授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
13699:[2025 春セメスター](教)特別支援教育概論 (GA) § 13700:(教)特別支援教育の理論と方法(GA) 2025 春セメスター 水3 法学部,産業社会学部,文学部,法学研究科,社会学研究科,文学研究科 村田 観弥 2

キャンパス

衣笠

授業施設

敬学館KG108号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

障害の特性並びに心身の発達、教育課程並びに支援の方法を学ぶ。
具体的には、①インクルーシブ教育の理念を含めた特別支援教育に関する制度及び主な法令の内容、②発達障害を含む特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒の障害並びにそれに伴う困難の特性、③発達障害を含む特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒の心身の発達、心理的特性並びに学習の過程、④発達障害及び軽度知的障害をはじめとする特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する支援の方法、⑤「通級による指導」及び「自立活動」の教育課程上の位置づけ並びに内容、⑥特別支援教育に関する教育課程の枠組みを踏まえ、個別の指導計画及び教育支援計画を作成する意義・方法、⑦特別支援教育コーディネーター、関係機関及び家庭と連携しながら支援体制を構築することの必要性、⑧母国語や貧困の問題等により特別な教育的ニーズのある児童生徒に関する実態把握の方法並びに組織的な対応の必要性について、知識の習得と理解の深化を目指す。
さらに、障害の当事者の手記や当事者への調査研究などを通して、障害児の困難と発達支援に関する学びを深める。

受講生の到達目標

1.教員免許取得を目指す者として、「障害」についての基礎的な知識を習得するとともに、教育的支援に必要な制度及び組織のあり方について理解する。

2.事例検討を通して、「障害」への教育的支援のあり方や「合理的配慮」を考える。具体事例にもとづいた議論(事象分析や状況判断の検証)から、知識と実践を接合する困難さや対話的関係の重要性に気付く。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

ガイダンス:障害と教育を考える

講義方針、出席、評価方法、聴講についての留意点などの説明。障害を巡る教育や社会の諸問題を提示し、「教育」や「支援」について考える。
キーワード例:新型出生前診断 優生思想 相模原障害者殺傷事件 など

2

「障害」とは何か①

障害概念についての基礎的内容。近年の社会問題の話題から自分自身の問題として捉える。
キーワード例:新型出生前診断 旧優生保護法訴訟 障害者基本法 障害者総合支援法  ADA法(障害を持つアメリカ人法) ピープルファースト運動 など

3

「障害」とは何か②

ICFモデルと障害の社会モデルの説明。障害者権利条約、障害者差別解消法などの説明から「合理的配慮」概念について考える。
キーワード例:障害者差別 ICF(国際生活機能分類) 医学モデル 社会モデル 人権モデル 合理的配慮 当事者主権 青い芝の会 など

4

障害児教育の歴史・変遷:特殊教育から特別支援教育へ

国内外の動向を概観し、世界的潮流の中で日本の障害児教育がどのような変遷をたどったかを知るとともに、特別支援教育の理念と基本的な考え方を理解する。
キーワード例:京都盲唖院 就学猶予 就学義務制 ウォーノック報告 特別な教育的ニーズ サラマンカ宣言 など

5

特別支援教育の理念と基本的な考え方①

個別の教育支援(指導)計画書の内容/書き方、特別支援教育コーディネーターの役割、特別支援学校のセンター的機能について、具体例を提示し解説する。
キーワード例:特別支援学校 特別支援学級 個別の教育支援計画 個別の指導計画 特別支援教育コーディネーター ケース会議 センター的機能 など

6

特別支援教育の理念と基本的な考え方②

特別支援学校、特別支援学級及び通級指導教室の教育課程について解説する。自立活動や交流及び共同学習についての理解を深める。
キーワード例:通級による指導 交流及び共同学習 自立活動 校内支援会議 センター的機能 アセスメント など

7

特別支援教育の理論と方法:視覚障害

視覚障害教育について、障害特性の理解、具体的な指導内容や方法を取り上げる。
キーワード例:弱視 点字 触覚教材 拡大教科書 読みあげ機能 色覚多様性 など

8

特別支援教育の理論と方法:聴覚障害

聴覚障害教育について、障害特性の理解、具体的な指導内容や方法を取り上げる。
キーワード例:難聴 人工内耳 指文字 手話 補聴器 聴力検査 など

9

特別支援教育の理論と方法:知的障害

知的障害教育について、障害特性の理解、具体的な指導内容や方法を取り上げる。
キーワード例:ダウン症 ASD(自閉症スペクトラム障害) 知能検査 領域・教科を合わせた指導 AAC VOCA  アシスティブ・テクノロジー など

10

特別支援教育の理論と方法:肢体不自由

肢体不自由教育について、障害特性の理解、具体的な指導内容や方法を取り上げる。
キーワード例:脳性まひ 筋ジストロフィー 二分脊椎 てんかん発作 車いす 歩行器 など

11

特別支援教育の理論と方法:発達障害①

文部科学省の調査の詳細を検討し、LD、ADHD及びASD等、発達障害概念について考える。
キーワード例:通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査 発達障害  LD(学習障害) ADHD(注意欠陥多動性障害) ASD(自閉症スペクトラム障害)など

12

特別支援教育の理論と方法:発達障害②

LD、ADHD及びASD等、発達障害の障害特性の理解、具体的な指導内容や方法を取り上げる。
キーワード例:発達障害  LD(学習障害) ADHD(注意欠陥多動性障害) ASD(自閉症スペクトラム障害) アスペルガー障害 二次障害 など

13

特別支援教育の理論と方法:新しい概念などの「障害」に近接する問題および重度重複障害/病弱

【第13回】外国にルーツがある子どもや近年注目される障害に近接する概念などを中心に事例をもとに説明する。重度重複障害/病弱は【+R授業】にて実施する。
【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照
【第13回】キーワード例: ジェンダー LGBTQ 性的マイノリティ 外国にルーツがある子ども 小児うつ病 起立性調節障害 吃音 かん黙 ゲーム障害 HSC ギフテッド など 【+R授業】キーワード例:医療的ケア 盲ろう 院内学級 訪問学級 子どもホスピス など  

14

総括:インクルーシブ教育への展望(特別支援教育の今後と課題)

これまでの内容を総括し、特別支援教育における今後の方向性と課題、インクルーシブ教育への展望について提示する。
キーワード例:インクルーシブ教育システム 共生社会 国連障害者権利委員会の勧告 文科省4・27通知 など

授業実施形態

対面授業を基本とします。
対面以外の実施形態をとる場合は、適宜指示します。

授業外学習の指示

本科目は2単位の科目であるため、平均すると毎回4時間程度の授業外学修が求められる。「授業外学修課題」に取り組むことに加え、その回の授業の内容を丁寧に復習し、次回の授業に向けて授業内の予告やシラバスのキーワードなどを参考に予習をすること。なお、「授業外学修課題」は、オンデマンド教材を中心に、新聞・論文・書籍等の閲覧、動画視聴、授業内プレゼンテーション及びグループ・ワークのための調べ学習、レポート作成などを予定している。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

各回の内容に応じて課される、小レポート、グループワーク内で作成された個別のワークシート、受講者の理解度を測るため複数回行われる小テスト、授業内で提示されたプレゼンテーション(指示があった場合)、総括的な大レポートなどを総合的に判断する。

成績評価方法(備考)

成績評価物としての小レポート等の未提出が5回以上になった場合は、欠席が5回になったとみなし、評価対象者から除外する(評価を「F」とする)。
評価については、第1回ガイダンスで詳細な説明を行う。

受講および研究に関するアドバイス

※履修の際は、シラバスの「備考」欄にある【重要】項目を必ず読み、確認のうえ選択してください。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
特別支援学校幼稚部教育要領 小学部・中学部学習指導要領 文部科学省 海文堂出版
特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 自立活動編(幼稚部・小学部・中学部) 文部科学省 海文堂出版
特別支援学校学習指導要領解説 各教科等編(小学部・中学部) 文部科学省 海文堂出版
特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 総則編(幼稚部・小学部・中学部) 文部科学省 海文堂出版
特別支援教育の基礎基本2020 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 ジアース教育新社
障害支援と関係の教育学 村田観弥 生活書院
障害理解のリフレクション 佐藤貴宣・栗田季佳 編 ちとせプレス
インクルーシブ教育ハンドブック ラニ・フロリアン (著, 編集), 倉石 一郎他(監訳) 北大路書房 ISBN978-4-7628-3230-7

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【重要】
①本講義は「考える」ことを重視します。思考を客観視するために「言語化」します。つまり、小レポート(500~1000字程度)をかなりの頻度で要求します(manaba+Rで提出)。GPAに関係ない教職科目ではありますが、いわゆる「らくたん」ではありません。障害のある児童生徒への知識・技能の取得のみを重視する学生、効率よく教員免許を取得しようと思っている学生には不向きかもしれません。しかし、大学とは「ものごとについて深く考える場所」だと私は考えています。「教育」について真剣に向き合う人の履修を期待しています。

②ICTによる学習効果を勘案し、反転学習(オンデマンド上の講義資料を閲覧し、対面でワークショップや体験活動、ディスカッションなど)を実施する予定です。

③対面授業においては、必ずインターネットに接続可能なデバイス(スマートフォン、タブレット端末、PCのいずれか)を持参してください。出席カード提出や調べ学習、資料の閲覧をする可能性があります。場合によっては資料作成を行います。manaba+Rの操作ができるようにしてください。連絡は、主にmanaba+Rのコースニュースを使いますので、頻繁に確認をしてください。

④出席確認・講義方針・成績評価などの説明を行いますので、必ず第1回のガイダンスに参加してください。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/