授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
10061:ソーシャル・コラボレーション演習(GV) 2018 春セメスター 水4 経営学部,総合心理学部 秋吉 恵 2

キャンパス

OIC

授業施設

AC341セミナールーム

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 「身近な社会問題」と聞けば、どのようなことをあなたは思い起こすだろうか。子どもの貧困や居場所が抱える問題、高齢者の孤立や障がい者の自立を妨げる要因、TPPがもたらすかもしれない農業や医療への影響、農山漁村における過疎・高齢化や地域のつながりの弱体化…。私たちが暮らしている地域社会には、実に様々な問題が横たわっている。これらの問題の解決に向けて既に多くの実践が取り組まれているが、いまだ十分とはいえない。
 そこで本科目では、地域から持ち込まれる具体的な社会問題に対して、新たな解決策を企画検討し、実践可能なプランの策定に取り組む。この際、他の受講生や既に活動している実践者との協働(コラボレーション)のもとで、社会を革新していくアイデアを構想していくこととなる。この経験を通じて、用意された活動に参加するだけではなく、大学での学びを活かして新たな活動をつくりだしていく力の獲得を目指したい。

 本コースでは、茨木市の団体が抱える社会問題を取り上げ、その社会的背景をグローバルな視点も含めて把握することで問題解決への道筋を探る。そのために、解決のための手法等を、ソーシャルデザインの観点も含めて学ぶ。また、実践家との協働を通じて、学生、地域を巻き込む講演会、イベント等を企画し、実践する。これらの取り組みを通して、組織マネジメント(マーケティング・企画立案・工程管理・予算管理等)を経験することで、対人関係、自己への洞察力と社会への感性を磨いていく。

※本科目は抽選科目となっているので、各学部の「履修・登録の手引き」の受講登録についてのページの案内に従って登録すること。

受講生の到達目標

(1)社会問題の中から取り組むべき課題を見つけ出すことができる。
(2)課題に対して、最適な解決策を創り出すことができる。
(3)解決策の検討にあたって、自らの学術的専門性を活用することができる。
(4)他者とともに社会をつくりだしていく上で必要な対人関係能力を獲得する。
(5)社会変革の担い手としての責任感を持つ。

事前に履修しておくことが望まれる科目

必須ではないが、「地域参加学習入門」「現代社会のフィールドワーク」「シチズンシップ・スタディーズⅠ」「シチズンシップ・スタディーズⅡ」を履修していることが望ましい(並行履修でも良い)。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

授業を知る、学生を知る、教員を知る:ソーシャルイノベーターへのいざない

社会課題とその背景、ソーシャルイノベーション、

2

問題と出会う:地域団体からの社会課題の提示

茨木市における社会課題とその背景、ジレンマ、複眼的思考

3

問題をつかむ(1):茨木市における問題をグローバルな視点で捉える

社会を捉える視点、地域社会システム、社会関係資本

4

問題をつかむ(2):現場を歩く

問いの発見、仮説の構築、フィールド調査

5〜6

問題を見極める:チームで仮説を検証し、問題を見極める

チームビルディング、クリティカルシンキング、ロジカルシンキング、原因分析、目的、目標、ゴールを設定

8〜9

企画を立案する

ステークホルダー、コラボレーション、目的と目標、企画書

10〜11

解決策を提案、実施する:社会へのなげかけ

準備、実践、チームワーク、エージェント(主体)

12〜14

企画を振り返る:チームの視点からふりかえり発信する

プレゼンテーション、フィードバック、事業評価、ピアレビュー

15

個人の学びをふりかえる:ソーシャルイノベーターとしての踏み出し

体験の言語化、社会問題への立ち位置

授業実施形態

授業外学習の指示

向き合う社会問題の実態把握やニーズ等の調査など、グループワークの水準を高めるために求められる取組について、適宜授業内で指示する。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

グループワークでの積極的な参加と貢献の度合い、グループで作成される企画提案書の内容や(課題抽出の適切性・手法の妥当性・実現可能性)や実践からの学びと成長によって評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

特別な予備知識を要する科目ではないが、参加型学習を中心とするので、自分の頭で考えること、他者の意見に耳を傾けること、他の学生と協同して課題を解決していくことが求められる。また、各種報道に目を向け、日常的に社会問題への関心を注ぐことを期待したい。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

テキストは指定しない(講義中に適宜プリントを配布する)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
イシューからはじめよ 安宅和人 英治出版 978-4862760852
世界一やさしい問題解決の授業 渡辺健介 ダイヤモンド社 978-4478000496
希望をつくる仕事 ソーシャルデザイン ソーシャルデザイン会議実行委員会 宣伝会議 978-4883352746
ソーシャルデザイン実践ガイド 筧裕介 英治出版 978-4862761491

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

政府統計の窓口 http://www.e-stat.go.jp/
防災・減災 日本CSOネットワーク http://jcc-drr.net/
防災公園と大学キャンパスを一体化、茨木市と立命館大 http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/15/434169/072800104/?ST=ppp-print

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話

備考