授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14370:[2025 春セメスター]国際経済法(J) § 14371:国際経済法(R) 2025 春セメスター 月2 法学部,国際関係学部 松井 章浩 2

キャンパス

衣笠

授業施設

存心館ZS310号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【概要】
 この講義では、国境を越えるビジネス活動に関わる国際法を学びます。具体的には,物の貿易やサービス貿易のルールをたくさん決めているWTO(世界貿易機関)やTPP(環太平洋パートナーシップ)の内容、近年の議論の焦点となっている「ビジネスと人権」を検討します。
 ビジネス活動が国際化すればするほど,さまざまな規制が生まれてきました。物が国境を越えるときにも,情報が国境を越えるときにも,企業のビジネス活動はさまざまな規制を受けます。もしその規制に反すると,複数の国から巨額の課徴金支払いを命じられたり,消費者による「キャンセリング」の対象になったりします。
 国際的なビジネス活動に関わる法のうち、WTO、TPP、ビジネスと人権といった国際法(国と国の関係を規律する法)を学び,激動の時代を抜け出る頃,おそらく約20年後にはどのような世界が待っているのか、どのような国際経済秩序になっているのかを考えましょう。
 講義は、基本的に講義形式で進めます。あらかじめmanaba+R上でレジュメ・資料を提示しますので、あらかじめ資料に目を通してから授業に臨んでください。
 授業内容に関する質問は、講義前後はもちろんのこと、manaba+Rやメールでも随時受け付けます。また、提出課題については、まとめて全体的な講評を行います。

受講生の到達目標

本講義の到達目標は以下の通りです。
(1)国際経済法の歴史的背景と現在の国際ビジネス環境を正確に把握することができる。  
(2)『不公正貿易報告書』を読みこなし、世界貿易機関(WTO)の規律および手続を説明することができる。 
(3)貿易に関する紛争を分析し、国際経済法上の論点に関する見解を示すことができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

国際法科目を履修しておくと理解しやすいです。また、民法、国際私法、行政法、競争法・独占禁止法、知的財産法、労働法、環境法、国際経済学、国際政治学に関する知識も役に立ちます。もちろん、こうした知識がなくても受講することができるように配慮します。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

講義の全体概要・国際経済法の全体像

【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照
国際ビジネス活動に対する規制の構造、各国国内法と国際法、WTOとFTA

2

国際貿易体制の歴史① 保護主義と自由主義

ブロック経済、修正資本主義、第二次世界大戦、ブレトンウッズ体制

3

国際貿易体制の歴史② 資本主義の時代

米国の危機、南北問題(途上国問題)、資源ナショナリズム、新自由主義

4

国際貿易体制の歴史③ WTO以前・以後

WTOの設立と混乱、WTO協定の全体像、経済連携協定、TPP、新しい社会主義

5

WTOの構造

WTOの組織、WTOにおける意思決定手続、WTOの新たな交渉、WTO紛争解決手続の概要(DSU:紛争解決了解)、紛争解決手続の流れ(DSB:紛争解決機関)、上級委員会の機能麻痺問題

6

WTOにおける貿易の基本原則と例外

数量制限禁止原則、関税の譲許、内国民待遇、最恵国待遇、一般的例外、安全保障例外

7

WTOにおける基準認証制度・貿易救済措置

衛生植物検疫措置(SPS)、貿易の技術的障害(TBT)、アンチダンピング、セーフガード、補助金相殺措置

8

農業・サービス・電子商取引

農業貿易、サービス貿易、GATS、電子商取引、政府調達

9

貿易問題としての知的財産

属地性のある無体の知的財産を国際的に扱う方法、TRIPS協定、TRIPS協定と既存の知的財産条約との相違

10

開発と知的財産

南北問題、医薬品特許をめぐる強制実施問題、伝統的知識、遺伝資源、フォークロア、COVID-19をめぐる知的財産問題、貿易と開発、途上国に対する開発援助

11

投資・経済連携協定

貿易と投資、投資協定、経済連携協定、投資紛争事例

12

ビジネスと人権①

ビジネスのグローバル化に伴う人権侵害の拡大、日本における外国人労働者問題、サプライチェーンにおける人権問題

13

ビジネスと人権②

ビジネスと人権に関する指導原則、国家の義務、企業の責任、人権デュー・ディリジェンス、救済手段

14

これからの国際経済法秩序

WTOの危機、米国と世界の分断、情報と通貨の分断、講義の総括

授業実施形態

対面授業のみを行います。

授業外学習の指示

毎回の授業とmanaba+Rにおいて参考になる資料、文献を示します。 この授業の内容を理解し、到達目標を達成するためには参考資料、文献を読解し、積極的な授業外の学習を進め、予習・復習する姿勢が必要です。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 70

受講生の到達目標(1)、(2)を達成しているかを確認するために、基本概念、重要事項の理解を問う問題を出す。さらに、受講生の到達目標(3)を達成しているかを確認するために、国際経済法の事例を分析する問題を出し、事実の把握や論理の構成を重点的に評価する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

受講生の到達目標(1)、(2)を達成しているかを確認するために、3回のレポート課題を出す。manaba+R上で次の回までに提出を求める。授業内容の理解度に応じて、0~10点で評価する。レポートを3回すべて提出して、定期試験を受けた者のみを成績評価の対象とする。いわゆる「出席点」の加点は行わないが、授業中に貢献がある場合(積極的な発言、効果的な質問など)には加点する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

・事前に予習資料を示しますので、資料を通読して、何がわからないかを明らかにしておいてください。
・レジュメや資料、参考資料が掲載されているリンクを事前にmanaba+R上で提供しますので、事件や条約などはあらかじめ確認しておいてください。
・レジュメを紙媒体では配布しません。manaba+Rに印刷用のPDFを掲載します。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
不公正貿易報告書  経済産業省 URLは「wwwページ」を参照。

教科書(使用頻度、その他補足)

第2回から第12回までは頻繁に使用する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
国際貿易法入門-WTOとFTAの共存へ- 関根豪政 ちくま新書 9784480074140
WTO・FTA・CPTPP-国際貿易・投資のルールを比較で学ぶ- 飯野文 弘文堂 9784335357930
国際経済法〔第3版〕 中川淳司ほか 有斐閣 9784641046832
WTO・FTA法入門〔第2版〕 小林友彦ほか 法律文化社 9784589040626

参考書(使用頻度、その他補足)

参考書は講義中にも示します。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/