授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
10428:現代平和論 (GA) § 10429:平和学入門(GA) 2022 春セメスター 月3 産業社会学部,文学部,映像学部 池尾 靖志 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG402号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 平和学は、2度にわたる世界大戦を経て、二度と戦争を起こすことのないようにしよう、という人々の思いに応える形で登場した。とりわけ、核兵器が実戦使用された日本では、核兵器廃絶を願う人々の思いは強かった。しかし、地上戦の戦われたオキナワの視点はそこに含まれていたのか、という問いは、沖縄の施政権が日本に返還されるまで、聞かれることがなかった。
 また、1960年代に入って南北問題が世界的に認知されるようになると、「争いがなければ本当に平和なのか?」という問いも新たに生まれた。さらに、1980年代に入って地球環境問題が国際関係のイシューとして認識されるようになると、平和学の扱う領域はさらに拡大することとなった。
 このような状況の中で、一体、「平和」とはどのような状態のことをいうのか、私たちが「平和」創造のためになすべきことは何なのかが、改めて問われることとなった。
 この講義では、平和学の歩みを振り返りながら、主に、国際関係論の視点から平和学にアプローチすることを試みる。

受講生の到達目標

1)新聞の国際欄や政治欄、社会欄に掲載されている出来事を理解することができる。
2)自分の考え方を相対化し、他者との考え方と照らし合わせて、自分の考えを客観的に述べることができる。
3)自分なりの社会との向き合い方を考えるようになる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

平和学のあゆみ

ウェストファリア・システム、国家主権、内政不干渉の原則、平和学

2

戦争の違法化

戦争の違法化、正戦論、無差別戦争観、集団安全保障、国際連盟、国際連合

3

冷戦のはじまり

冷戦、同盟、集団的自衛権、イデオロギー、核兵器

4

核抑止論とその批判

核抑止、ゲームの理論、キューバ危機、相互確証破壊

5

ベトナム戦争の衝撃

ベトナム戦争、ニクソン・ショック、デタント

6

南北問題のはじまり

南北問題、ナショナリズム、植民地、独立、非暴力主義、第3世界

7

トランスナショナルな動き

トランスナショナル、多国籍企業、NGO(非政府組織)

8

国際的相互依存

デタント、敏感性、脆弱性

9

国際レジーム(1):地球環境問題

気候変動、温暖化、国際レジーム

10

国際レジーム(2):核不拡散条約と核兵器禁止条約

核不拡散レジーム、核兵器禁止条約

11

冷戦構造の崩壊と新世界秩序

ベルリンの壁、湾岸戦争、自衛隊の海外派遣、NATO

12

テロ後の世界

同時多発テロ、イラク戦争、有志連合

13

オキナワの基地問題

辺野古、高江、南西諸島、自衛隊

14

米中二極時代と日本

尖閣諸島、南シナ海、航行の自由

15

集団的自衛権の限定的行使容認

日米同盟、集団的自衛権、敵基地攻撃能力

授業実施形態

【BCP レベル 1~2】
・対面授業にて実施。ただし、事情により、対面での出席ができない学生のために、Zoom による同時配信を行う他、授業実施後、録画データをクラウド・サービスを用いて配信する。URLについてはmanaba+R を通じて案内する

【BCP レベル 3~4】
・第 1 回〜15 回を Web にて実施

授業外学習の指示

・授業中に行う発展的な内容をフォローするため、授業後は参考文献を参照したり、ホームページを検索したりして、自分の意見をmanaba+Rの出席カードに書いてもらう。
・必要に応じて、授業に関連する動画(YouTubeやNHKプラスなど)を授業後に視聴するように指示する。
・manaba+Rの掲示板機能を用いて、授業外での受講生同士の意見交換を積極的に行う。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
80

2000字のレポートを2本、期末レポート試験として書いてもらう。授業内容を踏まえながら、自分なりに思考したプロセスを文章として表現できているかを評価基準とする。

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
20

毎回の出席カードの取り組み、manaba+Rの掲示板機能への書き込みなど。

成績評価方法(備考)

manaba+Rを通じて、受講生同士の対話や、教員とのコミュニケーションを積極的に行おうとしたのかを考慮する。

受講および研究に関するアドバイス

授業内容にかかわって、テレビやインターネットの報道に日頃から目配りし、多様な意見があることに気づくことが望ましい。大学に行ったときは、図書館で複数の新聞に目を通すこと。(新聞はできるだけ紙媒体で全体を見渡すことがのぞましい。)

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

初回に、毎回の授業で用いる「国際関係の基礎」というパワーポイントファイルをmanaba+Rで配布する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
入門講義 安全保障論 宮岡 勲 慶應義塾大学出版会 978-4766426793
戦後国際関係史:二極化世界から混迷の時代へ モーリス・ヴァイス 慶應義塾大学出版会 978-4766425345
台湾有事のシナリオ 森本敏他編 ミネルヴァ書房 9784623093052
交差する辺野古: 問いなおされる自治 熊本 博之 勁草書房 978-4326654277
これが民主主義か?:辺野古新基地に〝NO〟の理由 新垣 毅他 影書房 978-4877144876
基地問題の国際比較――「沖縄」の相対化 川名 晋史編著 明石書店 978-4750351254
戦争と平和を考えるNHKドキュメンタリー 日本平和学会編 法律文化社 978-4589041036
国際行政の新展開: 国連・EUとSDGsのグローバル・ガバナンス 福田 耕治、坂根 徹 法律文化社 978-4589040947
気候変動と政治 平田仁子 成文堂 978-4792334147
転機を迎える温暖化対策と環境法 環境法政策学会 商事法務 978-4785726553
核兵器:禁止から廃絶へ 川崎哲 岩波ブックレット 978-4002710556
新しい地政学 北岡伸一、細谷雄一他 東洋経済新報社 978-4492444566
米中対立 佐橋亮 中公新書 978-4121026507
戦争はいかに終結したか 千々岩泰明 中公新書 978-4121026521
批判的安全保障論 南山淳、前田幸男編 法律文化社 978-4589041814
教養としてのジェンダーと平和II 今野泰三他編 法律文化社 978-45890421001 2022年4月刊行予定

参考書(使用頻度、その他補足)

この他、授業中に随時指示する。

参考になるwwwページ

この科目は、教養教育における6つの科目群のうち、「立命館科目」に位置付けられています。詳しくは、http://www.ritsumei.ac.jp/liberalarts/course/course-r.html/
担当者のHP
https://psikeo.site

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html