授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
10144:コンテンツマネジメント概論 (W) 2022 春セメスター 木2 映像学部 井上 明人、細井 浩一 2

キャンパス

衣笠

授業施設

学而館GJ403号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
前半では、コンテンツ産業の成立と現状を概観し、特殊な情報産業としてのコンテンツ産業の特異な性格とコンテンツ分野に固有のビジネスプロセスを理解する。また、インターネットを始めとする情報化の進展とそれに付随する価値的、文化的環境の大きな変動、そしてその中で情報ネットワークが主要な経営環境になっている状況を理解し、特にデジタルコンテンツ産業において有効なビジネスモデルをデザインする基礎力を養う。後半では、前半のコンテンツ産業に関する学びをもとに、コンテンツ産業について考え、理解する方法を学ぶ。その方法の実践として、「社会調査」の手法を学んだうえで、個人の関心にもとづいたコンテンツ産業の問いについて、調査計画を設計する。

受講生の到達目標

コンテンツ産業は、製造業やサービス業などの産業とは質的に異なる性質と歴史的な成立背景を持つ現代的なビジネスである。この講義においては、その本質的な特性を理解し、コンテンツを創作あるいはプロデュースするための最も基礎的な知識と態度を獲得し、コンテンツビジネスの各分野のビジネスとマネジメントの基本的な知識を習得することを目的とする。また、受講生のコンテンツ分野へのキャリア意識を扶養し、2回生以降の履修、学習計画の指針とする。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1/細井

Introduction
授業計画、内容、評価方法、進め方

・講師およびTA紹介、講義の進め方の特徴、評価基準とポリシーの提示
・「コンテンツ」とは何か、それを対象とする「コンテンツ産業」とはどのようなビジネスかについてイメージを獲得する

2/細井

unit1 コンテンツビジネスの基礎
a 日本のコンテンツビジネスの現状

・コンテンツビジネス(コンテンツ産業)の現状を理解する
・コンテンツ産業の市場規模の推移(概要)

3/細井

unit1 コンテンツビジネスの基礎
b 世界の中での日本コンテンツ

・コンテンツ産業の市場規模の推移(詳細)
・世界の中での「ジャパン・コンテンツ」(日本由来のコンテンツ製品)

4/細井

unit2 コンテンツビジネスの本質
a コンテンツビジネスの「構造」

・コンテンツビジネスの構造(中核・拡張・発散)
・コンテンツの生産(制作)、流通、消費、再生産の特性と固有性

5/細井

unit2 コンテンツビジネスの本質
b コンテンツビジネスの「フロー」

・コンテンツビジネスのフロー(創作→利活用→記憶→再創造)
・「マネジメント」と「プロデュース」の共通性と差異

6/細井

unit3 コンテンツビジネスの実際
a コンテンツビジネスの「プロデュース」

・コンテンツプロデュースとその固有の機能
・コンテンツビジネス・エクササイズ

7/細井

unit3 コンテンツビジネスの実際
b コンテンツビジネスと「アーカイブ」

・創作ロジスティックスとしての「アーカイブ」
・ケーススタディ
・中間検証テスト(manaba+Rのレポート機能を利用して提出)のガイダンスおよび取り組むコツや準備について解説する

8/細井・井上

Halfway Meeting
双方向サポートミーティング

・コンテンツビジネスとは何か(Introductionでの立論)についての考察
・授業前半の振り返りおよび授業後半のガイダンスと準備について双方向サポートを行う
・同様の内容についてmanaba+Rのアンケート機能および電子メール等での質問を受け付ける

9/井上

unit4 技術とコンテンツ

・技術競争力はコンテンツにとってどのように重要だろうか?
・自ら調査、立論を試みる

10/井上

unit4 技術とコンテンツ

・歴史から考える
・図書館を使う
・事例1:ゲームハードの競争
・事例2:1990年代におけるゲームのCG

11/井上

unit5 プラットフォーム

・コンテンツとプラットフォームの関係

12/井上

unit5 プラットフォーム

・先行研究から考える
・Google Scholarを使う
・プラットフォームの果たしてきた役割
・今後、何がプラットフォームを伸ばすのか?

13/井上

unit6 質と売上

・「質が高い作品ならば売れる」という命題をどのようなアプローチで考えることができるだろうか?

14/井上

unit6 質と売上

・データから考える
・データを組み合わせてExcelで分析する
・「質」と「売上」はどう関係するか?
・相関係数、代理尺度
・なぜ差が生じるのか?(各自で仮説構築)

15/井上

unit7 調査をするための道具

・質的な調査:歴史研究、内容分析、インタビュー
・量的な調査:記述統計、推測統計、相関係数、正規分布と偏差値
・研究計画法

授業実施形態

【BCP レベル1~2】
(対面授業)
対面授業で実施します。ただし、一部の授業回をメディア授業で実施することがあります。

【BCP レベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。

授業外学習の指示

manaba+Rを通じて、毎回の講義コンテンツ、関連文献、参考URLのリンク、課題などを提示するので、講義前にそれらに目を通した上、必要な事前学習を行うこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
30

講義後半内容に関する理解度を評価する

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
70

1)講義前半内容に関する理解度を中間検証課題により評価する(25%)

2)出席および授業に対する参加、エクササイズへの取り組み姿勢など(45%)

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

manaba+Rにおいて適宜指示する。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
デジタルコンテンツ白書2021 デジタルコンテンツ協会 デジタルコンテンツ協会 9784944065301
ファミコンとその時代:テレビゲームの誕生 上村雅之・細井浩一・中村彰憲 NTT出版 9784757170469
情報メディア白書2021 電通総研 ダイヤモンド社 9784478112717
アーカイブ立国宣言:日本の文化資源を活かすために必要なこと 吉見俊哉他 ポット出版 9784780802139

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

【文化庁メディア芸術データベース(ベータ版)】
https://mediaarts-db.bunka.go.jp/

【ゲーム研究の手引き】
http://digrajapan.org/app-def/S-102/DiGRAJ_WP/wp-content/uploads/2019/06/guide_to_game_studies_v2_public.pdf

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html