授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
30161:[2025 秋セメスター]生体高分子解析法(M) 2025 秋セメスター 火2 生命科学部 加藤 稔 2

キャンパス

BKC

授業施設

フォレストハウス301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

生体分子の定量測定、構造解析を行うための実験方法を概説する。はじめに、分光学に共通する原理を学んだ後、各種実験法の解説を行う。紫外可視吸光法、蛍光法、赤外・ラマン法では、各エネルギー遷移と分子構造との関係と、構造解析への応用を解説する。分子の対称性を反映した旋光分散、円二色性ではその原理とタンパク質の2次構造解析への応用を解説する。磁気共鳴法では、その原理と構造解析の方法を解説する。質量分析法では、タンパク質などの生体分子の解析への応用を中心に説明し、分子間相互作用に関しても触れる。
本科目の授業実施形態:対面

受講生の到達目標

1)生体分子を主な対象とした各種分子分光法の基本原理と方法を説明できる。
2)生体分子の化学構造および性質を解析する代表的な分光法を説明できる。
3)核磁気共鳴法を用いた生体分子の立体構造解析を説明できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

物理学1,2、化学系物理学1,2、物理化学I, II, III、生物物理化学、有機分子解析法、分子分光化学

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等

本科目は+R授業対象科目。第1回に+R授業を実施。詳細はmanaba+Rを参照

本科目の概要をスライドを用いて説明する。

1

分光法の基礎 (オンデマンド型授業)

各種測定法の概要、スペクトルの基本的要素(吸収と発光、振動数、強度、線幅など)

2

紫外可視(UV・visible)分光法

アミノ酸、タンパク質、核酸のUVスペクトル、フランク-コンドン原理

3

蛍光分光1

蛍光発光の原理、ヤブロンスキーダイヤグラム、測定技術、各種消光

4

蛍光分光2

蛍光標識、FRET測定

5

旋光分散と円二色性

旋光分散、円二色性、コットン効果、タンパク質の二次構造

6

赤外・ラマン分光法1

振動スペクトルの原理と特徴、水溶液系の測定技術、ATR法、タンパク質のFTIRスペクトル

7

赤外・ラマン分光法2

タンパク質のラマンスペクトル、側鎖構造、共鳴ラマン法の原理と応用、近赤外スペクトル、フーリエ変換型分光器の原理

8

NMR法1

基本的原理1:磁気共鳴法、NMR法の基礎、多核、Jカップリング、水素結合

9

NMR法2

基本的原理2:化学交換、NMR測定原理(FID,緩和時間、スピンエコー法)

10

NMR法3

基本的原理3:デカップリング、緩和機構、NOE

11

NMR法4

二次元NMR法の原理と二次元相関法

12

NMR法5

各種二次元相関法の応用とタンパク質の構造解析

13

質量分析法*

タンパク質の同定、生体分子の相互作用

14

その他の測定方法*

*のテーマについて:授業進度の都合で割愛する場合もある。

授業実施形態

対面授業を14回実施する。

授業外学習の指示

・授業はスライドを中心に行います。初回授業を除きスライドデータは事前にmanaba+Rにアップグレードします。授業開始までにスライドデータを印刷して、授業の準備をしておきましょう。
・復習において、スライドの要点および補足説明をノートに整理しましょう。各スライドが理解できるまで、時間を惜しまず徹底的に知識の整理を行いましょう。
(大学設置基準では2単位の授業は、授業30時間、予復習に最小60時間となっています。)

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

以下の1~3より総合的に評価する。
1.授業への参加・取り組み状況
2.小テスト(5回程度実施予定)
3.課題提出(講義ノート、宿題等)

成績評価方法(備考)

2の小テストの比重が最も高い。1,3の取り扱い等、詳細は初回授業で説明する。

受講および研究に関するアドバイス

単独の担当者が、これだけ多種多様な分光・計測法を取り扱っている講義はほとんどないと思います。複数でなく単独で担当しているので、重複箇所がなく、系統的・統合的に分光法を学ぶことができます。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
クーパー 生物物理化学 生命現象への新しいアプローチ Alan Cooper 化学同人 978-4-7598-1562-7
化学・生命科学系のための物理化学 Raymond Chang 東京化学同人 4-8079-0563-5 17、18、20章が関連しています。

教科書(使用頻度、その他補足)

上記の二冊は他の講義でも教科書指定していますが、これらでカバーできるは、40%程度以内です。本講義の該当範囲すべてを網羅する書籍がないため、下記参考書を利用し編集したスライドを用います。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
パートナー 分析化学II 山口 政俊 他 南江堂 9784524402274 基本的事項がコンパクトに整理されている。
化学・生命科学系のための物理化学 Raymond Chang 東京化学同人 4807905635 「物理化学系科目」の教科書。17、18、20章が関連しています。
有機化合物のスペクトルによる同定法 SILVERSTEIN 他 東京化学同人 4807909169 有機化学向けの参考書ため生体分子に関する記述はほとんどないが、MS,IR,NMRの基本的事項の復習に有用。
光と物質(放送大学教材) 伊藤 道也 放送大学教育振興会 4595896263 蛍光分光の解説が平易かつ詳細。
生命化学のための物理化学(下) D. アイゼンバーグ 、 D. クロサーズ 培風館 4563045039 旋光分散と円二色性、蛍光に関する解が参考になる。
紫外可視・蛍光分光法 (分光法シリーズ) 築山光一 (著, 編集), 星野翔麻 (著, 編集) 講談社 4065238056 紫外可視・蛍光分光法の決定版。卒業論文、修士論文研究にも利用できる。他の分光法シリーズもおすすめ。
NMR分光学-基礎と応用-  齊藤 肇、 内藤 晶 、安藤 勲 東京化学同人 4807906828 NMRに関しての基本的事項が広範囲にコンパクトに整理されている。ただし、解説は詳しくないため、理解するには他の参考書も必要。
初歩から学ぶNMRの基礎と応用 竹内 敬人、角屋 和水、加藤 敏代 朝倉書店 4254140681 上記の参考書に比べて解説がより詳しい。自主学習に最適な一冊。
これならわかるマススペクトロメトリー 志田保夫 他 化学同人 4759808639 入門的&基本的事項が丁寧に書かれている。また、装置の実際の使い方の解説もあり、大変便利。
タンパク質をみるー構造と挙動 (やさしい原理からはいるタンパク質科学実験法) 長谷俊治 他 化学同人 475981163X タンパク質の分析に焦点を当てた解説書。図もきれい。比較的内容が新しい。生体分子の質量分析法の参考書として薦める。
タンパク質科学: 生物物理学的なアプローチ 有坂 文雄 裳華房 4785352442 タンパク質科学の入門書であるが、主な解析法も一部記載されています。

参考書(使用頻度、その他補足)

上記の図書以外に、化学書資料館(日本化学会)の中の「実験化学講座」もお薦めします。これは図書館のデータベースとして採用されており、オンラインで利用できます。アプリの使い勝手はよくないのですが、資料自体は大変充実しています。卒業研究、大学院研究でも役立つ資料です。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

スケジュール・講義内容等は、諸事情により変更される場合もある。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/