授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
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13923:会社法Ⅰα(JB) | 2023 | 秋セメスター | 水2 | 法学部 | 山田 泰弘 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
会社法が法人格を付与する法律であると見た場合には,設立、法人格、運営組織、事業の利害関係者の事業主体に対する権利・義務の諸規定、そして事業が終息する場合の対処方法に関する規定が必要となり、出資者の事業体に対する「持分」が自由に譲渡できるという会社に特徴的な現象も存在する。もっとも実際の会社法は、歴史的な要因(社債法)や政策的な要請(たとえば、役員の法令遵守義務に関する裁判例の展開)から規定が付加され、判例法上の運用がなされたりしている。
本講義では,このような「会社」のフレームワーク・利害調整を提供する会社法のうち,会社法総論および会社の組織・運営(ガバナンス)を対象とする。ガバナンスとしては、会社の機関、すなわち、株主総会、取締役・取締役会、監査役・監査役会、会計参与、会計監査人などを取り上げる。会社法の条文に則していえば、会社法総則(1条~6条),株式会社の機関(295条~430条)と、これらに関連する訴訟(828条~878条)、関連する特別法・法務省令を対象として授業を行う。
もっとも,会社法の性質を理解するため,必要な範囲で「株式」の一部(104条~235条),「持分会社」(575条~675条),「計算」(431条~465条)にも触れることにする。
授業の運営は,ポントとなる点をレクチャーするとともに、事例を使い,実務や裁判において制度がどのように運用されるかを確認する方式で実行する。授業にあっては、テキストとともにレジュメを使用するが、物理的に紙媒体で配布することはしない。
授業後には,manaba+Rの小テスト機能を使い,小テスト(択一)を出題し,条文や知識の確認をすることを求める。
授業内容に関する質問は、manaba+R やメール等、オンラインで随時受け付ける。質問に対する回答については、原則として manaba+R において行う。また、定期試験・提出課題に関しては、講評を行う。
受講生の到達目標
(2)会社法規が何を目的としてこのような規制となっているのか、それにより実際の会社がどのように行動するのかという点に関して検討をし、経済社会のフレームワークを法がいかに形作っているかを理解する。
(3)会社法の全体的な構造の概要を理解し,会社の機関の構造や会社運営上のルールを理解する。
(4)会社の機関および会社運営に関して,どのような内容のルールが設け られているか、なぜそのようなルールが設けられているのかなど、株主総会、取締役・監査役などの機関に即して理解し、会社法の基本的運用能力を身につける。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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キーワード・文献・補足事項等 | |
1 | 会社法とは何か |
事業と法形態,会社の概念、会社の類型と種類、会社法の法源と構造
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2 |
株式会社とは 特質・法的手段・株式会社の規模に応じた規整
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公開会社か否か、大会社か否か
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3 | 機関総論 |
会社の機関 機関設計に関する規整、取締役会
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4 | 株式会社の機関 役員及び会計監査人の選任 |
役員選任 解任 解任の「正当理由」 解任訴権
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5 | 株式会社の機関 取締役、取締役会・代表取締役 |
会社の業務執行 代表・取締役会の権能
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6 | 取締役の報酬規制 |
テキスト211~217頁
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7 | 株式会社の機関 監査機構 |
会計参与 監査役・監査役会 監査等委員会 指名委員会等
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8 | 中間到達度検証試験と講評 |
第1回~第7回までの内容につき中間到達度検証試験をmanaba+Rの小テスト機能を使い実施する。授業時間に実施をすることを予定しているが、それまでの授業の進度によっては、授業時間外で実施する(一定の受付期間を設定する)。 |
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9 | 株式会社の機関 取締役と会社との関係 |
取締役の義務 会社と取締役との利益相反行為の規制(競業取引・利益相反取引)
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10 | 株式会社の機関 役員等の対会社責任 |
任務懈怠責任 責任免除・責任軽減 会社の補償
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11 | 株式会社の機関 役員等の第三者に対する損害賠償責任 |
間接損害・直接損害
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12~13 |
株主総会の機能株式会社の招集手続・書面投票,議決権の代理行使,委任状勧誘
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テキスト62~73頁、121~135頁
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14~15 | 株主総会の議事と決議,決議の瑕疵とその是正 |
全員出席総会の機能,株主総会決議取消の訴え,株主総会決議無効・無存在確認の訴え
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授業実施形態
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.
1.BCP レベル 2 以下の場合
原則として、すべての授業回において教室での対面授業を行う(第 1 回目の授業についてはライブ配信を行う)。
ただし、全学の基準に従って受講者から下記の事由に該当するとの理由により配慮の申出があった場合は、ライブによる同時配信または録画資料のオンデマンド配信を併用する。
(イ)基礎疾患や持病がある等※、感染した場合に重症化するリスクの高い学生
(ロ)基礎疾患や持病がある等※、感染した場合に重症化するリスクの高い同居家族がいる学生
(ハ)海外との往来制限により、学生本人が渡日・入国できない場合
(※)呼吸器疾患、糖尿病、心不全等の国が定める基礎疾患を有する場合
2. BCP レベル 3 以上の場合
対象期間のすべての授業回において、原則として授業が予定されている曜日時限にライブ配信で授業を実施する。ライブ配信授業において、情報通信環境のトラブルにより受講できなかった受講者のために、録画データ等をオンデマンドで公開する。
授業外学習の指示
テキストは,毎回10ページ程度で,一部重複して学習をします。テキストの該当箇所を読み,授業に向かっていることを前提に、百選の事例などを利用した問題で会社法の運用力を高めることを授業では行います。このため予習をしていない場合は、授業内容がわからなくなる可能性が高く存在しますから、しっかりとした予習を期待しています。
授業後にmanaba+Rで出題する選択式の小テストは,授業でお話しした内容を確認するパートと条文を読み理解を確実にすることを目的とするパートがあります。択一式の問題ですが,単に○×を付けるのではなく,解答の理由,根拠を示せるように考えてください。学習を積むことを目的としていますので,友人同士で相談してグループで学習して回答してもらって結構です。
想定予習時間は,テキストを読み,何を扱うかを理解するのに1時間程度,また想定復習時間は,レジュメ・テキストを読み,扱った事例について自分なりの解答を作成し,小テストに答えるということで2時間程度,合計3時間程度の課外学習の実施を想定しています。
なお、中間到達度検証試験は、各自の理解度・到達度を検証することを目的としていますので、自らの力で、他者と相談をしないで、受験してください。
成績評価方法
種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
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定期試験(筆記) | 50 | 受講生の到達目標(1)(2)について、制度理解を確認するとともに、事例を利用して、実際の紛争の解決において条文が操作できるかを確認する。
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レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
50 | 受講生の到達目標(1)(2)について、制度理解を確認するとともに、事例を利用して、実際の紛争の解決において条文が操作できるかを確認する。
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成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
教科書
書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
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会社法 | 高橋美加ほか | 弘文堂,2020 | 9484335358395 |
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
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会社法判例百選〔第4版〕 | 神作裕之=藤田友敬=加藤貴仁編 | 有斐閣、2021年 | 978-4641115545 | 図書館データベース TKCローライブラリーから印刷可能 |
商法判例集第8版 | 山下友信=神田秀樹編 | 有斐閣 | 9784641138483 | 判例を確認したり、授業で指摘する判例の確認に役に立ちます。会社法判例百選と代替的に利用すればよい。 |
会社法〔第5版〕 (LEGAL QUEST) | 伊藤靖史ほか | 有斐閣、2021年 | 978-4641179462 | テキスト指定している高橋美加ほかと代替的に使用してもよい。 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/