授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
35797:科学と技術の歴史(G2) 2024 秋セメスター 金3 経済学部,理工学部,食マネジメント学部,生命科学部,薬学部,スポーツ健康科学部 花木 完爾 2

キャンパス

BKC

授業施設

コラーニングⅠ 204号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 私たちの社会は古代から続く科学、技術の発展の上に成り立っている。科学、技術は身近で不可避な存在となっているが、今日の科学・技術は極めて高度に発達したため、その全容を理解するのは困難である。現場の技術者でさえ、自らが扱っている科学・技術を理解することは難しい。このように高度に発達し、複雑した科学はたびたび私達の生活を脅かす元凶にもなっている。(近年では原発事故、高度経済成長期から注目された公害・環境問題、労働問題など)
 この講義では科学と技術がどのような社会経済構造のなかで、歴史的に発展してきたのか、その有り様を検討する。そのうえで科学・技術が今日どのような立ち位置にあり、社会で起きる科学・技術の問題を解き明かす視点を考えたい。
 毎回の講義ではレジュメを配布し、必要に応じてパワーポイントや視聴覚資料を使用する。また、ゲストスピーカーを招聘することもある。講義内容は、その時々のトピックス、受講生の要望をふまえて変更することもある。

受講生の到達目標

・人類の誕生から20世紀にいたるまでの科学と技術の関係を、時代的特徴をふまえて説明できること。 
・科学、技術、道具、機械や、講義の各回で示すキーワードを用いて自分の言葉で説明ができること。 
・科学・技術に関わる社会問題を解き明かす視点を考え、自分の考えを説明できること。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

科学と技術の現代的課題:地球環境と人類社会(ガイダンス、オンデマンド型授業)

授業であつかう科学と技術の歴史が現代においてどのような問題を生んでいるのか、いくつかの事例を示しながら概説する。また、授業評価についても示す。

2

古代の科学と技術

科学と技術の起源であるギリシア、ローマ、エジプトの学問について説明する。

3

中世の科学と技術

科学と技術の発展にとって阻害要因でもあったキリスト教の支配とその克服について説明する。

4

産業革命期(1)技術革新のメカニズムと労働問題

現代社会の出発点でもあるイギリス産業革命がなぜ誕生したのか、中世と近代の接続関係を説明する。

5

産業革命期(2)経済成長理論

近代的な経済成長がどのようなメカニズムで成り立っているのか、経済学の成長理論をもとに説明する。

6

産業革命期(3)後発資本主義国としての日本

イギリス産業革命が遠く離れた日本においてどのように波及したのか、一人の技術者の人生をおいながら説明する。

7

第二次産業革命期、本格的資本主義の時代(1)化学技術の確立

第二次産業革命期には、後進のドイツやアメリカなどの国家が飛躍的な成長をとげ、イギリスを抜き去っていく。時代はイギリスではなく、ドイツやアメリカが主導権をとるようになっていった。その土台となった革新的な技術体系について説明する。

8

第二次産業革命期、本格的資本主義の時代(2)電力技術の確立

産業革命以降の生産技術に不可欠な要素である電力技術の新規性について説明する。

9

第二次産業革命期、本格的資本主義の時代(3)日本における産業と電力事業

新技術である電気に対して後発資本主義国、特に日本がどのようにキャッチアップをしていったのか、説明する。

10

第二次産業革命期、本格的資本主義の時代(4)大量生産技術の誕生

イギリス産業革命における生産性の革新は歴史的な転換点であったが、現代のような大量生産大量消費、国際化というテーマを生み出すには至らなかった。現代に直結するアメリカでの産業革命、経営学革命について説明する。

11

戦前期国際経済の破綻と新世界秩序の構築(1)第一次世界大戦から第二次世界大戦、なぜ戦争は起きたのか

第二次産業革命の結果、資本の成長力は高まったが、植民地の問題、格差の問題などさまざまな矛盾が水面下で累積していった。1900年代は高い経済成長が一部で実現する一方、世界各国さまざまな政治危機が始まった。その一連の論理を説明する。

12

戦前期国際経済の破綻と新世界秩序の構築(2)アメリカ主導の資本主義

第二次世界大戦後、アメリカ主導の資本主義経済体制、基礎科学の発展とその成果について説明する。

13

現代資本主義と技術(1)大規模な産業構造転換圧力

戦後経済はアメリカ主導、第二次産業の拡大で回復が進み、雇用と経済拡大が同次に進んだが、1990年代からはサービス産業化が進むことになる。世界的にも製造業から先端サービス業(ICT技術等)への構造転換(脱工業化)が是とされた。しかし、この構造転換圧力はあらたな問題を生んでいる。この第三次産業とよばれるサービス産業と第二次産業(製造業)の性質の違いと格差の拡大の論理について説明する。

14

現代資本主義と技術(2)コンピュータ技術と人間

先端サービス業における労働力と技術の関係について説明する。賃金の高い仕事には何が求められるのか。現代社会の航空機産業においてのパイロットの仕事を中心に、先端技術と労働技能の関係がどうなっているのか説明する。

15

現代資本主義と技術(3)コンピュータ技術と人間②:建機をめぐるICT化と諸問題

ICT技術への構造転換、といってもさまざまな事業領域が存在し、問題は個別具体的である。ICT化が難航している建設業を念頭に、建設機械メーカーの専門家であるゲストスピーカーに解説してもらう。

授業実施形態

第 1 回をメディア授業,第 2 回~15回を対面授業にて実施、第15回の外部講師はZoomで登壇予定。

授業外学習の指示

・各回の授業テーマに該当する箇所とキーワードをテキスト等で確認すること。(所要時間30分)
・講義に関係する資料館や工場の見学(西陣織会館、琵琶湖疏水記念館、島津製作所創業記念資料館、造幣局など)
・講義内容に関連する本や新聞記事、TVドキュメンタリー、映画を視聴すること。NHKスペシャル「電子立国日本の自叙伝」やナショナル・ジオグラフィックチャンネルの「メーデー!」(ニコニコ動画に上がっている)などを閲覧すること(所要時間60分)

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

授業内課題40点、授業内レポート60点

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『科学と技術のあゆみ』 兵藤友博・小林学・中村真吾・山崎文徳 ムイスリ出版社 2019年

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『熟練・分業と生産システムの進化』 坂本清 文真堂 2017年

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話

備考

担当への連絡先:kanjihanaki@gmail.com
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html