授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
50400:[2025 春セメスター]公共経済学(P) 2025 春セメスター 火3 政策科学部 久下沼 仁笥 2

キャンパス

OIC

授業施設

AS251講義室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

本講義では政府の経済的役割について検討する。独占や外部効果、あるいは公共財供給など「市場の失敗」と呼ばれる、市場機構が効率的な資源配分に失敗するいくつかケースについて、政府が果たすべき役割を社会的厚生という観点から分析を行う。また、政府活動の結果として生じる財政赤字や所得再分配についても経済学的な視点から検討を加える。さらに、現実の政府が実施する政策対応への評価の視点についても考察する。

受講生の到達目標

(1)パレート最適の条件について、完全競争市場均衡との関係から説明することができる。また、分析道具としての余剰を用いて、各市場の状態を比較評価することができる。
(2)市場の失敗が発生する原因、理論的に最適な状態に導くための政府の政策対応、現実の政府が採用する政策対応、などの関係を整理し説明することができる。
(3)政府が直面する公共経済学的課題の概要を理解し、それがもたらす社会的、経済的影響と政府の具体的な政策対応を説明することができる。また、政府の失敗の原因を整理し説明することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

ミクロ経済学入門

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

公共経済学で何を学ぶか?

公共経済学の分析対象、公共経済学成立の歴史的背景、政府膨張のメカニズム
(対面授業)

【+R 授業】詳細は manaba+R を参照

2

公共経済学における政府の役割

政府の範囲、資源配分機能、所得再配分機能、安定化機能
(対面授業)

3

所得分配の公平性

所得再分配と公正、ジニ係数、補償原理、功利主義、ロールズ基準
(対面授業)

4

資源配分の効率性(1)

パレート最適、エッジワースの箱、効用可能性曲線
(対面授業)

5

 資源配分の効率性(2)

完全競争市場均衡、消費者余剰、生産者余剰、総余剰
(対面授業)

6

 資源配分の効率性(3)

政府の市場介入と死荷重①:価格規制、数量規制、参入規制
(対面授業)

7

 資源配分の効率性(4)

政府の市場介入と死荷重②:課税、補助金、ラムゼイ・ルール
(対面授業)

8

市場の失敗(1)

独占、費用逓減産業
(対面授業)

9

市場の失敗(2)

外部効果、外部経済、外部不経済、外部効果の内部化、ピグー税、コースの定理
(対面授業)

10

市場の失敗(3)

公共財の定義、公共財の最適供給、リンダール均衡
(対面授業)

11

政府の失敗(1)

財政赤字、基礎的財政収支、ソブリン・リスク、クラウディング・アウト
(対面授業)

12

政府の失敗(2)

公債、リカードの中立性命題、公債の世代間負担問題
(対面授業)

13

現代日本における公共経済学的課題(1)

税と社会保障の一体改革、プライマリーバランス、公的年金制度改革、医療保険制度改革、アベノミクス、新しい資本主義
(対面授業)

14

現代日本における公共経済学的課題(2)

民主主義の失敗、保護主義/排他主義の台頭、新反動主義のメカニズム
(対面授業)

授業実施形態

原則、対面授業で実施します。場合によっては、メディア授業(Zoom上でのライブ授業等)で実施する回もあります。

授業外学習の指示

配信する資料が教科書の代わりとなります。論理的整合性を優先して理解し、その後に経済理論の現実経済に対する説明力を批判的視点から検討し、その限界と補完的理論を確認する、という順番で学習を進めてください。
生成AIの使用については、特に制限を設けることはしません。むしろ、しっかりと「壁打ち」を繰り返して議論と理解を深めるように使用することを推奨します。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

1回12~20点×6回の授業課題の採点結果に基づいて評価します。内容は、記述式のレポートや計算問題など。

成績評価方法(備考)

平常評価点は、manaba+Rに提出して頂く課題の採点結果の合計点となります。

受講および研究に関するアドバイス

本講義が目標とする3つの理解:
(1)資源配分の効率性を理解する。
(2)市場の失敗を理解する。
(3)現代社会の公共経済学的課題を理解する。

 上記の(1)と(2)はミクロ経済学を基礎とする理論分析が中心ですが、現実社会におけるその意味合いについても考察します。思考的実験の材料として、論理的説明力を磨くトレーニングも兼ねて取り組んでください。(3)は、現実社会が直面する諸課題について、公共経済学視点からの処方箋を検討する一方で、経済学の限界についても理解し、可能であれば、それを補完するために何が有効かという視点から各自が学際的な考察にまで踏み込んで欲しいと思います。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は指定しません。manaba+Rで配信される資料が教科書に相当します。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
公共経済学(改訂版) 谷口洋志 創成社 978-4-7944-3011-6
基礎コース 公共経済学 井堀利宏 新生社 4-915787-86-9
公共経済学 田中・御船・横山・飯島 東洋経済新報社 4492814345

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/