授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14378:[2025 秋セメスター]国際法総論Ⅱ(J) 2025 秋セメスター 月4 法学部 徳川 信治 2

キャンパス

衣笠

授業施設

存心館ZS311号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 本講義は、春セメスターの国際法総論Ⅰの知識を基礎として、国際法の法構造、国際法の空間秩序と個人に関する国際法を学ぶ。国際法規が最も現代的な展開をしている分野であり、国際法のダイナミックな機能を味わって欲しい。
 最初に、国際法総論Ⅰに引き続いて、国際法と国内法の関係、条約法といった国際法の法構造を学ぶ。次に、領土、領海、領空などの国家領域について学び、北方領土問題など日本が抱えている領土問題や境界画定問題について検討する。次いで、国連海洋法条約を中心に海洋法、国際航空法・宇宙法といった空間秩序について学ぶ。最後に、個人と国際法について、国籍、外国人の待遇、国際人権保障、さらに犯罪人引渡し、難民保護、国際犯罪についても考察する。
 国際法総論Ⅰ・Ⅱ全体を通じての獲得目標は、各テーマに関する、国際法の基本的な論点や考え方の基礎をしっかり身につけることにおかれる。その上で、各章の単元ごとにならった知識をその範囲だけで覚えるのではなく、これらを応用して現実の総合的問題に対応する基礎力を養う。細かい知識よりも考える力を養ってほしい。

 授業内容に関する質問は、manaba+Rやメール、添削依頼等、オンラインで随時受け付ける。質問に対する回答については、原則としてmanaba+Rにおいて行う。

受講生の到達目標

1.国際法の構造について理解できる。
2.国家の領域に関する制度(領域の得喪・空間の法秩序)について理解できる。
3.国家領域外(公海・公空・宇宙空間など)の活動を規律する国際法がどのようになっているかについて理解ができる。
4.国家と個人の関係について理解できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

国際法総論Ⅰはもちろんのこと、憲法、民法などの基礎知識が国際法の学習に役立つことも多いので履修しておくこと。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

国際法の法的性質・国際法に対する民主的統制はどのように行われているか?
【+R動画:事前追加概説動画あり】(イントロダクション20分程度)

法源、法と強制、自助、相互主義、遵守、大平三原則、条約の締結、条約の署名と批准、条約の発効と登録

第2回・第3回

国際法と国内法: 国際法と国内法が矛盾した場合にはどのように解決すればよいのだろうか?

国内的効力、自動執行力、一般的受容と変形、二元論 一元論 等位理論

第4回

国家領域 : 国家はどのようにして領域を支配し、また獲得するのか? 

領域主権の性質、領域管理責任、領域の得喪、無主地、先占、時際法、ウティ・ポシデティス原則

第5回

国際領域と日本の領土問題

日本の領土問題、北極と南極、国際河川、国際運河

第6回・第7回

海洋法Ⅰ: 海洋はどのような秩序として成立してきたか?・船舶の航行のルールにはどのようなものがあるか?

海洋法小史:伝統的海洋法秩序と新海洋法秩序、海洋自由論 着弾距離説 国連海洋法条約、公海自由原則
航行利用の法:無害通航権、海峡の通過通航権

第8回・第9回

海洋法Ⅱ: 海洋資源を保存するためにどのような制度が創られてきたのか?・海洋汚染の防止と次世代への資源の継承のためにどのような制度が創られてきたのか?

生物資源開発制度:公海の自由、旗国主義、海賊行為 継続追跡権、排他的経済水域、公海漁業、大陸棚、海洋油濁汚染、海洋投棄問題、深海底制度、紛争解決制度、人類の共同財産

第10回・第11回

国際航空・宇宙法 :航空機の航行の安全と宇宙開発のためにどのような制度が創られてきたのか。 

領空主権、防空識別圏、ハイジャック、航空の自由、以遠権、宇宙条約

第12回・第13回

外国人の地位と待遇 :国籍とはどのような意味を持っているのか?・外国人はどのように扱われてきたのか?  

国籍、出入国規制、外国人の取扱い、国際標準主義 入国・在留 退去強制、外国人の保護、外交的保護権、投資保護と国有化

第14回

犯罪人引渡と難民保護 :犯罪人や難民はどのように処遇されなければならないか?

国際犯罪、犯罪人引渡に関する諸原則、領域的庇護、外交的庇護・難民保護、政治犯不引渡原則

授業実施形態

対面講義で実施します。

授業外学習の指示

本講義では予習をするにあたり資料(該当箇所に関わる判例など)を事前に配付する。2単位は90時間の学習量に相当します。事前に教科書及び資料の該当箇所は読んでくること。
授業だけでなくノートをとる等自学をしてほしい。その際、判例集に目を通すことによって学習するとより理解が深まります。
本講義でも学ぶ法学は、「生きた」法です。日頃の報道に関心をもって、新聞の国際面に目を通す癖を付けましょう。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 50

国際法の内容と考え方が修得できているかという観点から、基本的事項がおさえられているかどうかを確認して、到達目標の達成度を評価する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
50

小テスト(複数回実施する)の評価30%、対面授業における発言に相当する受講者のmanaba+R上での内容(コミュニケーションへの書きこみ等)の評価20%
以上のことは、原則manaba+R上において実施する。

成績評価方法(備考)

定期試験を除く、評価物(教室内実施の場合も含む)は、原則すべてmanaba+R上で実施するため、各自ディバイスの用意が必要である。

受講および研究に関するアドバイス

国際法の基本的構造をまず最初に押さえた上で、憲法・民法・刑法の知識(一般的理解)を押さえておくと、本講義範囲の事項の分野の理解には大いに役立ちます。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
国際法[第6版] 浅田正彦 東信堂 9784798919461
ベーシック条約集 浅田正彦 東信堂 2025年版を使用する

教科書(使用頻度、その他補足)

条約集は、授業中、条文を参照するのに用いるので、毎回必ず手元に用意すること。定期試験には指定条約集の持ち込みが認められるが、授業では『ベーシック条約集』を使用するので留意されたい。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
判例国際法 〔第3版〕 薬師寺公夫他 東信堂 判例を確認するのに便利
国際法判例百選〔第3版〕 有斐閣 判例を確認するのに便利。なお、図書館のデータベースでもアクセス可能である。
国際法〔第2版〕 岩沢雄司 東大出版会 国際司法裁判所長執筆の体系書
Sシリーズ 国際法[第5版] 松井芳郎他 有斐閣 若干古いことは否めないが、コンパクトに核となる部分がまとめられている。

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

国連については、  http://www.un.org
ICJの判例については、  http://icj-cij.org
国際法学会のホームページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsil/index.htm
日本の国際法判例 http://www.asahi-net.or.jp/~dh6n-tnk/
     ここから授業で必要な資料の多くにアクセスすることができます。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/