| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
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| 51891:[2025 秋セメスター](教)生徒指導・進路指導の理論と方法(G) | 2025 | 秋セメスター | 木5 | 映像学部,情報理工学部,情報理工学研究科 | 恩庄 澄 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
そこで本授業では,生徒指導の意義や原理等の基礎知識を講義し,組織的に生徒全体へ生徒指導を進めていくために必要な知識・技能について講義演習を行う。また,いじめ,不登校,虐待等の生徒指導上の課題を踏まえ,他の教職員や関係機関と連携の在り方について具体的な指導方法について講義と演習を行う。
進路指導は,生徒が自ら,将来の進路を選択・計画し,その後の生活によりよく適応し,あるいは社会に能動的に働きかけ、時には周辺の環境を働きがいのある場になるよう議論、変革するなど自治的能力を伸長するように,教員が組織的・継続的に指導・援助する過程であり,長期的展望に立った人間形成を目指す教育活動である。それを包含するキャリア教育は,学校で学ぶことと社会との接続を意識し,一人一人の社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を育み、労働状況、条件を変革する能力を身につけることを目的としている。そこで本授業では,学校教育における進路指導やキャリア教育の意義と指導方法、労働状況、条件の変革の可能性について講義する。また,進路指導・キャリア教育の基礎理論,体験活動をはじめとする地域社会との連携,評価と課題,ガイダンスとカウンセリングの方法など,具体的な指導方法について講義と演習を行う。
受講生の到達目標
1.学生諸君は、人権教育、平和教育に深い関心、理解と造詣をもって学校教育を捉え、これを説明し、将来的に実践できるようにする。
2.学生諸君は、子どもの権利条約、子ども基本法、新しい生徒指導提要を踏まえ、生徒指導・進路指導に関する主な法令の重要事項、概要、意義、原理を理解し、深い人権認識に根ざして児童・生徒の指導・支援を構想し、実践できる基礎的力量を身につける。
3.学生諸君が、今後教育現場で出会うであろう最も配慮を要する生徒に対して、児童・生徒一人一人の置かれた家庭状況、発達状況、集団の人間関係を把握しながら児童・生徒の内面を深く捉え、分析し、対応できるよう基礎的技量を身につけていく。
4.学生諸君が、最も配慮を要する子どもを学級運営の中心に据えながら、相互ケアと自治を展望できる集団づくりを構想し、指導・支援を展開できる実践力の基盤を身につける。
5.学生諸君が、学年の教師、生徒指導部や教育相談部と双方向で連携、協議し、指導・支援を展開できる構想、実践力量の基礎を身につける。また、状況によっては、ケース会議、専門家や関係機関の援助を要請し、担任としての主体性を失うことなく教師集団で困難を打開できる実践力の基盤を身につける。
6.学生諸君が、キャリア教育の意義や原理を理解しながら、働きがい、生き甲斐のある職場づくり、社会変革を見据えた権利としてのキャリア教育を展開できるよう、その構想力、実践力を身につけるようにする。
7.学生諸君が、困難な学校づくりの打開に挑む現場の先生、地域で課題生徒を支える支援者の語りを聴き、その熱意・実践力がどこから生まれてくるのかを知り、生徒指導・進路指導を遂行する基盤としての教師力・人間力を培うことができるようにする。
8.キャリア教育は、一般に、進学を主として、高校、大学をめざし、自分が適応できる好待遇の就職先を選択していくことをイメージしがちである。しかし、全国には34万人に及ぶ学校にいけない子どもたち、希望を見出すことが困難な子どもたちが存在する。彼ら彼女らの進路指導をどうしていけばよいのか。学生諸君は、「もう一つ」の「キャリア」教育を追求できる視野、感覚、指導力を持つことができるようにする。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | オリエンテーション |
講義の初めに、まず、自己紹介と講義者の問題関心を説明します。その後、本講義の到達目標、全体の概要、講義の進め方、評価、留意点について説明します。グループ討議では、メンバーの交流を行ないます。
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体罰を許さない教育の在り方を問う
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今日体罰指導は、学校教育法その他で完全に否定されている。それ以前に体罰はそもそも教育ではない。講義では、大阪桜宮高校の体罰による自死事件を取り上げ、これを考察する。また、日本の歴史に根深く残る体罰思想を根底から批判する。今日の人権思想の社会的水準では、体罰はすでに死に体となっているのに、時に魔物のようによみがえる。体罰及び体罰的思想を徹底して批判すること、それが学校再生への道であり、民主主義社会への未来の道である。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221207/k10013913521000.html
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教師の権威をどう築くのか
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学校の「荒れ」に対し、文科省は2006年「規範意識の醸成」を掲げ、ゼロトレランス手法を取り入れはじめた。ブラック校則は、その帰結である。しかし、これが社会的に批判され出すと、文科省は一転して、「校則の見直し」を主張し、それが生徒指導提要に記載されている。果たして、ブラック校則はなくなったのか。その先に自治的集団づくりの再生は展望できるのか。 |
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「いじめ」にどう向き合えば良いのか
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激増してきたいじめ、その背景に何があるのか。文科省は、これに対し、どのような指導方針を示しているのか。また、ここでは、岐阜県で起こったいじめ・自死事件、北海道旭川で起こった少女いじめ自死事件を取り上げ、考察を深める。事前にYouTubeを見ておいてほしい。https://www.youtube.com/watch?v=AdO4vOXLflg、https://www.youtube.com/watch?v=XY0_FkdzhTw |
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なぜ「通いたくなる」学校にならないのか
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不登校、登校拒否問題とは何か。今日文科省は、どのような考え方を提示しているのか。また、不登校・登校拒否問題の本質に迫る心理臨床の専門家は、不登校をどのように捉えているのか。「自己肯定感」を提示した、心理臨床家の故高垣忠一郎元立命館大学名誉教授の主張を資料で読んでおいてほしい。 |
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| 6 |
なぜ私の気持ちを聴いてくれないの?
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不登校・登校拒否は、どのようにして起こっていくのか。当事者の目線から、不登校問題を捉え、そのとき、その瞬間の教師がもつべき目線、感覚を再考する。予習として、不登校の生徒だったYさんのブログ「タンポポの栞」を読んでおいてほしい。https://tanpoponoshiori.com/ |
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通いたくなる学校をつくる
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自治的学級集団の形成手法は、最も重要な教育力量であるにもかかわらず、それは理念系に寄ってしか示されない。ここでは、自治的学級集団づくりの手法を提示する。すなわち、最も配慮を必要とする子どもの家庭、育ち、人間関係を捉えながら、これに関われる優しいリーダ-づくりの手法や班づくりの手法を示していく。予習として、2013年京生研基調提案http://www.kyoseiken.com/13kityokiyoban.pdfを見ておいてほしい。 |
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今、なぜキャリア教育か
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キャリア教育はなぜ必要か。文科省が出すキャリア教育の手引きから、その理由を認識し、文科省がどのようなキャリア教育を行なおうとしているのかを理解する。さらにキャリア教育を支えるアメリカを中心とする諸理論とこれに対する批判を検討する。 |
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学校現場のキャリア教育実践の現状と課題
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学校では、キャリア教育として、自己理解を深める時間や職場体験、職業講話、職業適性検査が行なわれたりしている。その実態と問題点を考察する。また、後半では、学生が記憶に残されている範囲で、過去に体験した職場体験を思いだし、どのような形式で、どのような場所に行って何を学んだのかを交流し、総括する。 |
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「適応」できなかった子どもたちに寄り添い、未来を拓く
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現在不登校34万人が生み出され、困難を受け止めてもらえず、未来への展望を見失っている少なくない子どもたちが存在する。そのような子どもたちこそ手厚い支援とキャリア教育が必要である。現在京都には、学校から排除され、希望を失った子どもたちの支援活動を行なっている人たちがいる。そのような視点から、学校教育、キャリア教育を再考する。 |
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「適応」できない自分はダメなのか
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2013年W社の過労死事件、2015年D社の高橋祭さんの事件と裁判、2023年福岡県の男性教諭の過労死事件は、キャリア教育の範疇では捉えきれない問題を浮上させた。裁判によって明らかになったこと、職場の何が問題であったのかを考える。https://www.youtube.com/watch?v=BAlfWoo1FvM
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教育労働者はどのように諸矛盾に向き合ってきたのか
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学校の諸権利がどのように確立してきたのか、先人たちが困難にどのように向き合い、そこにどのような遺産を残したのか、教育労働者の諸闘争、獲得した諸権利、その後の課題を確認する。 |
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教師のやりがいをどのように生み出していくのか
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そもそも「キャリア」教育の出発点は、人類史的な課題すなわち、平和の課題と深く結びついている。「荒れた」学校、ゼロトレランス的な管理主義が浸透する学校、進学一辺倒の学校からの転換、学年集団づくりの出発点は、人権・平和教育にある。その視点からキャリア教育を捉え直す。 |
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子どもたちが輝くとき
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子どもを権利主体とした3年間の自治的集団づくり、「キャリア」教育を踏まえた学年集団づくり実践を現職教員から聴き、3年間の学校づくりを展望できるようにする。ここでは、「荒れた」状態から、人権・平和の知を「学ぶこと」「学びあい」を通して、子どもたちどうしがつながり、子どもたちが生き生きと躍動する姿を目にすることができる。教育実践とは、本来このようなものである。子どもたちの躍動する姿が教師を教育者に成長させていく。 |
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授業実施形態
プラスR授業は、学修要覧やシラバスを読んで予習課題を提出します。
その他対面以外の実施形態をとる場合は、適宜指示します。
授業外学習の指示
1.講義に先立ち、manaba+Rでポイントとなる重要内容を話します。予習事項として、基本の知識を記述し、提出します。
2.講義では、内容を聴きながら、簡単な確認をやります。10問~15問程度の講義内容を確認する簡単な内容ですので、基本講義時間終了時には提出してください。
3.討議は、それほど時間がとれませんので、討議を聴いてのコメントを討議中または事後にmanabaに簡単に記録して提出してください。
4.毎回講義の内容を聴いて、考えたことを課題として出します。
①毎回、課題レポートを出してもらいます。800字が基準ですが、最低は600字です。
②課題レポートは、講義の内容を理解した上で、子どもを権利主体とする方向で書かれていることを基準に評価します。
③課題レポートは、オリジナリティーを出していただくことを望みます。オリジナリティを出すには、自分の学校体験、社会体験等を振り返り、考察することが望ましいです。
*その他様々な教師になるための研究会や講演会を紹介します。興味・関心を持つ人、まだ先生になるには自信がないが、先生になる素地を磨きたいと思う人はぜひ前向きに申し出てください。なお、これらは成績・評価の対象外です。
*AIで調べたことを、そのまま課題レポートにすることはやめてください。
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | 0 | 定期試験はやりません。 |
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
0 | レポート試験はありません。 |
| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | ・レポート評価A⁺は90点、Aは85点、80点、Bは75点、70点、 Cは65点、60点として評価します。(レポート点の全体の割合は50%です)
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成績評価方法(備考)
*遅刻2回で1回の欠席、早退2回で1回の欠席とします。途中で出席を取り直しますので気をつけてください。規定の出席率がなければ以下評価できません。
*様々な特殊な事情はその都度相談してください。
*学生証忘れは、その時間の講義終了後に専用ノートに日付、名前等を記録してください。
〇[(レポート得点の14回分合計)÷14]×0.5+[(授業内課題点の合計)÷(提示回数)×0.3]+[(討議、態度点14回分合計÷(提示回数)×0.2)]で算出します。
*討議できないときや授業内課題を出さないときもあります。
受講および研究に関するアドバイス
2.講義内容は、できるだけ討議や交流ができるようにしています。結構重厚な内容であるため、事前に提示する資料や論文を読んできていただく方が良いと思います。
3.教師になる人、なることを考えている人は、基本貴重な存在だと考えています。ですが、自信のない人や、いったん民間に就職してからと考えている人も例年見られます。私は、自分自身の経験からも、できるだけ、現役の先生や実践報告を聴く機会を持つこと、民間研究会や講演会に参加することを推奨しています。私自身、現在、民間の研究会の一員であり、多くの現場の先生とつながっています。先生になるかどうか迷っておられる方、なりたいが自信のない方もこの講義をぜひ受講され、ご相談ください。また、民間教育機関の研究会や講演会などを紹介します。成績とは関係ありませんが、是非ご参加ください。
4.教師をめざす人は、時に様々な映画を見てください。「風の谷のナウシカ」「千と千尋の神隠し」、映画「学校」のシリーズは、心が温まり、教師人生を支えます。
5.出席、欠席、遅刻、早退などはけっこう厳密にとっています。コロナ、インフルエンザ等の病気は、大学から出席停止の証明がおりると思います。電車の遅延も、会社から遅延証明書が出ます。やむを得ず休まれる方は、その都度ご相談ください。
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
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| 生徒指導提要 | 文部科学省 | 文部科学省 | 文部科学省の生徒指導の基本書です。 | |
| 中学校・高等学校キャリア教育の手引き | 文部科学省 | 文部科学省 | 文部科学省が編集したキャリア教育の指導書です。 | |
| 教育とは何か | 矢川徳光 | 新日本新書 | 教育の本質が書かれた本です。 | |
| 生きることと自己肯定感 | 高垣忠一郎 | 新日本出版社 | 高垣先生は、不登校分野の第一人者です。 | |
| 新・生活指導の理論 | 竹内常一 | 高文研 | 最新の自治的集団づくりの理論書です。 | |
| 心的外傷と回復 | ハーマン | みすず | ハーマンはトラウマ研究の世界的権威です。 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/