授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15893:[2025 春セメスター]スポーツ産業論(S) 2025 春セメスター 水4 産業社会学部 金子 史弥 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG401号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 2017年3月に策定された第2期スポーツ基本計画において、スポーツ庁はスポーツ産業を「成長産業」と位置づけるとともに、その市場規模を2020年までに10兆円、2025年までに15兆円に拡大することを目指すとしていた。このスポーツの「成長産業」化を目指す政策的取り組みは、2022年度からの第3期スポーツ基本計画の中でも政府の重要な施策の一つとして引き継がれている。ここに端的に示されているように、スポーツは今や趣味や文化的活動の一形態という位置づけを超えて、世界各国で重要な産業、ビジネス領域の一つとして認識されている。
 本講義では、1)近代スポーツ(オリンピック)の商業化、日本・欧米におけるプロ・スポーツの発展などに代表される、スポーツ産業/スポーツ・ビジネスの歴史的展開を概観するとともに、2)今日、グローバルな規模で散見されるスポーツ産業/スポーツ・ビジネスをめぐる現代的課題について、人文・社会科学的な視点から多角的に検討することを目的とする。この作業を通じて、スポーツ産業/スポーツ・ビジネスの特徴や構造、現代的課題について理解するとともに、現代社会におけるスポーツの位置およびその文化的特徴について考察してみたい。
 授業は原則対面授業の形で行い、講義を中心とする。毎回の授業の終了時に、manaba+Rを用いて小レポートの提出を求める。小レポートには授業内で示した設問に対する回答および授業に対する感想、質問を記入する。それらのうちの特徴的なものについては、次回の授業の冒頭で取り上げ、紹介するとともに補足的な説明を行う。期末レポート課題については、後日manaba+Rで講評を行う予定である。

キーワード:スポーツ産業、スポーツ・ビジネス、商業化、グローバル化

受講生の到達目標

 本講義の目標は、受講者が、1)世界/日本におけるスポーツ産業/スポーツ・ビジネスの特徴や構造、現代的課題について理解するとともに、それに対する問題意識を醸成する、2)講義で学んだことを通じて、現代社会におけるスポーツの位置と文化的特徴について「批判的に」論じることができるようになる、ことである。以上の目標を達成していく中で、スポーツが歴史や政治、経済、社会的状況の影響を受けて成立している文化であることを認識してほしい。

事前に履修しておくことが望まれる科目

 スポーツ社会専攻以外の学生を含め、予備知識がなくとも受講可能である。ただし、講義の内容をより深く理解したい場合には、「グローバルスポーツ論」、「スポーツマネジメント論」、「スポーツ法学」などをあわせて受講することが望まれる。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回          <対面授業>

イントロダクション:「スポーツ産業」をめぐる諸概念

キーワード:
スポーツ用品産業、スポーツ施設・空間産業、
スポーツサービス・情報産業
【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照

第2回          <対面授業>

スポーツ産業の歴史的展開①:
スポーツの商業化

キーワード:
近代スポーツの発展、商業化、「プロ・スポーツ」の誕生、
アマチュアリズム

第3回          <対面授業>

スポーツ産業の歴史的展開②:
オリンピックの商業化

キーワード:
1984年ロサンゼルスオリンピック、TOPスポンサー、放映権、商業主義

第4回          <対面授業>

スポーツ産業の歴史的展開③:
スポーツ用品産業の歴史と現在

スポーツ用品市場、ブランディング戦略、マーケティング戦略、
企業の社会的責任

第5回          <対面授業>

スポーツ産業の歴史的展開④:
スポーツ施設・空間産業の歴史と現在

キーワード:
公共サービス、指定管理者制度、PFI方式、スタジアム・アリーナ改革

第6回          <対面授業>

スポーツ産業の歴史的展開⑤:
スポーツサービス・情報産業の歴史と現在

サービスプロダクト、サービスクオリティ、ロイヤルティ

第7回          <対面授業>

日本における企業スポーツの歴史と現在

キーワード:
労務管理、日本型企業経営、経営ナショナリズム、
企業アイデンティティ、冠大会、スポンサーシップ

第8回          <対面授業>

日本のプロ・スポーツ産業の構造①

キーワード:
日本におけるプロ・スポーツの発展、日本プロ野球機構、
Jリーグ、地域密着

第9回         <対面授業>

日本のプロ・スポーツ産業の構造②

キーワード:
日本プロ野球機構、Jリーグ、地域密着、
様々な競技のプロ・スポーツ化

第10回          <対面授業>

欧米におけるプロ・スポーツ産業の構造

キーワード:
アメリカ4大メジャースポーツの経営モデル、
ヨーロッパサッカーの経営モデル

第11回         <対面授業>

プロ・スポーツ選手の地位

キーワード:
国際移動、ボスマン判決、エージェント、
セカンドキャリア、デュアルキャリア

第12回         <対面授業>

日本のスポーツ産業/スポーツ・ビジネスにおける現代的課題①

キーワード:
大学スポーツの産業化

第13回         <対面授業>

日本のスポーツ産業/スポーツ・ビジネスにおける現代的課題②

キーワード:
スポーツ・ツーリズム、eスポーツ

第14回         <対面授業>

「スポーツ産業/スポーツ・ビジネス」再考/講義のまとめ

キーワード:
スポーツ産業、スポーツ・ビジネス、商業化、グローバル化、
スポーツ経営人材

授業実施形態

第1~14回対面で実施する。
【+R授業】は第1回授業で実施します。詳細については、manaba+Rにて周知します。

授業外学習の指示

 講義のレジュメやノートを見直し、また、適宜講義中に紹介した参考文献に当たるなどして、本講義の内容について定期的に復習すること。
 また、本講義と関連して、日頃からスポーツ産業/スポーツ・ビジネスに関する新聞記事や雑誌(『週刊東洋経済』『週刊ダイヤモンド』『日経ビジネス』『Forbes JAPAN』など)に目を通したり、ニュース番組やドキュメンタリー番組を観ることが望まれる。加えて、スポーツ産業/スポーツ・ビジネスの動向を、社会全体の経済的動向やビジネス動向の中で理解できるようにするために、社会、経済、ビジネスに関する新聞記事や雑誌、ニュース番組もあわせて読む(観る)ように心掛けてほしい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

①毎回の小レポートの提出(全14回、30%)。設問に対する回答および講義に関する感想、質問などを記入する。9回以上提出していない場合は、評価の対象から外す(自動的にF評価となる)。
②授業内での期末レポートの提出(70%)。期末レポートは、1)講義の内容を適切に理解しているか、2)自学自習を通じて、講義の内容を発展的に理解できているか、3)講義の内容を踏まえて、自分なりの問題意識を提示できているか、以上3点に基づいて評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

 本講義では、ただ知識を獲得するだけでなく、自らの問題意識を養うことを受講者に求める。そのためには、第1に日頃からスポーツを「当たり前」のものとしてみるのではなく、「批判的」にみることを意識してほしい。第2に、スポーツを「スポーツ」という視点からのみ考えるのではなく、歴史や政治、経済といった様々な視点と関連づけて考えようとすることが重要である。第3に、講義に主体的に参加する(積極的にメモを取る、気になった点は質問する、参考文献を読む)ことを心掛けてほしい。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は特に使用しない。講義ごとにレジュメや資料を配付し、それに基づきながら講義を進める。配布物はファイルやバインダーなどを用いて大切に保管すること。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
スポーツ産業論 第7版 原田宗彦編 杏林書院 978-4-7644-1596-6 スポーツ産業/スポーツ・ビジネスの全体的な理解のために
よくわかるスポーツマーケティング 中澤眞・吉田政幸編 ミネルヴァ書房 978-4-623-08118-9 スポーツ産業/スポーツ・ビジネスの全体的な理解のために
よくわかるスポーツマネジメント 柳沢和雄・清水紀宏・中西純司編 ミネルヴァ書房 978-4-623-08014-4 スポーツ産業/スポーツ・ビジネスの全体的な理解のために
オリンピックと商業主義 小川勝 集英社 978-4-08-720645-6 オリンピックの商業化に関連して
現代オリンピックの発展と危機1940-2020―二度目の東京が目指すもの 石坂友司 人文書院 978-4-409-24120-2 オリンピックの商業化に関連して

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

・ inside the games (https://www.insidethegames.biz/)
・ Sportcal (https://www.sportcal.com/)
・ スポーツ庁(http://www.mext.go.jp/sports/)
・ ダイヤモンド・オンライン(https://diamond.jp/)
・ 東洋経済オンライン(https://toyokeizai.net/)
・ 日経ビジネスオンライン(https://business.nikkei.com/)
・Forbes JAPAN(https://forbesjapan.com/)

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/