授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14695:東洋史概論Ⅳ(L) 2019 秋セメスター 水3 文学部 磯部 淳史 2

キャンパス

衣笠

授業施設

学而館GJ402号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

「中国近世史(明清史)概説」
本講義では、中国史上における「近世」のうち、特に14~19世紀、明から清に至る中国の歴史展開について、東アジア史やユーラシア史、さらには世界史との関連性も視野に入れつつ概観する。
政治・経済・民族・外交などの諸問題を通じて、中国における「近世」がいかなる特色を持った時代で、それが近現代にどのようにつながり、いかなる影響を及ぼしたのかについて考えていきたい。

受講生の到達目標

(1)中国近世(明清時代)の歴史展開について理解し、それを説明することができる。
(2)近世中国とその周辺世界との関係や、相互に与えた影響について理解し、それを説明することができる。
(3)近世中国の歴史が、現代の中国に及ぼした影響について、自分なりに考え説明することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

特になし

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

イントロダクション/授業の進め方、成績評価等の説明、参考文献の紹介

近世/内藤湖南

2

近世のはじまり:君主独裁制と征服王朝

唐宋変革/君主独裁制/征服王朝/元朝

3

君主独裁制の完成

朱元璋(洪武帝)/胡惟庸の獄/藍玉/中書省/衛所制

4

永楽帝とその時代

建文帝/永楽帝/靖難の役/大学士/北京遷都/鄭和

5

外征から守勢へ

英宗/土木の変/オイラト/奪門の変/内閣

6

皇帝権力と内閣

正徳帝/豹房/嘉靖帝/万暦帝/張居正/郷紳

7

北虜南倭の時代

アルタン=ハーン/互市/隆慶和議/倭寇/日明貿易

8

清朝の勃興

清朝・後金国/ヌルハチ/八旗/サルフの会戦/ホンタイジ

9

明から清へ

崇禎帝/李自成/入関/ドルゴン/華夷変態

10

清の漢地支配と皇帝政治の展開

順治帝/十三衙門/三藩の乱/鄭成功/輔政大臣

11

康煕・雍正両帝とモンゴル・チベット・ロシア

康煕帝/ジューンガル/ダライ・ラマ/雍正帝/軍機処/ネルチンスク条約

12

清朝の繁栄と衰退

乾隆帝/新疆/十全武功/ヘシェン/アヘン戦争

13

皇帝の持つ「顔」:清朝国家の支配構造

侍衛/内大臣/藩部/内務府/総督・巡撫/緑営/盟旗制

14

清朝と東アジア

燕行使/紫禁城/旗人社会/荻生北渓/志筑忠雄/山丹交易

15

「近世」から「近代」へ

総理各国事務衙門/太平天国の乱/西太后/戊戌の変法/辛亥革命

授業実施形態

授業外学習の指示

・レジュメの見直し
・授業内で紹介した参考文献などを各自通読してさらに理解を深める

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
60

講義内容の理解度をはかるレポートを実施する。

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
40

受講生は、毎回の授業時に配布される出席表兼コメントシートに、授業内容に対して自分が考えたことを記入して担当教員に提出すること。

成績評価方法(備考)

正当な理由のない欠席が5回を越えるものは成績評価の対象とはしない。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

講師が作成したレジュメ・資料を適宜配布します。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『明と清』 三田村泰助 河出書房 4309471730 河出文庫
『明清と李朝の時代』 岸本美緒・宮嶋博史 中央公論新社 4124034121 中公文庫版もあり
『紫禁城の栄光』 神田信夫・松村潤・岡田英弘 講談社 4061597841 講談社学術文庫
『中国史 明・清』 神田信夫編 山川出版社 4634461803

参考書(使用頻度、その他補足)

上記以外にも、それぞれのテーマに関する参考文献は授業中に適宜紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,学生との直接対話

備考