授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12917:[2025 春セメスター]IR18‐EAJ301 憲法Ⅲ(R) § 12918:IR-EAR301 憲法Ⅲ(R) 2025 春セメスター 月3 国際関係学部 シン ヒョンオ 2

キャンパス

衣笠

授業施設

明学館MG001号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【+R授業について】
4⽉1⽇までにmanaba+Rのコースニュースに+R授業の案内を掲載する。必ずmanaba+Rのコースニュースを確認すること。

 国際関係学部における憲法の講義は「憲法I」(憲法総論、2回生前期)、「憲法II」(ガバナント/ガバナンス論、2回生後期)、「憲法III」(人権論、3回生前期)(各2単位、計6単位)の3つの部分に分けられている。そのうち「憲法III」はいわゆる人権論を扱う科目である。
   この科目では、人権(人間の権利:Human rights. Fundamental Human Rights)の概念の歴史と現在の意味(人権とは何か、何を意味するのか)、人権の体系論(どのような人権があるのか、その全体像と相互関係)、個人の人権(自由権、社会権、参政権等)をめぐる諸問題、現代社会における新しい人権・自由に関する問題について、日本国憲法に即して考える。授業では、人権がどのような概念として登場し、変化・発展してきたか、日本国憲法では、どのような条項があり、どのような事例で、どのように論じられているかを最高裁判所におけるいくつかの判例を取り上げながら説明する。
 この授業では、パワーポイントを使う担当教員の講義に加えて、毎時間の授業末尾にグループ・ディスカッションを行う。担当教員からの授業内容を深めるための問いを発する。毎時間、その問いを受けて、深く考えて欲しい。

受講生の到達目標

・人権の概念と基本論理を理解する。
・日本国憲法における人権保障を理解する。
・個別的人権にはどのようなものがあり、その保障のためにはどのようにしていくべきかについて考える。
・現代社会における新しい人権・自由について理解する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

「憲法I」及び「憲法II」を履修していることが望ましいが、受講していなくても差し支えない。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
+R授業

講義ガイダンス

授業の進め方の説明、成績評価方法の告知

第1回

人権総論

1.人権思想の発展と人権の類型
2.人権の観念
3.人権の享有主体:国民、天皇・皇族、外国人、法人(団体)
4.人権規定の私人間効力(第三者効力)
・問題の意味、学説の考え方、判例の立場
5.人権の制約-特別な法律関係と公共の福祉
・公務員、在監者、公共の福祉

第2回

幸福追求権と平等権

1.幸福追求権
・幸福追求権の意義、幸福追求権の保障内容、幸福追求権の具体的内容
・自己決定権
2.平等権
・平等権の意義、日本国憲法と平等権、平等問題に関する合憲性審査の判断枠組み
・平等権をめぐる判例

第3回

思想・良心の自由、信教の自由と政教分離

1.思想・良心の自由の保障の意義
2.思想・良心の自由をめぐる判例
3.信教の自由保障の沿革
4.日本国憲法における信教の自由の保障
5.政教分離      

第4回

学問の自由と教育を受ける権利

1.学問の自由の意義
2.学問の自由の内容
3.大学の自治の意義と内容
4.学問の自由をめぐる判例
5.教育を受ける権利と義務教育

第5回

表現の自由(1)

1.表現の自由の保障の意義
2.表現規制の類型論と裁判所による審査の厳格度

第6回

表現の自由(2)

1.表現の自由に対する具体的規制と判例
2.集会・結社の自由
3.通信の秘密
4.ヘイト・スピーチ

第7回

経済的自由権

1.職業選択の自由
2.居住移転の自由と外国移住・国籍離脱の自由
3.財産権

第8回

人身の自由

1.人身の自由の一般的保障
・人身の自由の意義、奴隷的拘束・苦役からの自由、適正手続の保障
2.被疑者の権利
・令状主義、逮捕、抑留・拘禁の要件、住居等の侵入・捜索・押収要件
3.被告人の権利

第9回

受益権と社会権

1.受益権
・請願権、裁判を受ける権利、国家賠償請求権、刑事補償請求権
2.社会権
・生存権、教育を受ける権利、勤労の権利、労働基本権

第10回

参政権

1.選挙権と被選挙権
・選挙権、被選挙権、選挙の原則
2.その他の参政権
・国政におけるその他の参政権、地方自治におけるその他の参政権

第11回

国民の義務

1.国民の義務の意義
2.教育の義務
3.勤労の義務
4.納税の義務

第12回

現代社会と新しい人権・自由

1.環境権とプライバシー、マイノリティの権利
2.人間の安全保障
3.平和への権利(The Right to Peace)と平和的生存権

第13回

憲法上の権利としてのプライバシー権-「新しい人権」の代表選手?

1.日本国憲法第13条の保障するプライバシー権とは?
2.私法上の権利・利益としてのプライバシー
3.憲法上の権利としてのプライバシー

第14回

人権保障の諸方法――人権の国内的保障および国際的保障

1.人権保障における国家・社会・個人
2.国内人権委員会
3.日本における外国人の人権
4.人権外交、国連人権理事会、自由権規約人権委員会

授業実施形態

 対面授業にて実施。なお、受講生との相談のうえで、受講生の「復習」のために録画配信も検討している。しかし、録画配信も行うことになった場合、教室に出席せずに録画動画を見るだけで「出席代え」にはならないので注意すること。この授業においては、教室におけるグループ・ディスカッション、教員との対話が重要な要素となっているので、教室に来るのは必須である。

授業外学習の指示

 毎回授業前日の夕方までを目途にmanabaに授業に使用するパワーポイントなどの講義資料をアップロードするので、授業に出席する前に読んでおくこと。また、講義資料やこのシラバスに紹介されている様々な参考文献を活用しつつ、毎回復習しておくこと。特にこのシラバスおよび授業時に適時紹介する参考文献は、自主的に読みながら授業時に取り上げるテーマに関する自分の問題意識を深めることが望ましい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

 平常点:40%
 中間レポート:30%
 期末レポート:30%

成績評価方法(備考)

  平常点は出席およびグループ・ディスカッションへの貢献度を総合的に評価する。そして、中間レポートは第1回~第7回のテーマ、期末レポートは第8回~第14回のテーマのうち、自分が最も興味深かったテーマを一つずつ選んでmanaba+Rの「レポート」にファイルをアップロードする形式で提出してもらう(計2個、提出締切は課題が課された時点から各々約2週間後を目安とする)。

受講および研究に関するアドバイス

 

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

 教科書は特に指定しないが、下記の参考書のうち、中村英樹ほか編『エッセンス憲法(新版)』法律文化社(2024)、芦部信義『憲法(第八版)』岩波書店(2023)の内容を中心に取り上げる予定である。なお、人権の各領域にかかわる裁判所の判例が多いので、判例を各人権領域における事例として学習することを勧める。最近の判例は、判例時報、判例タイムスあるいは最高裁ホームページで検索できる。代表的な憲法判例は「ジュリスト憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ(第7版)」(有斐閣)(2019)で概観できる。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
憲法 第八版 芦部信義 高橋和之補訂 岩波書店 9784000616072
「憲法上の権利」入門 井上 典之 ほか 法律文化社 9784589040169
憲法判例百選I 第7版 (別冊ジュリスト) 長谷部恭男ほか 有斐閣 9784641115453
憲法判例百選II 第7版 (別冊ジュリスト) 長谷部恭男ほか 有斐閣 9784641115460
憲法学II―人権総論 芦部信義 有斐閣 9784641031838
憲法学III―人権各論(1)<増補版> 芦部信義 有斐閣 9784641128873
日本国憲法から考える現代社会―グローバル時代の平和憲法 新井信之 有信堂 9784842010779
憲法用語の源泉をよむ 大林 啓吾・見平 典 三省堂 9784385320854
新・コンメンタール憲法 第2版 木下智史・只野雅人 日本評論社 9784535524330
図録・日本国憲法 第2版 斎藤一久ほか 弘文堂 9784335357619
新版 体系憲法事典 杉原 泰雄 青林書院 9784417014485
憲法判例50!〔第3版〕 (START UP) 上田 健介ほか 有斐閣 9784641228467
一歩先への憲法入門〔第2版〕 片桐 直人ほか 有斐閣 9784641228238
立憲主義と日本国憲法(第5版) 高橋和之 有斐閣 9784641227842
アジアの中の日本国憲法―日韓関係と改憲論 李京柱 勁草書房 9784326403400
エッセンス憲法(新版) 中村英樹ほか編 法律文化社 9784589042897

参考書(使用頻度、その他補足)

 このほかにも参考になる文献はたくさんあるので、授業を進めながら適時紹介する。受講生は講義内容を中心に図書館などで自主的に文献を調べつつ、問題意識を深めて授業に取り組んで欲しい(グループ・ディスカッションやレポート作成にも非常に役に立つ)。

参考になるwwwページ

最高裁判所 裁判例検索 https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search2

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/