授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
50945:現代の福祉問題(P) 2024 秋セメスター 金3 政策科学部 大塚 陽子、金川 幸司 2

キャンパス

OIC

授業施設

AN328セミナールーム

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 こんにちでは福祉とは生活に困難を抱える人たちの問題ではなく、私たちの生活の様々な面に関わるものとなっている。年金、子育て、労働、介護など、ひとりひとりのライフデザインに少なからぬ影響を与えることである。そのためこうした事柄について理解を深めておくことは現代社会を生きる上で助けとなる場面が必ず訪れると言っても間違いではないだろう。また政策科学部の学生が就職してから、こうした課題に関わり合う業務に就く可能性も高い。地方・国家の公務員はもちろんのこと、医療・福祉関係の民間企業に就職したり、また一見関わりなく思える業種でもどこかで関係することもある。このためキャリアデザインのためにも、本授業の内容は役立つものとなると考える。
 なお、本講義は発展的な福祉系科目の導入となるものである。発展的な福祉系科目とは、「比較福祉社会論」「社会福祉政策」「福祉経済論」「コミュニティ福祉論」「社会保障政策」を指す。これらの科目を受講する際の基礎的知識を習得し、さらに多面的な視点から考察することも本講義の目標のひとつである。そのため授業は様々な角度から福祉に関わるトピックスを取り上げていくことになる。今年度は特に、前半を、福祉国家論や市民社会論といった基礎理論および具体的な事例、後半を、止まらない少子高齢化によって今や世界的な課題となっている「ケア」を多面的な切り口から深堀していく。また授業のスタンスとして、制度や概念を概観すると共に、現場の生の姿を伝えていくことを大切にしたい。

受講生の到達目標

1. 高等教育修了者に求められる教養として、現代社会における福祉問題を理解すること。
2. 本学部の他の福祉系科目を受講するにあたっての基礎的知識の習得および多面的な視点から考察すること。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1 大塚陽子 (メディア)

イントロダクション: 複雑多様化する現代の福祉問題

講義の進め方、講義のねらい、成績評価方法

2 金川幸司(対面)

少子高齢化社会の現状

人口の少子高齢化の原因、在留外国人の増加

3 金川幸司(対面)

福祉国家論

エスピン-アンデルセン、自由主義型、社会民主主義型、保守主義型

4 金川幸司(対面)

新自由主義と福祉活動

福祉国家の変容、サッチャリズム、小さな政府と民営化、準市場

5 金川幸司(対面)

社会的包摂と福祉を巡る諸理論

ロールズ、セン、リベラリズム、コミュニタリアニズム、第三の道政策

6 金川幸司(対面)

ソーシャルキャピタル

パットナム、互恵性、結束型、橋渡し型、連結型

7 金川幸司(対面)

市民社会論と福祉活動

ペストフ、市場の失敗、政府の失敗、非制度的福祉

8 金川幸司(対面)

サードセクター及びコミュニティによる福祉活動(小テスト①)

NPO、地域自治組織、自治会、移動支援、見守り活動

9 大塚陽子(メディア)

ケアとはなにか?

私たちは誰の手も借りずに生きていくことはできるのか?

10 大塚陽子 (メディア)

インフォーマルケア

なぜ家族がケアをするのか?
なぜ女性が主たるケアの担い手になるのか?
男性や子どもはケアをしないのか?

11 大塚陽子 (メディア)

親密圏とケアラー支援

なぜ熱心にケアする家族が虐待をしてしまうのか?
介護殺人、介護自殺、児童虐待、高齢者虐待

12 大塚陽子 (メディア)

ケア労働の特質と社会化

介護や保育で食べていけるか?
人間を育み、ケアする仕事は低賃金で、機械操作一つで平和を脅かす仕事やお金を動かす仕事が高賃金なのはなぜか?

13 大塚陽子 (メディア)

ケアのグローバル化

ケアは国境を超えるか?
ケア労働者の確保をめぐる世界的争奪戦

14 大塚陽子 (メディア)

ケアの倫理

気遣いし合える社会をどうつくるか?
誰もがケアを受けて育ち、やがてケアを担う側となり、再びケアを受ける側となって一生を終えていく。この事実を私たちの社会は意識して運営しているだろうか?

15 大塚陽子 (対面)

福祉社会におけるリスク(小テスト⓶)

不透明な社会の中でどう生き延びるか?
福祉社会のサステナビリティ

授業実施形態

対面授業8回、メディア授業7回

授業外学習の指示

新聞やTV(NHKのEテレ等)で福祉問題が取り上げられない日はない。日頃からアンテナをはって問題の背景を理解しておくこと。また、提示したテキストや参考書は事前に必ず読んでおくこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

2回の小テストによる評価。各回50点満点×2回=合計100点満点で計算し、60点以上を合格とする。
成績評価の公平性を考慮し、追試や代替課題はなし。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

日常から、福祉や社会保障に関わる新聞記事や雑誌を読み、問題意識を高め、課題を多角的かつ体系的にとらえる訓練をしておくこと。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
よくわかる福祉社会学 武川正吾・森川美絵・井口高志・菊地英明 編著 ミネルヴァ書房 4623089738 2020

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
公共ガバナンス論―サードセクター・住民自治・コミュニティ― 金川幸司 編著 晃洋書房 4771030804 2018
協働と参加―コミュニティづくりのしくみと実践― 金川幸司, 後房雄, 森裕亮, 洪性旭 編著 晃洋書房 4771035040 2021

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

質問は大学メールアドレスで担当回の教員に直接連絡することも可能。
多くの重要な情報を講義第1回目で説明するので、必ず出席すること。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html