授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
33747:ミクロとマクロの世界(B2) 2024 春セメスター 金2 理工学部 菅原 祐二、森 正樹、吉田 晶樹 2

キャンパス

BKC

授業施設

フォレストハウス111号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

高校の物理でも、ある程度は物理的なものの見方や面白さを学んだであろうが、昔の偉人が見出した法則や知識を暗記したに過ぎない場合も多かろう。そこで、この講義では、特定分野を体系的にとりあげることはせず、「大学の物理」を学び始める1回生を対象に、小人数クラスにおいて、ミクロ・マクロな視点から、学生自身が物理的にものを見て考えるセンスを養ってもらう。各クラスへの配属は物理科学科が決定する。

この講義では1回生前期できちんと理解するには難しい内容も扱うが、精密な知識を得ることではなく、あくまで物理の考え方や最先端科学の「雰囲気」に触れてもらうことが目的である。物理のおもしろさを知る契機となり、より専門的な学習をする動機付けになれば幸いである。

受講生の到達目標

最も小さなスケール(ミクロ)の物理」と「最も大きなスケール(マクロ)の物理」を、素粒子と宇宙、あるいは、身近な現象を題材に理解し、その背後にある物理学の基本的な考え方に触れ、物理学の考え方の面白さを体得することを目標とする。

事前に履修しておくことが望まれる科目

この科目は1回生履修指定科目であり,受講登録は1回生に限られる。ただし、編入学等の特別な事情がある場合には回生にかかわらず受講できることがある。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

ガイダンス: 授業の進め方、講義のねらい

吉田担当
私たちが住む地球の表面(プレート)は、年間数センチメートルというゆっくりとした速度で動いており、そのような運動は地球が約46億年前に誕生して以降、ゆっくりと冷えていく過程で起こっている。地球の内部でどのような運動が起き、地球の誕生時に内部に蓄えられた熱がその運動によってどのように宇宙空間に放出されるかを知ることは、地球の営みをマクロな視点で理解する上で重要である。一方、地球内部を構成する物質(岩石・鉱物)のゆっくりとした流れの様子は地球内部の温度や圧力などによって非常に敏感に変化し、これは原子の移動といったミクロな視点で理解する必要がある。吉田担当回では、地球の営みをマクロからミクロまでの視点で総括的、定量的に理解しもらうために、数値解析ソフト(MATLAB online)で簡単な例題を計算をしてもらいながら進める。

2

地球の中の熱輸送(その1)

吉田担当
熱伝導に関するフーリエの法則、地殻の熱流量の測定法、など

3

地球の中の熱輸送(その2)

吉田担当
地球表面の熱流量、地球内部の岩石の放射発熱など

4

重力波とその検出

森担当
アインシュタインが一般相対性理論に基づいて予言した重力波が、2016年にレーザー干渉計により初めて直接検出された。重力波とその検出について学ぶ。

5

地下の温度分布(その1)

吉田担当
熱伝導に関するフーリエの法則の積分(初期値問題)

6

地下の温度分布(その2)

吉田担当
一次元の定常熱伝導方程式の積分(境界値問題)

7

地下の物質の流れと熱収支

吉田担当
地球のマントルの流動の法則(レオロジー)、地球の熱収支など

8

地球の中の熱対流運動

吉田担当
二次元定常熱対流(マントル対流)

9

いろいろなものの大きさ

菅原担当
原子、原子核のサイズ、太陽系、銀河系のサイズなど。自然界の最小と最大のスケールとは?

10

相対性理論入門

菅原担当
同時刻の相対性、ローレンツ収縮、運動する時計の遅れ、エネルギーと質量の等価性

11

素粒子のはなし(その1)

菅原担当
4つの力、クォークとレプトン、ヒッグス粒子など

12

素粒子のはなし(その2)

菅原担当
4つの力、クォークとレプトン、ヒッグス粒子など

13

宇宙論入門(その1)

菅原担当
膨張宇宙、ビッグバン、暗黒物質と暗黒エネルギー

14

宇宙論入門(その2)

菅原担当
膨張宇宙、ビッグバン、暗黒物質と暗黒エネルギー

15

ブラックホールのはなし

菅原担当

授業実施形態

第1回~15回を対面授業にて実施。ただし,必要に応じて2,3回分を受講生に事前に周知の上on demandの授業に切り替える可能性があります。

授業外学習の指示

小レポートの課題や、自ら興味を持った事項については、自ら文献を調べたりして学習してほしい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

吉田担当の回は、複数回レポート課題を課し、それに基づいて成績評価を行う。
森担当の回は、小レポートを課すことを予定している。
菅原担当の回は、複数回レポート課題を課し、それに基づいて成績評価を行う。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

講義中に疑問に思ったことは積極的に質問してください。講義スケジュールはあくまで目安なので、特に後半の内容は、予告した上で変更する可能性があります。

吉田担当の授業は、「プリズム情報処理演習室P31」教室で行います。Matlab online、Excel、Wordが学生各自のパソコン上で使えることを想定し、簡単な課題を皆で議論しながら理解していく形で進めます。MATLAB onlineは、下記のホームページに接続し、大学のメールアドレスでユーザー登録を済ませておいて下さい。https://jp.mathworks.com/products/matlab-online.html

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は設定しない。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
物理・こんなことがまだわからない 大槻義彦 講談社 4062572265 ブルーバックス
宇宙は何でできているのか-素粒子物理学で解く宇宙の謎 村山 斉 幻冬舎 978-4-344-98188-1 幻冬舎新書
大栗先生の超弦理論入門 大栗 博司 講談社 9784062578271 ブルーバックス
素粒子物理入門 渡邊 靖志 培風館 4-563-02433-3
ものの大きさ 須藤 靖 東京大学出版会 4-13-064100-X
対称性 レオン・レーダーマン,クリストファー・ヒル (小林茂樹 訳) 白楊社 978-4-8269-0144-4
なっとくする宇宙論 二間瀬 敏史 講談社 4-06-154514-0
素粒子世界における事実と謎 M・ヴェルトマン (東島清・東島仁 共訳) 培風館 978-4-563-02283-9
ワープする宇宙 リサ・ランドール (塩原通緒 訳) NHK出版 978-4-14-081239-6
宇宙を織りなすもの 上・下 上・下 ブライアン・グリーン(青木薫 訳) 草思社 978-4-7942-1700-4, 978-4-7942-1701-1
重力とは何か 大栗 博司 幻冬舎 978-4-344-98261-1
ヒッグス粒子 神の粒子の発見まで ジム・バゴット(小林富雄 訳) 東京化学同人 978-4-8079-0826-4
聞かせて、弦理論 時空・ブレーン・世界の端 スティーブン・S・ガプサー (古田三知世 訳) 岩波書店 978-4-00-005246-7

参考書(使用頻度、その他補足)

最初の本は,小笠原担当分の読書感想文課題図書です。非常にやさしく書かれていて短時間で読めます。絶版なので貸し与えます。他はあくまで副読本の例です。どれもおもしろい本なので、この講義でとりあげた話に興味を持った人は、ぜひ読んでみてください。この講義の単位を取るためにこれらの本を勉強する必要は全くありませんが。これらの他にも紹介します。

参考になるwwwページ

菅原:必要に応じて授業中に紹介する。

吉田:必要に応じて授業中に紹介する。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考


【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/