授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
50475:[2025 秋セメスター]国際政治経済論(P) 2025 秋セメスター 金4 政策科学部 上久保 誠人 2

キャンパス

OIC

授業施設

C273講義室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

この授業は、主に資源エネルギーをめぐる国際政治経済を通して、国際社会を理解することを目的とする。資源エネルギーは、現在の国際社会で最も関心が高いものの1つである。中国の資源買い漁り、ロシア、イランなどの地政学的リスク、日本の海洋資源を巡る中露との争い、石油資源の枯渇と代替エネルギーの開発、地球温暖化を巡る先進国と新興国の対立、そしてなにより原子力発電を巡る問題など、さまざまな問題がある。この授業では、地政学、国際政治経済学の発想をベースに、一般的にバラバラに論じられがちなこれらの問題を相互に関連あるものとして包括的に理解し、米、英、露、中、EU、イランなど中東、新興国などのエネルギー戦略を分析する。そして、国際社会における日本の戦略はどうあるべきかを考察する。
 また、この授業では「グリニッジ標準時から見た国際社会」という、日本ではあまり一般的ではない視点を導入する。日本では太平洋を中心とした世界地図で国際社会を見ることが多い。ここでは日本と米国は隣国であり、欧州や中東は遠隔地に見える。しかし、日本以外で使われることが多い「グリニッジ標準時」を軸にした世界地図で見ると、大西洋を中心にして米国、欧州、中東は近隣であり、日本は極東に位置している。この視点を導入する狙いは、国際社会における日本の戦略を第三者から視点から客観的に評価してみることである。
  この授業では、講師の商社マンとしてのビジネスや海外留学の経験など様々な話題も交えながら進めたい。

受講生の到達目標

資源エネルギーを巡る国際関係と日本の戦略のあり方の包括的な理解。多角的なものの見方の習得。

事前に履修しておくことが望まれる科目

なし。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等

イントロダクション【+R 授業】詳細は manaba+R を参照

「地政学」「国際政治経済学」からみる世界のエネルギー問題。

1

安保法制を巡る政治過程

通説の誤り:日本の安全保障はリベラルが進めてきた
安保法制の政策過程(1): 自民党、公明党の与党協議
安保法制の政策過程(2): 国会論戦

2

英米系地政学

マッキンダー・スパイクマン地政学
地政学で見る、国家間紛争の歴史
「日本の国家戦略」の一考察

3

石油(1):中東のリスク

石油産業の誕生
石油産業の国際化と中東支配の完成
産油国の自立と石油ショック
石油ショック後の状況

4

石油(2) ロシアの野望、中国の台頭

ロシア:停滞と復活の間で
中国のエネルギー資源獲得戦略

5

石油(3) 国際石油資本を中心にした 新グローバル秩序

冷戦後の石油新秩序:6つのグループ
スーパーメジャーズの戦略とは:概略
新石油秩序の始まり
石油企業のM&Aと国際金融マーケット
米ロ石油枢軸(Oil Axis)の構築
カスピ海・中央アジアへのスーパーメジャーの展開
ラテンアメリカの展開
西アフリカの展開

6

天然ガスを巡る国際関係

天然ガスとは
天然ガス・パイプラインの国際政治、概略
需要国 VS 供給国
LNGを巡る国際政治
天然ガスと緊張緩和
もし「脱原発」を本当に実現したいなら

7

石油・天然ガスの将来: シェール革命、 エネルギーと福祉国家

シェール革命とは。
エネルギー価格下落の影響。
「強い米国」は復活するか。
シェール革命で日本は復活するか。
エネルギーと福祉国家。

8

なぜ原発事故は起きたのか?: 政治学の観点から

福島第一原発事故
原子力発電を巡る歴史:国家VS電力会社
日本の政策立案過程の問題点
政権交代による政策転換: 「脱原発」から「原発復活」へ

9

原子力発電を巡る 国際関係(1)

原子力産業の誕生
原子力爆弾の開発
戦後の原子力平和利用とロスチャイルド家
原子力発電の広がり

10

原子力発電を巡る 国際関係(2)

各国の動き(2000年以降)
原発を推進した国
フクシマ以降

11

地球温暖化の国際政治

地球温暖化問題、概略
地球温暖化問題のアクター
地球温暖化問題の国際政治
地球温暖化を巡る情報錯綜
地球温暖化に対する科学的反論

12

海洋資源と領土問題

地球上のさまざまなエネルギー
海洋資源と国際政治
日本の海洋資源
狙われる日本の海
中国の覇権主義に対する日本の非伝統的安全保障戦略

13

国際金融・自由貿易

国際金融(1):「円の国際化」
国際金融(2):「人民元の国際化」
自由貿易体制
FTAと各国の競争
環太平洋経済連携協定(TPP)へ

14

非伝統的安全保障 事例研究:ウィルス戦争 国際感染症ネットワークの比較分析

「感染症に国境なし、感染症研究に国境あり」
最近の、世界の主な新興・再興感染症について
アジア感染症ネットワークの構築と競争
J-GRIDの課題(オックスフォードNWとの比較)

授業実施形態

授業は「反転授業」形式で行われる。まず、予習として動画を公開する。学生は動画を観て、教員への質問を考えて、manaba+Rに提出する。授業は原則対面で行う。授業が、学生の質問に教員が答える形式で行う。最大6回まで、ライブ配信型で遠隔授業に切り替える場合がある。

授業外学習の指示

この授業は国際政治経済を理解する入り口でしかありません。授業を通じて1つでも関心を持ったことがあったら、新聞を読み、本を読み、友達と議論をして、理解を深めることに努めてください。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

授業期間内にレポート提出。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

もし可能ならば、英文で書かれた欧米の新聞・雑誌における国際関係の記事をインターネットで探して読んでください。政策科学に関連する専門性の高い英文の読解力を養うことができますし、日本と異なる欧米のものの見方に触れることができます。最初は難しく感じるかもしれませんが、自分のペースでコツコツやってみてください。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
逆説の地政学:「常識」と「非常識」が逆転した国際政治を、英国が真ん中の世界地図で読み解く 上久保誠人 晃洋書房 978-4-7710-3024-4

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/