授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
34737:公共経済学(E) 2024 春セメスター 木2 経済学部 須佐 大樹 2

キャンパス

BKC

授業施設

コラーニングⅠ 303号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 公共経済学は,政府・公的部門の行動や社会経済における役割に焦点を当てた学問分野です.
 有限な資源を適切に配分できるという観点から,市場に依拠しつつ経済が運営されている部分は多分にあります.しかしながら,どんな便利な製品や仕組みにもできないことや壊れてしまうことがあるのと同様に,市場経済システムもしばしば機能不全に陥り,「設計のやり直し」や「作り直し」,そして「メンテナンス」を必要とします.ここで登場するのが政府・公的部門であり,課税や補助金,制度設計を通じて諸々の問題に対処を試みています.
 市場の機能不全はいかなる場合に,どのような問題を抱え生じるのか.そして,それらの問題に対し,政府・公的部門による制度設計はいかにして行われるべきなのか.さらには,いわば「市場の直し手」としての政府自体が機能不全に陥ることはないのか.本講義ではミクロ経済学およびマクロ経済学の発想と分析ツールを頼りにしつつ,これらの疑問を検証していきます. 

受講生の到達目標

1. 公共経済学分野の諸概念を理解し,特に理論モデルに基づく分析手法を身につけること.
2. 実際の政策問題に対し考察を与え,より深い洞察を与えられるようになること.

事前に履修しておくことが望まれる科目

基礎ミクロ経済学,基礎マクロ経済学,ミクロ経済学Ⅰ・Ⅱ,分析ツールまたは経済数学Ⅰ

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1~2

ガイダンス/公共経済学の入り口とミクロ経済学の復習

【キーワード】授業概要,成績評価の方法,受講する上での注意事項,公共部門の役割,図による理解(インセンティブ,需要と供給,余剰,競争均衡,厚生経済学の第一命題),数式による理解(数学を用いる理由,パレート最適,ラグランジュ未定乗数法)

3

確認テスト①:ミクロ経済学の復習

第2回までの内容を対象としてテストを実施します.

4~6

公共財と外部性:私の行動で他の誰かが嬉しくなったら?

【キーワード】公共財(公共財の定義,非排除性,非競合性,サミュエルソン・ルール),公共財の最適供給(リンダール・メカニズム,クローク・グローブス・メカニズム),外部生(外部効果,受益者負担の原則,外部効果の内部化,ピグー税,コースの定理)

7~8

独占への規制:ひとり占めはなぜダメ?

【キーワード】自然独占(独占とは何か,独占の弊害,独占が生じる理由,平均費用逓減産業),価格規制(限界費用価格形成,平均費用価格形成,インセンティブ規制,ピークロード・プライシング)

9

確認テスト②:公共財・外部性・自然独占・価格規制

第4回〜第8回までの内容を対象としてテストを実施します.

10~11

所得再分配と税:格差は無いほうが良いのか?

【キーワード】所得再分配(平等,公平性,所得分配の必要性,所得格差を示す指標,所得再分配の方法),税(租税原則,課税による死荷重,ドールトンの法則)

12~14

マクロ経済学への応用:視点を大きく,長く持つと見えるもの

【キーワード】年金(国民皆年金,日本の年金制度の概観,賦課方式,積立方式,二重の負担),経済の安定化(景気変動,国民所得の決定式,乗数効果,裁量的政策決定の問題点,公債の中立命題),財政の持続可能性(ポンジー・スキーム,財政赤字,日本の財政状況,公債を発行する根拠,プライマリ・バランス)

15

確認テスト③:所得再分配・税・年金・経済の安定化・財政の持続可能性

第10回〜第14回までの内容を対象範囲としてテストを実施します.

授業実施形態

原則的に全て対面授業にて実施.
諸般の事情によりオンラインで実施する場合は,事前に授業内等でアナウンスする.

授業外学習の指示

 上記「受講生の到達目標」の項で示されているとおり,理論モデル(数理モデル)に基づく分析を行えるようになることが,本授業の中心的なテーマ・目標として据えられている.そのため,授業時間内のみならず,授業時間外においても,テキストの章末問題や授業内で提示される各演習問題について解き,分析手法を身につけることが求められる.

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

公共経済学に関する用語・概念を理解しているかを確認する.また,グラフの解釈および数的処理により理論的分析を正しく行えるかを確認する.

成績評価方法(備考)

 授業期間内に3回行われる確認テストを基本とし,総合的に評価する.
 また,確認テストは第3回・第9回・第15回に実施を予定しているが,諸般の事情により変更される場合がある.その際は,授業内およびmanaba+Rコースニュースでアナウンスされるので注意すること.

受講および研究に関するアドバイス

 テキストや配布資料を活用し,講義内容の理解に努めること.その際,何を前提条件として,どんなことを分析し,結果として何がわかったのか,という各点を整理することが理解を深めるために役立つ.
 また,本講義に関する重要な諸連絡は,授業時間内及びmanaba+Rコースニュースを通じてアナウンスされる.特に後者に関して見落としがないように,manaba+R上で「リマインダ受信設定(通知がある場合のメール転送設定)」の機能を有効(ON)にすることを強く推奨する.

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
公共経済学(ベーシック+) 小川光、西森晃 中央経済社 978-4-502-13561-3

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
私たちと公共経済 寺井公子、肥前洋一 有斐閣 978-4-641-15020-1
公共経済学 井堀利宏 新世社 978-4-915-78786-7
公共経済学 林正義、小川光、別所俊一郎 有斐閣 978-4-641-12395-3

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html