授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
51174:ヴィジョン特殊講義(地政学)(P) § 51175:ヴィジョン形成特殊講義(地政学)(P) § 51176:VB特殊講義(地政学)(P) 2022 春セメスター 金4 政策科学部 玉井 良尚 2

キャンパス

OIC

授業施設

AS257講義室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

第二次世界大戦後の日本において、政治学や国際政治学で地政学(geo-politics)を正面から取り上げることはまれであった。しかし冷戦後、地政学を政策科学のなかの外交政策論や安全保障政策論を分析する際の重要な分析ツールとして重要視されるようになってきた。しかも、現代の地政学は政治地理学と関連づけながら選挙分析にまで適用されるようになっており、応用範囲は格段に広まっている。同時に、国際経済学と密接にリンクする概念として地経学(geo-economics)が急速に発達し、地政学と結び付けられる形で用いられることが多い。この講義では、国家の追求する国家戦略の地理学的要素を地戦略(geo-strategy)と呼び、地戦略=地政学+地経学という公式に立脚しながらその意味・内容について詳細な検討を行う。
キーワード:地政学、地経学、空間、シーパワー、ランドパワー、

受講生の到達目標

本講義を通じて
1)地政学が前提とする地理的知識と歴史的属性について理解が深まる
2)地政学がもつ戦略性を理解し、空間と政治・軍事との関係について思考する方法を獲得する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1-2

イントロダクション:地政学とは?

地政学を理解する目的で、現代国際社会で発生している地政学上の諸問題を写真、図を通して解説するとともに、戦争と地政学の関係(ハウスホーフアーの地政学と日本の大東亜共栄圏思想の問題 )について考える。

3-4

 
地政学概念の歴史的展開(1)
 

地政学の古典理論として、マッキンダーの地政学(ハートランド理論) 、アルフレッド・マハンの海洋地政学とその現代的表現としての米国の海軍戦略 を紹介する。

5-6

地政学概念の歴史的展開(2)

冷戦と地政学の関係(スパイクマンのリムランド理論、バーンハム理論、対ソ封じ込め政策、そしてドミノ理論)を紹介する。

7-8

地経学

地経学をキーワードとして、第二次世界大戦後の米国の覇権体制の構築、ニクソン・ショック以降の国際協調体制の分析、そして現在の情報技術の覇権競争について紹介する。

9-11

接続性の地政学

接続性(connectivity)をキーワードとして、現在のサプライチェーンや情報通信のトランスナショナルな展開を背景とした「海と陸」及び「沿岸と内陸」の新たな地政学的関係性について紹介する。

12-14

資源地政学

ユーラシアにおけるガス・パイプライン網の構築・拡大や中国が積極的に展開する「一帯一路」構想など、近年のエネルギー・資源をめぐる大国の地政学・地経学戦略について紹介する。

15

歴史の逆襲

大量移民・難民の流入によって生じたEU内の亀裂や、アメリカの世界秩序に挑戦するロシアと中国の動きなど、「冷戦回帰」ともいえる今日の状況を地政学的観点から考察する。

授業実施形態

・BCPレベル1~2:対面授業8回以上、メディア授業7回以下。ただし、第1回目講義は、メディア授業とする(詳細はmanaba+Rコースニュースで通知)

・BCPレベル3以上:メディア授業

授業外学習の指示

参考文献を読み、毎回の予習・復習を行うことにより授業外学習を十分に行うこと。
テキスト及び参考文献の予習・復習範囲に関しては、適宜授業内で指示する。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

 
授業内レポート、グループワーク(実施する場合)等をふまえて総合的に評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

地政学の学習では、世界地図が極めて重要となります。授業では、紙媒体でもデジタル媒体でもかまわないので、地図をすぐに参照できるよう準備しておくと良いでしょう。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
資源地政学 稲垣文昭・玉井良尚・宮脇昇 他 法律文化社

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
安全保障政策 山本武彦 日本経済評論社
マッキンダーの地政学 H.J.マッキンダー 原書房
現代日本の地政学 中公新書
地政学入門 改版 中公新書
戦略の地政学 ウェッジ
海の地政学 早川書房
旧ソ連地域と紛争 : 石油・民族・テロをめぐる地政学 廣瀬陽子 慶應義塾大学出版会
地政学の逆襲 ロバート・D・カプラン 朝日新聞出版
中国はなぜ「海洋大国」を目指すのか 胡波 富士山出版社
帝国日本と地政学 柴田陽一 清文堂出版
平和の地政学 ニコラス・スパイクマン 芙蓉書房出版
マハン海上権力史論 アルフレッド・T・マハン 原書房
歴史の逆襲 ジェニファー・ウェルシュ 朝日新聞出版
CSCE人権レジームの研究 宮脇昇 国際書院
「接続性」の地政学 上・下 パラグ・カンナ 原書房
東アジア連携の道をひらく 進藤栄一・朽木昭文・松下和夫編 花伝社
Geopolitics: The Geography of International Relations Saul Bernard Cohen Roman and Littlefield Publishers
国際関係の争点化 臼井実稲子・宮脇昇編 志學社
制水権 玉井良尚 国際書院

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

Brooking Institute
https://www.brookings.edu/blog/order-from-chaos/2017/11/28/the-new-geopolitics/

長谷川将規 "Close Economic Exchange with a Threatening State: An Awkward Dilemma over China"
https://www.tandfonline.com/eprint/EgTzdUTjjymkthgGfuJq/full


長谷川将規
The geography and geopolitics of the renminbi: a regional key currency in Asia(人民元の地理学と地政学:アジアの地域基軸通貨)
https://academic.oup.com/ia/article-abstract/94/3/535/4992399?redirectedFrom=fulltext

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

・講義中の私語は減点対象とする。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html