021年出版。再エネと省エネを中心とした地域分散型エネルギーシステムへの移行戦略を論じる。
エネルギー政策論 高橋洋 岩波書店 978-4000289184 2017年出版。エネルギー政策論の入門テキスト。
中国環境汚染の政治経済学 知足章宏 昭和堂 978-4812215104 2015年出版。中国の大気汚染、産業公害、廃棄物問題、気候変動問題のローカルおよびグローバルな政治経済構造を分析する。
地球温暖化と人類の選択(足立研幾・板木雅彦・白戸圭一・鳥山純子・南野泰義編『プライマリー国際関係学』) 林大祐 ミネルヴァ書房 978-4623091263 2021年出版。国際関係学の入門書。第11章は地球温暖化をめぐる国際的対応の到達点と課題を論じる。
環境経済学講義―持続可能な発展をめざして 諸富徹・浅野耕太・森晶寿 有斐閣 978-4641183650 2008年出版。環境経済学の中級テキスト。
環境の政治経済学 除本理史・上園昌武・大島堅一 ミネルヴァ書房 978-4623058655 2010年出版。公害から地球環境問題の原因と解決策を政治経済学の視点から説明する。

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/