授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14692:東洋史概論Ⅰ(L) 2019 春セメスター 木4 文学部 落合 淳思 2

キャンパス

衣笠

授業施設

明学館MG201号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

テーマ:中国古代史
本講義では、中国の新石器時代から秦王朝までについて、政治史を中心にして時代順に概説する。
中国古代史は、近年、根本的な部分についても新しい説が提示されるようになった分野である。そのため、高校世界史の教科書や概説書などの記述も徐々に書き換えられているが、いまだに古い知識が残っていることもある。講義では旧説とその矛盾点も合わせて解説する。

受講生の到達目標

1.先秦史の新しい知識や学説が理解できる。
2.歴史学の分析方法を理解できる。
3.各時代における社会背景と政治・制度との因果関係を説明できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

なし

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

歴史学について

歴史学の方法 『史記』の矛盾 学説の変化 小レポートの書き方

2

新石器時代

仰韶文化 竜山文化 農耕・牧畜 環濠集落と戦争

3

初期国家

二里頭文化 二里岡文化 青銅器 「夏王朝」の創作

4

甲骨文字と殷王朝の社会

甲骨文字 祭祀儀礼 甲骨占卜の操作と改竄 殷代の支配体制

5

殷周交代

「酒池肉林」伝説 祭祀と狩猟 集権化政策 「太公望」伝説

6

金文と西周王朝の社会

金文 諸侯の封建 冊命体制 「共和」の解釈 東遷

7

春秋時代の資料と社会

『春秋』と『左伝』 貴族制社会 「管鮑の交わり」

8

春秋時代の覇者体制

「会盟」による支配 斉の桓公 晋の文公 「五覇」の解釈

9

春秋から戦国へ

覇者体制の崩壊 専制君主の登場 戦国時代の年代

10

戦国時代の法と支配

戦国時代の文献資料 官僚制 徴兵制 雲夢睡虎地秦簡

11

戦国時代の思想

孔子 孟子 荀子 韓非子 老子 荘子 墨子

12

戦国時代の社会と戦争・外交

「合従連衡」 蘇秦 張儀 産業の変化 青銅貨幣 鉄製農具

13

始皇帝の事績と伝説

戦国四君 呂不韋伝説 始皇帝の政治思想 焚書と「坑儒」

14

始皇帝の死と秦の滅亡

徐福伝説 兵馬俑 陳勝呉広の乱 秦の滅亡

15

楚漢戦争

項羽 劉邦 「鴻門の会」 「四面楚歌」

授業実施形態

授業外学習の指示

中国古代史について、講義開始前に高校世界史程度の知識を得ておくことが望ましい。
また、小レポートの作成にあたっては、授業の内容を踏まえたうえで、独自の分析をすること。書籍やwebの内容をただまとめるだけでは分析にならないので、自身で論理的に考えること。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

※講義期間中に数回の小レポートを課す。講義内容を理解し、その上で独自の分析ができているかを評価する。

成績評価方法(備考)

小レポートについて、書籍やwebページなどから典拠を示さずに引用した場合は0点とする。部分的に引用する場合でも、出典を明記し、また引用部分を明示すること。また引用は2割程度までにとどめること。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

プリント配布する

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
概説中国史(上) 富谷至・森田憲司ほか 昭和堂
世界歴史大系 中国史1 松丸道雄ほか 山川出版社
世界史をどう教えるか 神奈川県高等学校教科研究会社会科部会歴史分科会 山川出版社
こんなに変わった歴史教科書 山本博文ほか 新潮社
落合淳思 中央公論新社
古代中国の虚像と実像 落合淳思 講談社

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

インタラクティブシート,学生との直接対話

備考