授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14689:基礎講読Ⅰ(H1) 2019 春セメスター 木4 文学部 鷹取 祐司 2

キャンパス

衣笠

授業施設

敬学館KG201号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

《中国を中心とする東洋史の研究をおこなう上で必要な基礎的知識の習得》
初めに、王朝や皇帝をめぐる基本事項や図書分類、史学史、経学史を概観した後で、王朝毎の政治・経済・文化などについての基本事項を受講生が分担して整理・確認する。この作業を通して東洋史に対する基礎知識を確認するとともに東洋史についての興味・関心を広げ、基礎講読Ⅱ(秋学期)での個人発表のテーマ設定に役立たせる。

受講生の到達目標

・東洋史研究のための基礎的知識を習得する。
・中国歴代各王朝における政治、経済、文化等について概略的知識を得る。
・秋学期の個人発表のテーマを具体的に設定する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

東洋史概論I〜IV

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

授業の進め方の説明、東洋史学の研究方法について

2

王朝や皇帝をめぐる基礎知識

正史と本紀 / 諱・謚・廟号など

3

正史について

二十四史

4

図書分類法の展開

劉歆『七略』と『漢書』芸文志 /『隋書』経籍志 / 四部分類 /『四庫全書』

5

中国史学史

『書経』と『春秋』/『史記』と『漢書』/ 唐代の歴史書編纂事業と『史通』『資治通鑑』『通鑑紀事本末』『資治通鑑綱目』/ 清朝考証学

6

中国経学・思想史

孔子と諸子百家 / 儒学の官学化 /『五経正義』/ 朱子学と陽明学 /『十三経注疏』

7

人文系文献資料室ツアー、データベース検索ガイダンス

図書分類 / 目録検索 / CiNii / CNKI / 漢籍データベース

8

中国史の基本事項(1) 先秦、秦・漢

グループ発表・質疑応答・補足説明

9

中国史の基本事項(2) 後漢・三国・西晋

グループ発表・質疑応答・補足説明

10

中国史の基本事項(3) 南北朝、隋・唐

グループ発表・質疑応答・補足説明

11

中国史の基本事項(4) 五代・北宋、南宋

グループ発表・質疑応答・補足説明

12

中国史の基本事項(5) 遼・金、元

グループ発表・質疑応答・補足説明

13

中国史の基本事項(6) 明

グループ発表・質疑応答・補足説明

14

中国史の基本事項(7) 清

グループ発表・質疑応答・補足説明

15

春学期講義の総括、秋学期の個人発表について

秋学期発表に向けてのガイダンスと発表順決め、夏休み課題についての説明

授業実施形態

授業外学習の指示

第8~14回の「中国史の基本事項」は受講生が分担して調査し、その調査結果をレジュメにまとめて授業中に発表する。調査方法や参考文献、レジュメ作成などについてはTAに相談すること。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

①発表の内容:50%
②授業参加(質問・コメントペーパーなど):50%

成績評価方法(備考)

出席は単位取得の必要条件である。無断欠席および正当な理由のない欠席が3回を超えた者には単位を与えない。

受講および研究に関するアドバイス

『教学の手引き』に紹介している各種文献を積極的に利用してしっかりと調査してもらいたい。WikipediaをはじめとするWeb上の情報は、便利ではあるが信頼の置けないものも少なくないので、それだけに依拠するのは危険である。内容については必ず書籍で確認すること。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『概説中国史 上 古代―中世』 冨谷至・森田憲司(編) 昭和堂 9784812215166
『概説中国史 下 近世―近現代』 冨谷至・森田憲司(編) 昭和堂 9784812215173
『朝鮮の歴史 先史から現代』 田中俊明(編) 昭和堂 9784812208144
『中国経済史』 岡本隆司(編) 名古屋大学出版会 9784815807511

教科書(使用頻度、その他補足)

上記書籍は購入を義務づけるものではないが、第8~14回「中国史の基本事項」を調査する際の基本文献として用いる。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『中国の歴史』 岸本美緒 筑摩書店 9784480096913
『中国歴史研究入門』 礪波護等編 名古屋大学出版会 4-8158-0527-X
『東方年表』 藤島達郎 平楽寺書店 4831310301

参考書(使用頻度、その他補足)

『中国の歴史』は内容・文量ともにコンパクトにまとまった概説書で入手も容易。 『中国歴史研究入門』は研究史や基本的な工具書などの基礎的知識を得るのに最適である。 東洋史共同研究室にも配架されているので、自分の関心のある時代部分は必ず目を通しておくこと。『東方年表』は年表を作るのに必須。その他の参考書については、必要に応じて授業中に紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話

備考