授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
50466:[2025 秋セメスター]民法Ⅱ(金融法)(P) 2025 秋セメスター 木2 政策科学部 角本 和理 2

キャンパス

OIC

授業施設

AS257講義室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

この授業では、「金融取引(特に金銭貸借・預金契約)」及び「債権の担保・保全・回収」に関わる民法上の諸制度の意義と課題について講義を行う。加えて、利息制限法等の各種特別法や、債権回収に密接にかかわる民事執行法等の手続法についても必要に応じて触れる。また、フィンテックをめぐる動向として、AIレンディングやデジタル資産担保の問題についても取り扱う。

受講生の到達目標

➀法政策を構想するに当たって理解していることが最低限求められる、金融に関わる民法上の基礎的制度について、その定義を簡潔に説明することができる。

②社会において一般に遭遇しうる、金融に関わる民法上の問題に対処するための、適切な法的アプローチを選択することができる。

③金融に関わる民法上の喫緊の法政策的課題について、立法担当者の見解、裁判所による実際の問題解決のあり方、学説による論議を踏まえて、自身の意見を論理的に展開することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

「法学基礎Ⅱ」、「契約法」を履修していることが望ましい。
 
特に、具体的な契約上の債権債務関係について扱う「契約法」と、債権の担保・保全・回収について扱う本講義を併せて履修すると、資本主義経済社会における契約(約定債権・債務)の役割を立体的に把握することができる。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

金融法 序論

日本民法の歴史・法解釈の方法
債権の意義とその保全・回収、担保の類型

【+R 授業】詳細は manaba+R を参照

第2回

金融取引(銀行取引)に関する契約(1)消費貸借(金銭貸借)

消費貸借の意義・効力
利息制限法、貸金業法等の制定と改正

第3回

金融取引(銀行取引)に関する契約(2)消費寄託(預金契約)

消費寄託の意義・効力
誤振込みをめぐる法律関係

第4回

債権の消滅・任意的実現(1)弁済

弁済の意義・効力
弁済の提供と受領遅滞・受領権者としての外観を有する者に対する弁済・代位弁済

第5回

債権の消滅・任意的実現(2)相殺

相殺の意義・効力
差押え・債権譲渡と相殺

第6回

債権・債務の移転 債権譲渡等

債権譲渡の意義・効力
債権譲渡の自由と債権譲渡禁止特約、二重譲渡、異議をとどめない承諾
債務引受けの意義・効力

第7回

債権の保全・簡易の強制的実現(1)債権者代位

債権者代位の制度趣旨・要件・効果

第8回

債権の保全・簡易の強制的実現(2)詐害行為取消

詐害行為取消の制度趣旨・要件・効果

第9回

人的担保(1)保証

保証の意義・効力

第10回

人的担保(2)連帯保証等

連帯債務・連帯保証の意義・効力の相違
根保証の意義・効力

第11回

物的担保(1)典型担保物権①

留置権、先取特権、質権の意義・効力 
抵当権の意義・設定

第12回

物的担保(2)典型担保物権②

抵当権の効力の及ぶ範囲
抵当権の目的物の範囲

第13回

物的担保(3)典型担保物権③ 

抵当権の侵害に対する効果
抵当権と目的不動産の利用権(法定地上権)

第14回

物的担保(4)非典型担保物権
全体の総括

仮登記担保、譲渡担保、所有権留保等の意義・効力

まとめ:民法(金融法)の社会的意義と課題

授業実施形態

原則として、対面授業14回

授業外学習の指示

講義中に言及する各種文献(立法資料・判決文・体系書・基本書・論文等)に自ら目を通して咀嚼すると、学習がはかどる。特に基本書については、少なくとも一冊は通読しておくと理解が格段に深まり、本講義の到達目標を達成するために役立つ。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

各回の講義に対するコメントや、課題に対する取り組みをもとに評価する。課題の形式・内容については、詳しくは授業内(講義資料等)において説明する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

損害賠償によって(法定・約定)債権を実現することの意義と課題について取り扱う「債権法」を、(約定)債権の担保・保全・回収に関する本講義と併せて履修すると、債権の実現に関する法制度の多様性についての見識が得られる。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
オリエンテーション民法〔第3版〕 松久三四彦・遠山純弘・林誠司 有斐閣 978-4-641-23338-6
ポケット六法 有斐閣 978-4-641-00925-7
デイリー六法 三省堂 978-4-385-15881-5

教科書(使用頻度、その他補足)

➀「オリエンテーション民法」は、民法全体の内容について一冊でコンパクトかつわかりやすく解説した入門書である。本学部で展開する民法科目共通の、簡易な予習・復習用テキストとして、教科書指定しておく。②いわゆる「六法」については、最近は法律の条文をインターネットサイトで参照することが一般的になりつつあるものの、紙媒体のものを教科書指定しておく。ここでは二冊指定しているが、どちらか一冊購入してもらえば十分である。過年度のものを購入している場合は、新たに購入しなくともよい。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
所有法(物権法)・担保物権法講義録 吉田邦彦 信山社 978-4-797-26059-5
債権総論講義録(契約法Ⅰ) 吉田邦彦 信山社 978-4-797-26067-0
契約各論講義録(契約法Ⅱ) 吉田邦彦 信山社 978-4-797-26068-7
民法Ⅲ第4版 内田貴 東京大学出版会 978-4-13-032353-6

参考書(使用頻度、その他補足)

「オリエンテーション民法」よりも詳細に本講義の内容を扱っているおすすめの文献をいくつか紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/