授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14699:東洋史資料講読(LC) 2019 秋セメスター 月4 文学部 松本 保宣 2

キャンパス

衣笠

授業施設

洋洋館YY307号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 唐代宦官の列伝を読む。『旧唐書』巻184、宦官伝、『新唐書』巻207及び208、宦者伝を講読する(昨年度に講読完了しなかった列伝の続きを読む。今年度は、『旧唐書』巻184、程元振伝から)。
 唐代後半期は、独自の政治集団として宦官が登場したのみならず、社会勢力としても存在感を放った特異な時代である。日本では宦官の研究はそれほど進展していないが、決して無視できる対象ではない。本講義では、その基礎的考察として、基本史料である両『唐書』の列伝を講読する。毎時間、数名が担当部分の漢文を訓読し、現代語訳と語句の解釈を行う。これを授業発表とする。
 両書の列伝に記載されている諸人物は、双方に立伝され、或いはどちらかのみに記載されるなど扱いが異なるが、双方で取りあげられている人物は、共に講読して記載の異同を検討する。

受講生の到達目標

(1)代表的な紀伝体正史である『旧唐書』・『新唐書』の講読を通じて、古典漢文の読解能力を習得する。
(2)中国の伝統的歴史書のスタイルである、紀伝体の叙述形式・内容を感得する。
(3)唐代後半期の政治史を理解する。
(4)宦官という日本に存在しなかった制度に対する知見を深めることによって、人類史の多様性を理解する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

東洋学のための言語入門・漢文史籍読解・基礎講読

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

導入

テキストの紹介・解説、授業方法の説明

2~14

『旧唐書』・『新唐書』の講読

発表及び質疑応答

15

試験

検証テスト(60分)と解説(30分)

授業実施形態

授業外学習の指示

概説書などを読み、唐代史に関する知識を深めておくこと。概説書の種類・内容などについては講義で紹介する。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

発表(50%)。3分の2以上の出席を必須とする。それに満たない者は評価の対象としない。また、15回目に検証テストを行う(50%)ので、それを受験しない者は評価の対象としない。

成績評価方法(備考)

自己の担当部分を予習せず、講義を怠る者は欠席扱いとする。

受講および研究に関するアドバイス

漢和辞典の持参を必須とする。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

配布プリントを使用する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
新字源 小川環樹等編 角川書店 4046219661
東方年表 藤島達郎 平楽寺書店 4831301205

参考書(使用頻度、その他補足)

角川『新字源』は最低限のアイテムと心得るべし。同書は附録が役に立つ。諸橋『大漢和辞典』・『漢語大詞典』を繙かなければ解決できない部分もあるが、それは教室で指導する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考