| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10679:地域スポーツ論(S) | 2024 | 秋セメスター | 木2 | 産業社会学部 | 中西 純司 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことが人々の権利であることを基本理念とする「スポーツ基本法」(平成23年6月24日公布,平成23年8月24日施行)に基づいて策定・告示された「(第1期)スポーツ基本計画」(平成24年3月30日)や,この第1期計画を継続する「第2期スポーツ基本計画」(平成29年3月24日)では,「コミュニティの中心となる地域スポーツクラブの育成・推進」と「総合型地域スポーツクラブの質的充実」に関する地域スポーツ施策・事業展開の重要性が強調されている。また,「第3期スポーツ基本計画」(令和4年3月25日)においては,多様な主体におけるスポーツの機会創出のための施策として「総合型地域スポーツクラブの運営体制の強化」が目標とされている。それゆえ,地域社会における住民の日常的なスポーツ活動の保障と地域生活の質的向上をめざす「地域スポーツ」の推進による『新しい公共』の形成に大きな期待が寄せられていると言っても過言ではない。
本授業では,こうした地域スポーツのあり方を学習していく上での基盤となる,生涯スポーツの基本的な考え方とその現状・課題について理解するとともに,21世紀生涯スポーツ社会の実現に向けた地域スポーツ推進体制のあり方や新自由主義思想への対抗戦略としての「ソーシャル・ガナバンス」の必要性等についてスポーツ経営学的観点から学習することを目的とする。また,地域スポーツ環境の整備だけではなく,地域生活課題(学校・地域連携,健康増進,体力向上,子育て支援,高齢者福祉など)の解決をも視野に入れて,地域住民が主体的に参加・協働して運営する「総合型地域スポーツクラブ」(コミュニティスポーツクラブ)の現代的な意味やその創設方法,およびクラブマネジメントのあり方(地域クラブ経営論)などの基礎理論についても理解を深める。
【授業の方法】
授業は講義を中心とするが,第12回目・第13回目は演習形式の授業を行う。毎回(第12回目・第13回目を除く)の授業終了時に,コミュニケーションペーパーを用いてレポート課題の提出を求める。レポート課題には授業内で提示した「考えてみよう!」に対する回答,および授業に対する感想や質問等を記入する。それらのうちの特徴的なものについては,次回の授業時の冒頭で紹介すると同時に,補足的な説明を加えたい。
本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。
受講生の到達目標
1) 生涯スポーツ社会の「理想」と「現実」について説明することができる。
2) 地域スポーツの本質を理解し,その具体的な推進方法について検討することができる。
3) 地域スポーツの推進と「新しい公共」の形成について関係づけて説明することができる。
4) 総合型地域スポーツクラブの現代的な意味と必要性について説明することができる。
5) 総合型地域スポーツクラブの創設方法と具体的な経営方法がどのような場面で役に立つかを判断できる。
6) 総合型地域スポーツクラブの活動事例や実態データを収集・対比し,よいクラブ経営の条件を吟味できる。
7) クラブマネジャーに必要な知識・技術を理解し,実際のクラブ経営に活用することができる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
|---|---|
| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 第1回目<対面授業> | 地域スポーツ論を学習する意義(シラバスの確認,本授業の目的・内容・意義,学習の進め方,及び学習評価の方法などについての説明) |
【キーワード】シラバス,21世紀のスポーツ文化,人の重視,連携・協働の推進,新自由主義思想,ソーシャル・ガバナンス |
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| 第2回目<対面授業> | 生涯スポーツ論の展開(1):生涯スポーツの意味・意義 |
【キーワード】生涯学習,生涯スポーツ,スポーツの学習,スポーツで学ぶ,スポーツを学ぶ,スポーツの文化的特質,スポーツの価値 |
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| 第3回目<対面授業> | 生涯スポーツ論の展開(2):スポーツ行政のしくみとその政策 |
【キーワード】スポーツ行政,わが国のスポーツ振興体制,スポーツ立国戦略,スポーツ基本法,スポーツ政策(政策-施策-事務・事業),スポーツ基本計画,第2期スポーツ基本計画,地方スポーツ推進計画,スポーツプロモーション |
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| 第4回目<対面授業> | 生涯スポーツ論の展開(3):生涯スポーツ推進の現状と課題 |
【キーワード】成人の週1回以上スポーツ実施率,スポーツクラブ加入状況,スポーツ指導者,体育・スポーツ施設設置数,学校施設開放,指定管理者制度,スポーツ振興財源 |
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| 第5回目<対面授業> | 地域スポーツの推進と「新しい公共」の形成 |
【キーワード】地域スポーツ,コミュニティ,新しい公共,補完性原理(自助・共助・公助),地域スポーツ推進体制,社会イノベーション,政策イノベーション,ソーシャル・キャピタル,ソーシャル・ガバナンス |
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| 第6回目<対面授業> | 地域スポーツ経営と総合型地域スポーツクラブの本質 |
【キーワード】総合型地域スポーツクラブ,多世代・多種目・多志向(目的),自主運営,地域コミュニティ志向,地域スポーツ経営,アソシエーション, コミュニティクラブ,ローカル・ガバナンス |
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| 第7回目<対面授業> | 総合型地域スポーツクラブの創り方(クラブの組織化過程) |
【キーワード】クラブづくりのステップ,地域スポーツ環境,既存団体・組織,クラブ理念,合意形成,啓発活動組織,設立準備委員会,プレ・スポーツクラブ,運営委員会,クラブ設立 |
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| 第8回目<対面授業> | 総合型地域スポーツクラブの現実:住民主導型の地域スポーツ経営の実際 |
【キーワード】夢のある地域へ,行政(ガバメント)から市民の手(ガバナンス)へ,学校部活動との連携,次世代のためのスポーツ環境づくり,地域との連携,人材を活かす組織型クラブ,NPO法人 |
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| 第9回目<対面授業> | 「新しい公共」を担う総合型地域スポーツクラブの経営(マネジメント) |
【キーワード】経営(マネジメント),経営の4条件(目的志向,組織活動,事業展開,合理性・効率性の追求),自主運営,スポーツ事業,PDCAサイクル,地域経営(地域づくり) |
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| 第10回目<対面授業> | 総合型地域スポーツクラブの経営とNPO法人格の取得 |
【キーワード】アソシエーション,スポーツ振興基本計画,スポーツ基本計画,第2期スポーツ基本計画,特定非営利活動促進法,NPO法人格の取得,認定NPO法人,会員の経営参加・協働,Jクラブ,ハイブリッド型スポーツクラブ |
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| 第11回目<対面授業> | クラブマネジャーの役割・資質とマーケティング的思考 |
【キーワード】クラブマネジャー,縁の下の力持ち,ボランティア,マーケティング的思考,需要調査活動,マーケティング・ミックス,スポーツプログラムの三層構造 |
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| 第12回目<対面授業> | クラブマネジャーの仕事を体験しよう(1):ワークシートによる会費設定演習 |
【キーワード】ワークシート,会費設定,クラブ運営費,参加費(活動費),原価志向 |
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| 第13回目<対面授業> | クラブマネジャーの仕事を体験しよう(2):会費設定手順のプレゼンテーション |
【キーワード】プレゼンテーション,収支実績,自主財源,受益者負担 |
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| 第14回目<対面授業> | スポーツにおけるリスクマネジメント:スポーツ事故の防止と安全管理対策 |
【キーワード】危機管理,転ばぬ先の杖,投機的リスク,純粋リスク,法律的責任,安全配慮義務,不法行為責任,違法性阻却事由,安全管理対策,スポーツ安全保険,ヒヤリ・ハット運動 |
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| 第15回目<対面授業> | 地域スポーツの将来展望:「コミュニティガバナンス」としての総合型地域スポーツクラブの可能性 |
【キーワード】部活動の地域連携・地域移行,部活動指導員制度,教員の働き方改革,コミュニティスクール構想,コミュニティガバナンス |
授業実施形態
授業外学習の指示
それゆえ,本授業を理解し,到達目標を達成するためには,毎回学習した内容について各自で配付資料や参考書等を復習するとともに,インターネット(「参考になるwwwページ」や日本スポーツ協会HPや授業の中で紹介したクラブのHPなど)を活用しながら全国の「総合型地域スポーツクラブ」の現状などについても調べてください。
また,第12回目・第13回目に行う予定の「会費設定演習とプレゼンテーション」(演習用ワークシート教材;必要目安時間約120分程度)に対して積極的かつ主体的に予習・復習する姿勢が強く望まれる。
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | 0 | |
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | 受講生の到達目標すべてに対応して以下に示す①②③の観点から,受講生の日常的な授業に対する取組(学習)状況と地域スポーツ経営に関する基礎的な知識・理論などについての理解度を総合的に評価する。
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成績評価方法(備考)
この対面授業における受講生の単位取得率(合格率)は98.0%である。合格者のほとんどは,授業への出席率が4/5以上で,毎時間のレポート課題も作成・提出しており,第12回目および第13回目(会費設定演習とプレゼンテーション)も確実に行っていた。
受講および研究に関するアドバイス
翻って,地域スポーツにかかわるキーワードについては,授業スケジュールにも挙げているので,配付資料や参考書等に基づいて各種文献・資料等を探し,読み解いていくだけの「探究力」を身に付けて,社会科学的な観点から地域スポーツ研究を進めていくことにも興味・関心を持ってほしい。
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 『生涯スポーツの社会学』 | 厨 義弘(監修) | 学術図書出版社 | 4-87361-735-9 | 生涯スポーツの基本的な考え方について理解することができる。 |
| 『地域スポーツの創造と展開』 | 厨 義弘・大谷善博(編著) | 大修館書店 | 4-469-26189-0 | 地域スポーツの基本的なあり方について学習することができる。 |
| 『テキスト総合型地域スポーツクラブ 増補版』 | 日本体育・スポーツ経営学会(編) | 大修館書店 | 4-469-26548-9 | 総合型地域スポーツクラブの基本的な考え方について理解を深めることができる。 |
| 『ドイツに学ぶスポーツクラブの発展と社会公益性』 | 黒須 充(監訳) | 創文企画 | 978-4-86413-005-9 | ドイツのスポーツクラブの考え方とクラブの社会公益性について理解することができる。 |
| 『市民参加のまちづくり【戦略編】』 | 松尾 匡(他2名編著) | 創成社 | 4-7944-2190-7 | 「市民参加のまちづくり戦略」という視点から地域スポーツについて学習することができる。 |
| 『図解 スポーツマネジメント』 | 山下秋二・原田宗彦(編著) | 大修館書店 | 4-469-26571-3 | スポーツマネジメントの基礎的理論について学習することができる。 |
| 『スポーツ経営学 改訂版』 | 山下秋二(他3名編) | 大修館書店 | 4-469-26594-2 | スポーツ経営の基礎的理論について学習することができる。 |
| 『体育・スポーツ経営学講義』 | 八代 勉・中村 平(編著) | 大修館書店 | 978-4-469-26480-7 | 体育・スポーツ経営の基礎的理論について学習することができる。 |
| 『総合型地域スポーツクラブの時代1-部活とクラブとの協働-』 | 黒須 充(編) | 創文企画 | 978-4-921164-61-4 | 学校部活動との連携・協働のあり方について学習することができる。 |
| 『総合型地域スポーツクラブの時代2-行政とクラブとの協働-』 | 黒須 充(編) | 創文企画 | 978-4-921164-68-3 | 行政との連携・協働のあり方について学習することができる。 |
| 『市民参加のまちづくり【コミュニティ・ビジネス編】』 | 伊佐 淳(他2名編著) | 創成社 | 4-7944-2243-1 | 「コミュニティ・ビジネス」の基本的な考え方と具体的な事例を学習することができる。 |
| 『ドイツに学ぶ-地方自治体のスポーツ政策とクラブ』 | クリストフ・ブロイアー(著)/黒須充(訳) | 創文企画 | 978-4864130479 | ドイツのスポーツ政策とクラブとの関係性 |
| 図とイラストで学ぶ 新しいスポーツマネジメント改訂版 | 山下秋二・中西純司・松岡宏高 | 大修館書店 | 978-4-469-26980-2 | グローバルスポーツとローカルスポーツが共生する「新しいスポーツ社会」の実現するための「多主体協働共生」のスポーツマネジメントを学習することができる。 |
| よくわかるスポーツマネジメント | 柳沢和雄・清水紀宏・中西純司 | ミネルバ書房 | 978-4623080144 | スポーツマネジメント研究領域を幅広く理解することができる。 |
| テキスト 体育・スポーツ経営学 | 柳沢和雄・木村和彦・清水紀宏 | 大修館書店 | 978-4469268317 | 「人々の生活の質的向上を目的とする経営理論」を基本コンセプトとした体育・スポーツ経営学を学習することができる。 |
| はじめて学ぶスポーツマネジメントの基礎と実践 | 中西純司 編 | みらい | 978-4860156039 | スポーツ文化の普及・推進とWell-beingなスポーツ社会の創造をめざす「スポーツマネジメント」(Sport Management)の理論知(サイエンス)と実践知(アート)について学習することができる。 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
・文部科学省 http://www.mext.go.jp/
・スポーツ庁 http://www.mext.go.jp/sports/
・独立行政法人 日本スポーツ振興センター https://www.jpnsport.go.jp/
・公益財団法人 日本スポーツ協会 http://www.japan-sports.or.jp/
・公益財団法人 日本スポーツクラブ協会 http://www.jsca21.or.jp/
・笹川スポーツ財団(SSF) http://www.ssf.or.jp/
・NPO法人クラブネッツ http://www.clubnetz.or.jp/
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html