授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15875:[2025 春セメスター]音声メディア論(S) 2025 春セメスター 木1 産業社会学部 坂田 謙司 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

※受講する場合は、manaba+Rの早期利用申請を必ず行うこと。
※本講義では教科書として、坂田謙司『「音」と「声」の社会史』法律文化社を使用する。受講に当たっては、必ず事前に購入すること。

 新型コロナウィルス感染症の拡大によって、2020年以降テレワークの推進やAIテクノロジーの活用、特に音声認識技術と音声メディアの利用が活発となった。例えば、家庭内での作業時には、オフィスでの会話や普段聞こえている仕事場の環境音(電話の呼び出し音、話し声、キータイピング音、プリンターの印刷音など)がないため、何らかの音を求めた結果としてラジオの聴取者数が増加した。また、スマートスピーカーやAI家電が家庭内で使われることで、これまでのリモコンやタッチ式装置も代わって声が使われるようになっている。「オーケーGoogle」「アレクサ」「ヘイ、Siri」などの呼びかけコマンドと指示によって、さまざまな機能を実行できる。
 音声メディアの代表は電話とラジオであったが、今やその姿は物体としては消えつつあり、スマートフォンというモバイル機器の名称に残され、さまざまな機能のひとつとして組み込まれている。そして、PodcastやSpoon、Voicyなどの音声配信アプリを使うと、かつてパブリックアクセスという社会運動によってコミュニティFMが場を提供することでしか実現できなかった市民発信の機会は、いともたやすく手に入ってしまう。
 社会には今、音声があふれている。電車の自動改札、切符の自動販売機、スーパーの自動精算機、カーナビ、さまざまな場所から聞こえてくる啓発や安全情報など、多くの声がわれわれをサポートしている。そして、普段は意識しないが、よく聞くとその声は偏ったジェンダーで成り立っていることがわかる。なぜ、そのジェンダーに偏っているのだろうか?ジェンダーの偏りは、仕事の中にもみえる。例えば、テレアポや電話によるサポートなどの、声を使う仕事のジェンダー・イメージはどうだろうか?逆に、声を使わないが、仕事とジェンダーが強く結びついている場合もある。そこには、どのような共通点があるのだろうか?
 本講義は、このような声と社会の関係を改めて問い直し、なぜ現在の姿やイメージ、ジェンダーとの関係が生み出されたのかを考えていく。

受講生の到達目標

この授業を通じて学ぶ到達点は、以下の4点である。
1.音声と身体の仕組みを理解できる。
2.音声メディアが社会に登場し、組み込まれたプロセスを理解できる。
3.音声メディアを自分を含む社会との関係が理解できる。
4.音声メディアと今の社会の関係を考察し、言語化できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

イントロダクション

授業概要説明 現代社会における音声とわれわれとのリアルな関係

2

声と思考、音と人間の欲望1

人間と音、声の関わり史――太古の音と声のコミュニケーションの始まり

3

声と思考、音と人間の欲望2

発話と聞こえの仕組み(1)聞こえの仕組み――なぜ人間だけが声と言語を使えるのか

4

声と思考、音と人間の欲望3

発話と聞こえの仕組み(2)発声の仕組み――なぜ人間だけが声と言語を使えるのか

5

音と声を運ぶ、音声メディアを問い直す1

瞽女と声の郵便――移動する声のメディアと身体

6

音と声を運ぶ、音声メディアを問い直す2

社会に遍在する女性の声とジェンダー

7

音と声を運ぶ、音声メディアを問い直す3

声のルッキズム ジェンダーから声の社会性を読み解く

8

声と思考、音と人間の欲望7

音や声を残す欲望――オルゴールとレコード、エジソンと死者の声

9

声と思考、音と人間の欲望8

閉じた空間での音声メディアの存在 Narrowcastラジオの存在と意味 刑務所、病院、社内、コミュニティ

10

声と思考、音と人間の欲望

ラジオと命 なぜ声のメディアが命を守る役割を担うのか

11

社会と音声の関係

騒音と静寂 音と声をめぐる環境と社会

12

社会と音声の関係

声のダークサイド――声が命を奪う 戦争と声のプロパガンダ

13

ゲスト回

北海道帯広市のコミュニティFM「FM−JAGA」パーソナリティを招いた、音声メディア体験授業。受講生参加型授業を予定。
※ゲストの都合により、日程変更や中止の場合がある。

14

社会と音声の関係

非日常と日常をつなぐ声――災害時にラジオが求められるもう一つの理由

授業実施形態

対面で実施
毎回の授業では、LINEのオープンチャットを利用した双方向のコミュニケーションを実施。
【+R授業】は第14回授業で実施します。詳細については、manaba+Rにて周知します。

授業外学習の指示

ラジオの同時再送信サービス「radiko」と「ListenRadio(リスラジ)」、「Spoon」「Voicy」「stand.fm」などの音声配信アプリをスマートフォンにインストールし、それぞれ聴取体験を行うこと。
音声配信サービスアプリの場合は、単に音声での配信だけでなく、リスナーとの同時コミュニケーションをどのように行われているかを体験する。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

出席は全14回中、12回以上必要。
manabaへの出席コード入力と毎回の授業課題提出のセットで出席扱い。出席コードのみで課題が未提出、あるいはその逆の場合は、欠席扱い。
授業内で提示したテーマについてのレポート提出。
書式指定、テーマに関する明確な考察結果が必要。
詳細に関しては、授業内及びmanaba+Rニュースにてアナウンスする。
詳細は、「成績評価方法(備考)」を確認。

成績評価方法(備考)

①授業は、対面で実施。体調不良によるオンライン受講は認めない。

②毎回授業終了後に次回の授業用データ(PDFファイル)をmanabaのコンテンツにアップする。授業用データは、授業開始後20分まで公開するので、各自でダウンロード、印刷等の準備をすること。

③毎回の出席コードをコースニュースにアップするので、授業当日の授業開始時間から20分以内にmanaba出席へ入力すること。20分を過ぎてもコード入力は受け付けているが(授業中なので)、manabaの提出時間記録によって出欠を判断する。

④毎回授業内容に沿った課題を授業終了時に出題するので、manabaの直接入力レポートへ締めきり時間までに提出すること。オンライン受講の場合も同じ。

⑤出席コードの提出と毎回の課題提出の2つが、所定の時間内、方法で行われていることを条件に出席扱いとする。また、課題は設問にきちんと答えていることが必要。答えていない場合は、欠席扱い。

⑥出席は、12回が最低必要回数。正当な欠席事由がなく欠席が3回を超えた場合、単位認定を行わない。

受講および研究に関するアドバイス

坂田への連絡先。sakatak@ss.ritsumei.ac.jp 必ず件名・所属・氏名を明記すること。

日常生活とメディアの関係を、常に意識することが大切。新聞を読み、社会の動きと問題を確認することも大切。
音声メディアに触れずに、音声メディアの授業は理解できない。
日常的な音と声について意識する。
ラジオや電話を含む音声メディアとの関係を相対化し、改めて関係性を問い直すことが大切。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
「音」と「声」の社会史 坂田謙司 法律文化社

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
「声」の秘密 アン・ガープ 草思社
声の資本主義 電話・ラジオ・蓄音機の社会史 吉見俊哉 講談社
メディアとしての電話 吉見俊哉・水越伸・若林幹夫 弘文堂
「声」の有線メディア史 坂田謙司 世界思想社
コンピューターは人のように話せるか? 話すこと・聞くことの科学 トレヴァー・コックス 白揚社
騒音の歴史 マイク ゴールドスミス 東京書籍
キーボード配列QWERTYの謎 安岡孝一、安岡素子 NTT出版
電話交換手はなぜ「女の仕事」になったのか:技術とジェンダーの日独比較社会史 石井香江 ミネルヴァ書房

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考


【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html
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URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/