Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
33763:[2025 Spring]International Economics (E) 2025 Spring Thu4 College Of Economics ICHINO YASUKAZU 2

Campus

BKC

Class Venue

Co-learning304

Language

日本語

Course Outline and Method

【概要】
国際経済学は,国際貿易と国際金融の二つに大別されます.この授業では,国際貿易と国際金融の両方について,それぞれの標準的な理論の基礎を学びます.
国際貿易は,国境をまたいだ財・サービスの売買取引,国際金融は,国境をまたいだ資本の貸借取引のことです.わざわざ「国際」という名前をつけて,国境をまたぐ取引を特別扱いをするのは,国と国の間に,国内には存在しないような「距離」や「障壁」があるからです.遠い国にものを輸送するにはコストがかかりますし,法律や慣習,文化が異なる国の間での取引は国内の取引に比べて面倒が多いです.外国との財の取引に対して政府が制限をかけることもあります.また,国が違えば,通貨が違います.そのため,国際的な取引を行うには,為替市場をとおして通貨を交換する必要があります.そして,世界には,すべての国の経済活動を包括的に考えて政策を行うような世界政府は存在しません.このように,グローバル化が進んだ現在でも,国際間での取引は国内取引とは違う点を持っています.これらの点を明示的に考えるのが国際経済学です.
具体的には,国際貿易の理論では,労働や資本などの生産要素は移動しないが,財は自由に移動できる場合(自由貿易)と,財も自由に移動できない場合(閉鎖経済)とを比較し,どんな国がどんな財を輸出し輸入することになるのか,どのようにして貿易が人々に利益をもたらすのか(あるいは利益をもたらさないのか),政府が行う貿易政策はその国の人々にどのような影響を与えるのか,について学びます.いっぽう,国際金融の理論では,為替レートの基礎的な知識と,為替レートの決まり方について学びます.

この授業は,「グローバル経済」のさまざまな展開科目の基礎として位置づけられます.その意味で重要な科目ですから,多くの人に受講してもらいたいです.授業内容は理論的なことが多くて難しい,と思う人もいるかもしれません.でも,この授業は,理論にこだわります.なぜなら,大学の授業科目,特に,基礎的な科目は,現実の出来事を知るためものではなく,現実の出来事を系統だてて理解するための考え方を身につけるためのものだからです.つまり,この授業であなたが得るものは,いま何が起こっているのかについての知識ではなく,今起こっていることとこれから先に起こりうることを比べ,どこが似ていてどこが違っているのかを見極める力です.それは,あなたが一生使うことのできる力であり,理論を学ぶことによってのみ手に入れることのできる力です.

【方法】
授業は,「反転授業」という形式で進めます.反転授業とは,予習として各自で講義動画を視聴しておき,授業時間は教室で問題演習を行う,というものです.より具体的に言うと,受講生のみなさんは,授業前に,予習として,教科書の指定箇所と教員からの配布資料を読み,講義動画を視聴します.そして,予習の中で疑問に思ったことや理解できなかったことをmanabaで提出します.授業時間では,まず,私が,みなさんからの個々の疑問に回答します.それから,みなさんは,その回の授業内容の理解を得るための演習問題に取り組みます.演習問題を解くときには,受講生どうしで話し合ったり教え合ったりすることを強くすすめます.それに,私がファシリテーターとして教室を巡回しますので,わからないことがあれば質問をしてください.演習問題の意図や,考え方,解き方など,なんでも説明します.答え合わせがしたい,とか,答えを教えてくれ,というリクエストにも応えます.また,授業時間中での受講生からの個別の質問で,クラス全体で共有したほうがいいと教員が判断した質問があれば,全員に向けて講義をする形でその質問に答えます.さらに,ほかの受講生が出した「よくわからなかったこと・疑問に思ったこと」について,グループで話し合い,その答えを作成するというワークも行います.

Student Attainment Objectives

1. 貿易自由化が各国の経済厚生を改善することと,そのしくみを説明することができる.
2. 貿易のパターン(どのような特徴を持つ国がどのような性質の財・サービスを輸出・輸入することになるのか)を説明することができる.
3. 貿易政策が貿易と経済厚生におよぼす効果,および,貿易政策が行われる理由を説明することができる.
4.為替レートとは何かを説明することができる.
5.為替レートの決まり方を説明することができる.

Recommended Preparatory Course

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1

第1回講義
・日本はいまどんな貿易をしている?(イントロダクション)
・貿易するのは国全体にとって良いこと?(部分均衡分析)

教科書pp.23-38.
キーワード:部分均衡,需要曲線と消費者余剰,供給曲線と生産者余剰,自給自足経済,社会的余剰,自由貿易,貿易利益
【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照

2

第2回講義
貿易とは外国のものを買うことだから,まずは人が自分の買うものをどう決めてるかを考える(消費者行動の理論)

教科書pp.39-45
キーワード:消費バスケット,効用関数,無差別曲線,限界代替率,相対価格

3

第3回講義
貿易が得になるしくみ(自給自足経済の均衡と自由貿易均衡)

教科書pp.45-54.
キーワード:賦存量,ワルラス法則,社会的厚生,自由貿易均衡,消費の貿易利益,交易条件

4

第4回講義
作るのが得意なものを輸出する(リカードモデルと比較優位)

教科書pp.55-64
キーワード:リカードモデル,比較優位,絶対優位,労働投入係数,生産可能性フロンティア

5

第5回講義
何を作るのも苦手な国でも貿易をするほうがいい(貿易パターンと貿易利益)

教科書pp.65-72.
キーワード:限界変形率,ゼロ利潤,平均費用,完全特化,自由貿易均衡,均衡相対価格,貿易利益

6

第6回講義
国ごとに持っている資源が違う(固定係数のヘクシャーオリーンモデル)

教科書pp.77-86.
キーワード:ヘクシャーオリーンモデル,固定係数,労働集約財,資本集約財,生産可能性フロンティア,リプチンスキー定理

7

第7回講義
たくさん持っている資源を使って作れるものを輸出する(ヘクシャーオリーン定理)

教科書pp.86-92.
キーワード:ホモセティックな効用,労働豊富国,資本豊富国,ヘクシャーオリーン定理,自由貿易均衡

8

中間テストと振り返り

9

第8回講義
貿易によって得する人はどんな人?損する人はどんな人?(ストルパーサミュエルソン定理と要素価格均等化定理)

教科書pp.92-96.
キーワード:ストルパーサミュエルソン定理,要素価格均等化定理

10

第9回講義
貿易によって損する人をどうやって助ける?(完全競争と貿易政策)

教科書pp.127-136.
キーワード:関税,社会的余剰,死荷重,生産補助金,消費税

11

第10回講義
為替レートってなに?(外国為替市場と外国為替レート)

教科書pp.207-211.
キーワード:名目為替レート,実質為替レート,実効為替レート

12

第11回講義
外国の金利が日本より高いのなら外国の銀行に預金するほうがいい?(金利裁定)

教科書pp.221-227.
キーワード:為替リスク,直物取引,先渡取引,金利裁定

13

第12回講義
為替レートは金利の違いから決まる(アセット・アプローチ)講義

教科書pp.229-235
キーワード:アセット・アプローチ,予想為替レート,予想収益率,金利平価条件,均衡為替レート

14

第13回講義
為替レートは物価から決まる(購買力平価)

教科書pp.235-239.
キーワード:一物一価の法則,絶対的購買力平価,相対的購買力平価

Class Format

すべての回を対面で行います。

Recommendations for Private Study

予習
動画を視聴し,教科書の該当箇所とmanabaに掲示されるプリントを読んでください.そして,予習をした中で、よくわからなかったことや疑問に思ったことをmanabaのアンケート欄に直接入力で書きこんでください.

復習
毎回の授業で,「今日のポイント」を,疑問文で示します.その回の授業内容を復習して,その疑問文への答えを述べられるようにしてください.

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written)

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
100

予習 25%
毎回,授業内容について,動画を視聴し,教科書の該当箇所とプリントを読んで予習をしてもらいます.そして,予習をした中で,「よくわからなかったこと・疑問に思ったこと」をmanaba上で提出してもらいます.

演習問題とディスカッション 25%
毎回の授業時間では,おもに,(1)授業内容に関する演習問題を解く,(2)授業内容について受講生が提出した「よくわからなかったこと・疑問に思ったこと」への答え作成する,という2つの活動を行います.(1)の演習問題の解答はmanabaで提出されたものを,(2)の「よくわからなかったこと・疑問に思ったこと」への答えは授業時間中での発表とmanabaで提出されたものを成績評価の対象とします.

中間テスト 25%
第8週の授業時間に,教室で中間テストを行います.

期末テスト 25%
レポート形式の期末テストを行います.

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

Textbooks

Title Author Publisher ISBN Code Comment
コア・テキスト 国際経済学 第2版 大川昌幸 新世社 978-4-88384-232-2

Textbooks (Frequency of Use, Note)

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
現実から学ぶ国際経済学 伊藤萬里・田中鮎夢 有斐閣 978-4-641-20001-2
国際経済学入門 古沢泰治 新世社 978-4-88384-348-0
国際経済学 国際貿易編 中西訓嗣 ミネルヴァ書房 978-4-623-06495-3
身近に感じる国際金融 飯島寛之・五百旗頭真吾・佐藤秀樹・菅原歩 有斐閣 978-4-641-15044-7
コア・テキスト国際金融論 第2版 藤井英次 新世社 978-4-88384-202-5

Reference Books (Frequency of Use, Note)

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Learning Management System (manaba+R),Talk with Students

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