授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
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14926:超領域リベラルアーツ (GU) § 14927:特殊講義(総合)(C9) | 2024 | 秋セメスター | 水3 | 経済学部,経営学部,産業社会学部,文学部,映像学部,総合心理学部,理工学部,食マネジメント学部,情報理工学部,生命科学部,薬学部,スポーツ健康科学部 | 大谷 いづみ、後藤 基行、松原 洋子 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
「医科学」や「福祉」「公衆衛生」は表のイメージとは逆に、時に人々にとって暴力や抑圧の装置そのものに変質することがある。それらのシステムは、ある種の病や障害を持った人々の権利や自由を「合法的に」剥奪することを制度化もしてきた/いるのだが、その実態については着実な研究が行われていない側面もあり、多くの人々はその具体的な姿について知らないでいる。
本講義では、「医療」や「福祉」「公衆衛生」といった領域において、特に医学や科学技術の進展に伴って、それらが近現代日本社会の中でいかなる倫理的・法的・社会的課題(ELSI)を生じさせてきたか、それらの悪しき側面を単に糾弾するのではなく、どのような国家的・国際的な政策の展開のなかにあったのかなどについて冷徹に見定めていく。授業では、関連領域の研究者の講義を聞ききつつ、実際の一次資料/アーカイブズなど生のデータを閲覧し、そのリアリティに触れてもらう。そのうえで、受講者同士のディスカッションの機会をなるべく多く用意し、自らの考えの中で、近現代日本における医療・福祉の歴史にみる倫理的・法的・社会的課題(ELSI)について考察してもらう。
方法としては、全てではないが講義の後にZOOMブレイクアウトルームを用いたグループディスカッションと全体討論を行う。最終的には医療や福祉、公衆衛生領域におけるELSIについて、個人、もしくはグループで論文・レポート制作を行う。
受講生の到達目標
①これまで培った知識や思考力を発揮し、一次資料や統計データ等をもとに未来社会のモデルを構築することができる。
②他者との対話や協働作業を通じて、自由に思考する力やクリティカル・シンキングを向上できる。
③自己と他者・社会との相互関係で自らの役割を常に捉えなおし、生涯にわたり学び続ける主体を確立する。
【当該クラスの到達目標】 ※科目の到達目標を踏まえ、クラステーマに沿って記載してください
①近現代日本において「医療」や「福祉」「公衆衛生」に関わってどのような倫理的問題があったか、事例に即して討論可能になる。
②一次資料に基づいて考察を深めること、研究することを具体的にイメージできるようになる。
③アーカイブズとは何かを他者に説明可能になり、現在と未来を理解するために過去を知り、議論を展開できる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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キーワード・文献・補足事項等 | |
1 | イントロダクション 後藤基行 |
講義全体の趣旨説明、成績評価、アーカイブズとは |
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2 | ELSIとは何か。科学技術と倫理 後藤基行/松原洋子 |
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3 | 自分らしく、人間らしく、死にたい? 安楽死・尊厳死 後藤基行/大谷いづみ |
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4 | 「生きるに値しない」とされた人々 後藤基行/大谷いづみ |
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5 | ディスカッション 後藤基行/大谷いづみ |
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6 | 衛生と規範-公衆衛生政策と差別/偏見 後藤基行/川端 美季 |
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7 | 清潔の指標 : 習慣と国民性 後藤基行/川端 美季 |
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8 | 人口を管理する科学 後藤基行/保明綾 |
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9 | 日本の国際協力と生殖コントロール 後藤基行/保明綾 |
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10 | 精神科病院と長期入院 後藤基行 |
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11 | 精神科の強制入院とそのアーカイブズ 後藤基行 |
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12 | ディスカッション 後藤基行 |
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13 | 最終報告1 後藤基行 |
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14 | 最終報告2 後藤基行 |
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15 | 最終報告3 後藤基行 |
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授業実施形態
授業外学習の指示
成績評価方法
種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
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定期試験(筆記) | ||
レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | ディスカッションへの参加20%
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成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html