授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15888:[2025 秋セメスター]スポーツ史(S) 2025 秋セメスター 月3 産業社会学部 西原 茂樹 2

キャンパス

衣笠

授業施設

敬学館KG108号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
本講義は、江戸時代後期から高度経済成長期にかけての日本における近代スポーツの展開過程について検討することによって、「スポーツ」という視点から日本の近現代史を捉え直していくことを目的としている。したがって受講者には日本近現代史についての最低限の知識を持っていることが望まれるが、あくまでもスポーツの展開過程に関する話題が中心なので、一般的知識については適宜講義の中で補いながら説明することを心がけたいと考えている。講義期間中に感想等を記すレポートの提出を2~3回求める。質問等はレポートないしmanaba+などで受け付け、そのフィードバックは授業内、ないしはmanaba上で行う。


※…本科目は、スポーツ社会専攻の専門導入科目として、1回生秋学期に履修することを想定して開講されています。専門導入科目は、専門科目の学修を体系的に進めるために、専門展開科目に先立って履修することが望ましい科目となります(専門導入科目を履修しないと専門展開科目が履修できないわけではありません)。


【授業の方法】
本科目は大学設置基準および立命館大学産業社会学部則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法につい ては、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

【授業形式】
講義形式で実施する。

受講生の到達目標

19世紀後半以降に日本に伝播・普及した近代スポーツは、元来日本社会に根を持たない身体運動文化であり、当時の日本人にとってはまさに“異文化”であったと言える。受講生には

①“異文化”としての近代スポーツが日本中に普及したことは、近代日本にとって一体どのような意味を持っていたのか。
②日本人にとって近代スポーツとは、真の意味で必要不可欠な文化であると言えるのか。

といった「日本人とスポーツの関係性」に関する様々な問いについて考えてもらい、日本人に合った形でのスポーツ文化への関与のあり方を常に模索できるような姿勢が養われることを望みたい。

事前に履修しておくことが望まれる科目

 本講義は日本の近現代におけるスポーツ史を対象としているが、古代から近代に至るスポーツ文化の歴史全般について興味がある人は、教養科目の「スポーツの歴史と発展」を受講されたい。ただ、本講義は「スポーツの歴史と発展」を受講していなくても履修可能である。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1(対面授業)

「日本人とスポーツ」の現在

スポーツ実践の「日常化・個人化」

2(対面授業)

江戸時代における運動文化とそれらをめぐる諸条件

武芸、相撲、運動量、着物社会、養生術

3(対面授業)

明治時代における近代スポーツの普及過程〔1〕軍隊・学校への体操・スポーツ導入

軍事調練、学校体育、健康思想

4(対面授業)

明治時代における近代スポーツの普及過程〔2〕女性と近代スポーツ

女子中等教育の拡大、高等女学校、1920年代の女子スポーツブーム

5(対面授業)

明治時代における近代スポーツの普及過程〔3〕 “精神野球”の形成

一高、早慶戦、野球観の劇的変化

6(対面授業)

明治時代における近代スポーツの普及過程〔4〕 “武道”の誕生

柔術・剣術の近代化、相撲人気の復興

7(対面授業)

大正時代におけるスポーツの「企業化」:甲子園野球の誕生

新聞社、私鉄会社、スポーツのイベント化、「教育の一環」としての甲子園野球

8(対面授業)

昭和初期におけるスポーツの大衆化〔1〕 “野球狂時代”“スポーツ狂時代”の到来

野球人気の沸騰、オリンピックへの熱狂、ラジオ中継

9(対面授業)

昭和初期におけるスポーツの大衆化〔2〕 “権力装置”としてのスポーツ
【+R 授業】詳細はmanaba+R を参照

皇室、文部省、思想善導

10(対面授業)

昭和初期におけるスポーツの大衆化〔3〕戦時体制下の体育・スポーツ

「幻の東京オリンピック」、スポーツ活動の自粛・統制・奨励

11(対面授業)

高度経済成長期におけるスポーツ〔1〕テレビ時代の到来とスポーツ

長嶋茂雄、力道山

12(対面授業)

高度経済成長期におけるスポーツ〔2〕

(ビデオ鑑賞)映画『東京オリンピック』など

13(対面授業)

高度経済成長期におけるスポーツ〔3〕東京オリンピック

東京招致の背景、都市空間の変容、スポーツ体制の確立

14(対面授業)

高度経済成長期におけるスポーツ〔4〕 “根性”とスポーツ

スポーツ漫画・アニメ・ドラマ

授業実施形態

第1~14回を対面授業で実施【+R授業】は第9回授業で実施します。詳細については、manaba+Rにて周知します。

授業外学習の指示

 講義では教科書等を使わず、すべて配布レジュメを通じての学習となるが、その作成にあたっては下記の各種「参考書」を多く参照しているので、予習・復習の際にわかりにくい点が生じたら、精力的に目を通すようにしてもらいたい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 70

授業内容全体の理解度を重視する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

授業の感想・質問・要望等を書くレポートを期間中に2~3回実施し、日常点として組み入れる。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

 講義では適宜映像資料などを提示していくが、紹介する参考文献中にも多くのイラストや写真が掲載されている。それらをうまく活用して、各回のテーマについての視覚的イメージを各自でうまく作り上げることができれば、理解が深まると思われる。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

 テキストは特に指定しない。講義の中で参考文献を適宜紹介する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
「健康」の日本史 北澤一利 平凡社 4-582-85068-5 明治時代における「健康」概念と体操の普及に関する文献
武道の誕生 井上俊 吉川弘文館 4-642-05579-7 明治期以降の武道の栄光と挫折
権力装置としてのスポーツ 坂上康博 講談社 4-06-258136-1 「思想善導」政策としてのスポーツの意味
幻の東京オリンピックとその時代 坂上康博・高岡裕之(編著) 青弓社 978-4-7872-2036-3 戦時体制下における体育・スポーツ界の動向
戦後野球マンガ史 米沢嘉博 平凡社 4-582-85154-1 “スポ根マンガ”とその周辺
にっぽん野球の系譜学 坂上康博 青弓社 4-7872-3187-1 日本独特の“精神野球”の実像とは?
海を渡った柔術と柔道 坂上康博(編著) 青弓社 978-4-7872-3315-8 柔術・柔道の世界各国への伝播とその受容
ブルマーの社会史 高橋一郎 他 青弓社 4-7872-3242-8 女子体育・スポーツの社会的・歴史的変遷
力道山 岡村正史 ミネルヴァ書房 978-4-623-05255-4 戦後プロレスの隆盛と周縁化
東京オリンピックの社会経済史 老川慶喜(編著) 日本経済評論社 978-4-8188-2060-9 高度経済成長期の日本社会と東京オリンピックの関係性
帝国日本とスポーツ 高嶋航 塙書房 978-4-8273-1253-9 戦前日本におけるスポーツと政治
国立競技場の100年 後藤健生 ミネルヴァ書房 978-4-623-06739-8 国立競技場の歴史を核としつつ日本スポーツの近現代史を通覧する
一九六四東京オリンピックは何を生んだのか 石坂友司・松林秀樹(編) 青弓社 978-4-7872-2080-6 1964年東京五輪の虚像と実像

参考書(使用頻度、その他補足)

 上記以外の参考文献については、配布レジュメに記載する。

参考になるwwwページ

 秩父宮記念スポーツ博物館・図書館 http://www.jpnsport.go.jp/muse/

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/