Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
15354:IR-EBR205 Social Development (R) 2023 Spring Thu3 College Of International Relations OKURA MIWA 2

Campus

KIC

Class Venue

YOYOKAN YY202

Language

Japanese

Course Outline and Method

 国際社会における開発協力の領域では、1990年代に入ってから「社会開発(social development)」が重視されるようになった。2000年に国際社会が合意・設定したミレニアム開発目標(MDGs)は、そうした「社会開発の重点化」を象徴するものであり、それは「持続可能な開発目標(SDGs)」に発展的に引き継がれている。ここで「社会開発」は、開発・発展を国家や経済成長に一元化せず、地域社会(コミュニティ)や人々の暮らしのレベルで捉え、実現しようとする考え・取り組みといえる。とはいえ、その意味・内容は、時代や主体によって一定してこなかったことも事実である。
 この授業では、こうして社会開発が重点化されるようになった背景として、それまでの開発・発展のなかで「社会開発」の考え方や取り組み方が、どのように形成され変化してきたかを、前半部分で理解する。そのうえで、中盤では、開発途上諸国での社会開発に、90年代以降の各国政府と国際社会がどのように取り組み、どのような成果と課題(教訓)を残したかについて、具体例をとりあげながら検討する。そして最後に、SDGs期の日本による途上国開発協力と日本国内における社会開発の動向を、人間の安全保障や包摂的発展といった中心課題とのかかわりにおいて検討する。
 授業は講義を中心に対面形式で行う。各回の終了時には、授業内容に関する小テストへの回答やコメントなどを、Manaba+R上に提出・投稿することを求める。回答やコメントなどのうち特徴的なもの、多く指摘された内容などを次回授業時に取り上げ、紹介や補足説明を行う。第8回と最終回には、前半と後半の内容をふまえて理解・考察を深めるためのレポート作成・提出を求める。

キーワード:社会開発、地域開発、開発援助(ODA)、人間開発、人間の安全保障、MDGs、SDGs

Student Attainment Objectives

(1)戦後世界における社会開発の考え方と取り組みの展開を、開発全般の歴史的に位置付けて理解・説明することができる。
(2)社会開発をめぐる現状とのかかわりにおいて、これまでの社会経済開発の政策・実践の成果と課題を具体的に挙げることができる。
(3)SDGs達成に向けた社会開発に、先進諸国と私たちが今後どのように取り組む必要があるかについて、自分の考えを明確・説得的に論じることができる。

Recommended Preparatory Course

 授業では、戦後国際社会の開発協力をつうじた、開発途上諸国における取り組みを中心にとりあげるため、国際協力や開発援助に関連する科目を事前に、あるいは並行して履修し、基本的な事柄を学ぶことをお勧めします。
 

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1

授業の概要と導入 社会開発とはなにか

・開発協力の大枠と社会開発の位置づけ
・授業の進め方

2

社会開発の起源と現状

・コロナ禍による社会開発への影響
・産業化にともなう「社会的な」政策の展開

3-5

植民地・開発途上諸国における社会開発の始まりと変化(戦後の冷戦期まで)

・コミュニティ・ディベロップメント
・第1次・第2次国連開発の10年、基本的人間ニーズ
・構造調整政策、セーフティ・ネット
・参加型開発

6

冷戦後の世界における社会開発の重点化

・貧困削減、人間開発・人間の安全保障
・ガバナンス、法制度改革

7-9

90年代からMDGs期における社会開発の取り組み

・上水サービス、保健・医療、初等教育分野の取り組み

10

MDGsからSDGsへ

・MDGsの教訓・課題
・アジェンダ2030、SDGsにおける変化
・社会的保護、持続可能性

11-12

SDGs期の社会開発-1,2: 開発途上諸国の例

・気候変動対策・適応、包摂的発展
・持続可能な開発の社会的側面

13-14

SDGs期の社会開発3-4: 日本の現状

・ジェンダー、エスニシティ
・格差、包摂・排除
・ODA大綱改定

15

まとめの考察と課題・展望

・社会開発の歴史的展開・変化の振り返り
・今後の課題とは

Class Format

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

各回の授業実施形態については、本科目のmanaba+Rコースニュース等で案内します。また、第1回目の授業実施形態については、第1回目授業開始までに上記コースニュース等でお知らせします(※)。なお、授業配慮等の取り扱いについては、manaba+R「国際関係学部生のページ」および「学び支援サイト」で確認してください。
国際関係学部生のページ:https://ct.ritsumei.ac.jp/ct/course_1728150
学び⽀援サイト:https://www.ritsumei.ac.jp/pathways-future/
(※) 第1回目授業の授業実施形態を確認するためにはmanaba+Rの早期利用申請を行う必要があります。早期利用申請の詳細は、2023年度履修・登録の手引きを御確認ください。なおmanaba+Rで早期利用申請をおこなっても受講登録にはなりません。受講登録期間中に改めて登録を行う必要があります。

Recommendations for Private Study

「社会開発」は、確立された領域ではなく、これから一人ひとりが実践と考察をもとにつくっていくべき領域です。また現在は「持続可能な開発目標(SDGs)」の実施期間でもあります。ニュースサイトのニュースではなく、新聞紙のニュースを読み、日常的に身の回りで起こっている問題を「社会開発」という課題に引き寄せ、歴史的背景から理解して自分の今の生活とどう関係しているかを考える習慣をもち、授業の課題などで、それを表現するようにしてください。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written) 0

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)
0

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
100

各回の授業の最後に提示する小課題(授業に関する感想・考察や、ディスカッション記録、小テストなど)の提出:5~6%/回×13回=75%
中間の小レポート:10%
最終回の小レポート:15%

Grade Evaluation Method (Note)

BCPレベルが3,4に変化しても、レベル1,2の場合と同じ形式で評価を行います。

Advice to Students on Study and Research Methods

社会開発を学ぶ上では国際開発協力の基本知識も必要となります。その学習や復習のために手軽に読める文献の例として、「国際協力の誕生:開発の脱政治化を超えて」(北野収:2011年)、「国際協力:その新しい潮流(第3版)」(下村恭民ほか:2016年)などがあります。

Textbooks

Textbooks (Frequency of Use, Note)

特定の教科書は用いません。 関連する資料を配布します。

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
人間開発報告書(各年) 国連開発計画 国際協力出版会 授業でデータを用いる際の重要な参照資料の一つ。日常の学習にも有効。
国際開発論:ミレニアム開発目標による貧困削減 斎藤文彦 日本評論社 MDG期の開発協力に関する基本文。献事前学習、自習に有効。
テキスト社会開発 佐藤寛 編 日本評論社 社会開発の主要セクターごとの取り組みに関する参考文献 
社会開発:経済成長から人間中心型発展へ 西川潤 有斐閣 社会開発の理念と理論的背景に関する参考書
人間開発戦略:共生への挑戦 マブーブル・ハク 日本評論社 人間開発概念の背景や実践上の課題に関する参考文献
自由と経済開発 アマルティア・セン 日本経済新聞社 人間開発概念と素地を成す開発理論。推薦書
開発援助の社会学 佐藤仁 世界思想社 社会開発をふくめ、開発援助全般の社会的側面にアプローチした研究。推薦書
SDGs時代のグローバル開発協力論 重田康博ほか 明石書店 戦後の開発援助を振り返り、SDGs達成に必要な開発協力の課題を提示。参考書

Reference Books (Frequency of Use, Note)

Web Pages for Reference

・国連開発計画(UNDP:国連機関のなかで社会開発に中心的に取り組む支援機関)
 90年から毎年、人間開発報告書を刊行)  http://www.undp.org/ 
・国連経済社会局(UNDESA:国連事務局の一部局)
 2~3年に1度、世界の社会情勢に関する分析をまとめたWorld Social (Situation) Reportを刊行。
  https://www.un.org/development/desa/dspd/world-social-report.html
・国連社会開発研究所(UNRISD: 国連のなかで社会開発にかかわる研究・情報発信に携わる)
  http://www.unrisd.org/
・国連広報センター(UNIC:SDGsなど、国連の重要トピックについて、日本語で概要を紹介)
 http://www.unic.or.jp/
・世界銀行(各国の開発政策、開発援助政策にもっとも影響力をもつ国際機関)
 社会開発については https://www.worldbank.org/en/topic/socialdevelopment
 東京事務所の日本語サイトも参考になる http://www.worldbank.org/ja/country/japan

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Communication Paper,Learning Management System (manaba+R),Talk with Students

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URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/