授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
13977:国際法各論Ⅱ(J) § 13978:国際法Ⅲ(J) § 13979:IR-EAR303 国際法Ⅳ(R) § 13980:IR18‐EAJ303 国際法Ⅳ(R) 2023 秋セメスター 木2 法学部,国際関係学部 徳川 信治 2

キャンパス

衣笠

授業施設

存心館ZS311号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 本講義は、対面授業により、国際法各論Ⅰ(法学部)、または国際法Ⅲ(国際関係学部)に続いて、国家間で紛争が起きた場合の国際社会の法的対応について学ぶ。具体的には、国際裁判の手続きを中心とした紛争の平和的解決、武力行使禁止原則が確立した経緯とその内容と確認しつつ、武力行使の規制など平和と安全の維持に関する諸制度、武力紛争の規制など平和と安全の維持に関する諸制度、武力紛争において紛争当事者が守らなければならない武力紛争法の諸規則などを講義する。
 レジメは、manaba+Rに事前に提供する。評価物や質問等のフィードバックはmanaba+Rにおいて行う。

受講生の到達目標

1.紛争の平和的解決・武力行使の規制・武力紛争に関する国際法の基本的な内容と考えを理解する。
2.国際社会で日々に生じている諸現象を国際法から的確に見るための基本的な素養を身につける。

事前に履修しておくことが望まれる科目

・その他の国際法科目(法学部では国際法総論Ⅰ・Ⅱ及び国際法各論Ⅰ、国際関係学部では国際法Ⅰ、Ⅱ及びⅢ)を履修したことを前提として講義する。これらの科目未履修の学生は、本授業を受講することは可能であるが、これらの授業で説明のあった事項(特に国際法の法源)は、本授業では改めて詳細な説明を行わず、履修済みとして進められていくので、各自で教科書の該当部分を読むなどしてフォローしてもらいたい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

紛争の平和的解決 1 : 序説

国際法構造の確認、平和的解決の義務
解決手段選択の自由、紛争の分類、政治的紛争と法律的紛争

第2-3回

紛争の平和的解決 2-3:紛争の政治的解決手段/仲裁裁判

紛争解決の平和的処理諸手段 - 交渉、周旋、仲介、審査、調停、仲裁裁判、 国連政治的機関による紛争処理

第4-6回

紛争の平和的解決 4-6:司法的解決―国際司法裁判所の争訟手続き

裁判準則、国籍裁判官、フォーラムショッピング
管轄権と受理可能性、選択条項、仮保全措置
訴訟参加、判決の効力、再審、勧告的意見、東部カレリア原則、紛争処理の「司法化」

第7回

平和と安全の維持 1:戦争・武力行使の違法化

戦争観念の転換、国際連盟規約、不戦条約、国連憲章、人道的介入

第8-9回

平和と安全の維持 2-3:集団安全保障制度

勢力均衡政策、武力行使禁止原則と集団安全保障体制、安全保障理事会、非軍事的強制措置と軍事的強制措置、国連軍

第10回

平和と安全の維持 4:自衛権

個別的自衛権、集団的自衛権

第11回

平和と安全の維持 5:平和維持活動、軍縮・軍備管理

PKO原則、自衛隊とPKO、平和安全法制
核軍縮、NPT、CTBT、核兵器使用合法性事件、核兵器禁止条約、化学兵器禁止条約 対人地雷禁止条約 クラスター弾条約 武器貿易条約

第12回

武力紛争法 1:武力紛争法の適用

jus in bello、jus ad bellum、戦時国際法と国際人道法、平等適用 事実上の戦争、総加入条項、国連軍への適用

第13回

武力紛争法 2:戦闘の手段を方法の規制・武力紛争犠牲者の保護

軍事目標主義、戦闘員、捕虜と文民

第14回

武力紛争法 3:武力紛争法の履行確保

戦争犯罪、国際刑事裁判所(ICC)

第15回

到達度検証及び解説

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

【BCP レベル 1〜2 の場合】
 原則として対面授業を実施する。ただし、大学の定める配慮事由(※1)に該当するとして対面受講への配慮を申し出た者に対しては、オンラインのライブ配信で提供する(居所など証明の添付のこと)。
 原則として、すべての授業回でこの形態で実施する。授業資料の提供方法はmanaba+Rにより提供する。

(※1)
(イ)基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い学生
(ロ)基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い同居家族がいる学生
      (※)呼吸器疾患、糖尿病、心不全等の国が定める基礎疾患を有する場合

【BCP レベル 3~4 の場合】
 この授業が予定されている曜日時限にWeb配信で実施する。

授業外学習の指示

・事前に教科書の該当部分を通読しておくこと(理解しておくことではない)。
・事前に講義の流れと資料を記したプリントを配布するので、事件や条約などについてあらかじめ、判例集や条約集などを使って確認しておくこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

課題及び小テスト(複数回実施する)の評価80%、対面授業における発言に相当する受講者のmanaba+R上での取り組みの評価20%。
 いずれもmanaba+R上で実施する。
 論述/記述を求める課題では、基本的な知識が身についているかどうか、設問に対する必要な論点がしっかり押さえられているかどうかについて確認する。

成績評価方法(備考)

評価物(教室内実施の場合も含む)は、すべてmanaba+R上で実施するため、各自ディバイスの用意が必要である。

受講および研究に関するアドバイス

・常に新聞の国際面を目を通して、実際に世界で起きていることを把握し、授業で学んだこととの関連性を意識してほしい。
・まず国際法の基本構造を押さえること。その上で、本講義の内容について考えると理解が早く進む。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
国際法[第5版] 浅田正彦 東信堂
ベーシック条約集 浅田正彦 東信堂

教科書(使用頻度、その他補足)

講義に条約集を持参しない諸君がいますが、常に参照してもらう予定ですので必携です。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
判例国際法[第3版] 薬師寺公夫他 東信堂
国際法判例百選[第3版] 有斐閣
国際法基本判例50[第2版] 杉原高嶺他 三省堂

参考書(使用頻度、その他補足)

いずれも国際法の判例集である。授業で参照する判例をこれらで確認してほしい。

参考になるwwwページ

国際法学会HP「国際関係リンク集」  https://jsil.jp/linkcollection
  ここに多くの機関の案内がある。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/